表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
のぞみとゆうの物語 ~こんな恋をしている二人が羨ましい  作者: 播磨 颯太
第四部-1章 激動のゆうの高3生活
87/492

悠依

 6月の陽射しが窓から差し込み、教室の空気をぼんやりと温めていた。ゆうは窓際の席に座り、外の景色を眺めながらぼんやりと思考を巡らせていた。思い浮かぶのは、のぞみの笑顔。彼女と過ごした時間の一つひとつが、鮮やかに脳裏に焼きついている。


 だが、高3に進級してから、どうしても慣れないことがあった。それは、休み時間になるたびにクラスの外がざわつき、廊下に人だかりができることだ。まるで観光名所のように、ゆうのクラスは常に人の視線にさらされていた。


 原因は明白だった。このクラスには、悠依がいる。


 「学校史上最強の美貌」「100年に一人の女神」――そうまで言われる彼女は、YUIという名で女優としても活躍し、テレビにもたびたび出演していた。その圧倒的な美貌とオーラに惹かれ、多くの生徒が休み時間になると彼女を一目見ようと廊下に押し寄せるのだった。


 ゆうにとって、それはただただ鬱陶しい現象だった。彼は悠依に何の興味もない。心の中にはのぞみの存在しかなく、他の誰かに心を動かされることなど考えられなかった。だが、毎日教室がちょっとした見世物小屋のようになってしまうことには、どうにも辟易していた。


 「今日もすごい人数だな……」


 隣の席でノートを閉じながら、ゆうはぼそっと呟いた。すると、前の席に座る一樹が振り向き、ニヤニヤと笑った。


 「いやいや、そりゃそうだろ?悠依がいるんだから!」


 一樹はすっかり悠依に魅了されているらしく、毎日のように彼女の話をしている。


 「はぁ……」とため息をつきながら、ゆうは再び窓の外へと視線を戻した。


 (のぞみさん、今頃何してるかな……)


 遠い場所にいるはずののぞみの姿を思い浮かべるだけで、喧騒の中でもゆうの心は穏やかになっていく。


 教室のざわめきが少し落ち着きかけた頃、悠依がふと廊下へ目をやった。その瞬間、廊下に集まっていた女子たちから一斉に歓声が上がる。


 「見て!今、こっち見たよね!?」

 「目が合った!絶対、私の方を見た!」


 まるでアイドルのライブ会場のような盛り上がりだった。しかし、当の悠依はそんな騒ぎを意に介する様子もなく、軽く髪をかき上げながらノートを閉じる。その所作一つひとつが、まるで演出されたかのように洗練されていた。


 チャイムが鳴ると、教室内の空気が一変した。廊下にいた生徒たちは一斉に動き出し、悠依が教室を出るのを今か今かと待ち構える。そして、悠依が立ち上がると、彼女の周りにすぐさま数人の女子が集まった。彼女たちはまるで親衛隊のように悠依を囲み、ブロックを形成する。


 悠依が歩くたびに、親衛隊も一糸乱れぬ動きで彼女を守る。その外側には、彼女を一目見ようとする生徒たちが群がり、ごった返していた。


 「はぁ……またか……」


 ゆうは、教科書をカバンに詰めながら呆れたようにため息をついた。悠依の人気ぶりは知っていたが、毎日こうして騒ぎになるのを見ていると、いい加減うんざりしてくる。


 一方、一樹はというと、興奮を抑えきれない様子で、群衆の間から悠依の姿を見ようと必死にぴょんぴょんとジャンプしていた。


 「くそっ、見えねぇ!ゆう、肩車してくれ!」


 「いや、しないよ……」


 呆れながらも、一樹の様子を見て思わず苦笑するゆう。こんな喧騒の中でも、彼の頭の中はのぞみのことでいっぱいだった。悠依の周りの騒ぎとは対照的に、のぞみの穏やかな笑顔が恋しくなる。


 (のぞみさん、今頃バイトのこと考えてるのかな……)


 雑踏の向こうで、運転手付きのアルファードが正門に滑り込むのが見えた。悠依は親衛隊に守られながら、その車に乗り込み、静かに去っていく。


 そんな光景を眺めながら、ゆうはまた一つ、大きなため息をついたのだった。

◾️◾️◾️◾️◾️

ここからは、

清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん

ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”


なっちゃん「出たぁぁ!!新キャラ悠依ちゃん!!」


カナちゃん「うわぁぁ待ってましたぁ!!やっと新キャラ来たで!今までのぞみちゃんとゆう君、二人の世界メインやったやん?そこにガツンと“100年に一人の女神”投入やで!?爆発力ありすぎやろ!!」


なっちゃん「ほやほや!“学校史上最強の美貌”って、どんだけ煽るんよ!ほんまに観光名所なっとるやん。クラスの廊下、人だかりって……道後温泉か!って突っ込みたなるわ!」


カナちゃん「せやな!もうテーマパーク状態やん!“こっち見た!”“いや私と目合った!”って、ライブ会場やで。わたし読んでて鳥肌立ったもん。“親衛隊がブロック作る”とかガチすぎるやろ、完全に芸能人の導線管理やん!」


なっちゃん「うんうん!ほんでYUIいうて芸能活動もしよるんやろ?そら廊下の空気がステージなるわな。髪かき上げるだけでキャーキャー言われとるんやけん、そんなんゆう君からしたら“またか……”やわな」


カナちゃん「そうそう!ゆう君は全然悠依に興味ないんや!そこがまたええ!周りが熱狂しとる中で、ひたすらのぞみちゃん思い浮かべとるんやで!?これはもう、“一人だけ別の銀河におる”って感じやな!」


なっちゃん「ほやな!周りがスーパーノヴァで爆発しよる中、ゆう君だけ静かな星空見上げとる。めっちゃ対照的やったわ」


カナちゃん「さてさて、視聴者さんからも反響すごいで!はがき届いとるわ。まずはラジオネーム“カフェオレ星人”さんから!『悠依ちゃん出てきて一気にドラマに厚みが増しました。親衛隊の描写に笑いました。けど、ゆう君がのぞみちゃんしか見てないの尊すぎて泣きました』やって!」


なっちゃん「おぉ〜!その通りやわ!悠依が太陽やったら、のぞみちゃんは月やな。みんな太陽に群がるけど、ゆう君だけ月の優しい光を見つめとるんよ!」


カナちゃん「うわっ!詩人出た!!なっちゃん、今日キレッキレやん!」


なっちゃん「いやいや、悠依の登場が詩心呼び覚ましたんやろな〜」


カナちゃん「続いてXのコメントいくで!『#なつかナレビュー』から。“悠依ちゃんはラスボス級の存在感!でも、ヒーローはゆう君のブレない愛!”って呟きあったわ!」


なっちゃん「ラスボスwww でもほんまそうやな!見た目もオーラも別格。でもストーリーの真の心臓は、のぞみちゃんとゆう君やけん」


カナちゃん「せやねん!他にも“親衛隊の動きがシンクロしてて笑った。エヴァの量産機かと思った”って爆笑コメントもあったで」


なっちゃん「エヴァの量産機www たしかにあの一糸乱れぬ感じはロボット感あったわ」


カナちゃん「あとな、“悠依ちゃんの存在で、のぞみちゃんが逆に光り出す予感する”って声もあった!わたしもこれめっちゃ共感やねん。新キャラが眩しければ眩しいほど、ヒロインの魅力も浮き立つんよ!」


なっちゃん「うんうん!おおきな波が来たときこそ、小舟の温かさが沁みるけんね。のぞみちゃんの優しさがもっと輝いて見えるんやろな」


カナちゃん「わたし、今日ほんま興奮しすぎて寝られへんかも!悠依ってただの新キャラやない、物語を根本から揺さぶるトリガーや!そしてゆう君の揺るがん愛との対比、これはもう大河ドラマ級や!」


なっちゃん「わしも脳みそパンパンやわ!悠依が出てきた瞬間に、物語が100色くらい鮮やかになった感じするけんね!」


カナちゃん「視聴者のみなさん!引き続きXでもはがきでも感想ばんばん送ってな!悠依旋風、まだまだ語り尽くせへんで!」


なっちゃん「ほんまやな!ほな、次回もガッツリ盛り上がろや!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました! ブクマ・ポイント評価お願いしまします!

私の作っている他の作品もお読みください!

クズ人間シンジの成り上がり人生 ~ボロ車でポリ袋10袋のアレを運び、美女二人と事業を起こす逆転人生

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ