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のぞみとゆうの物語 ~こんな恋をしている二人が羨ましい  作者: 播磨 颯太
第三部-3章 のぞみ、大学生になる
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のぞみの期待

のぞみが運転するLEXUS RX 450hは、ゆうを乗せて走り出す。


のぞみが父と練習を重ねた成果は確かだった。車はスムーズにショッピングモールを後にし、静かに夜の街を走り出す。助手席のゆうは、のぞみの運転を見ながら、驚きと感心が入り混じった表情を浮かべる。


「本当に最近免許を取ったの?」


驚き半分、感嘆半分の声に、のぞみは少し照れくさそうに笑いながらハンドルを握る手に力を込めた。


「うん。でも、お父さんと何回も練習したからね。」


その言葉どおり、のぞみの運転は落ち着いていて安定している。ゆうも次第にリラックスし、安心して窓の外の景色を眺めるようになった。


やがて、車はゆうの家の前に到着した。エンジンを切ると、しんと静まり返る夜の空気が車内を包み込む。


「のぞみさん、本当にありがとう。まさか免許を取ってたなんて…すごくびっくりしたけど、すごく嬉しかったよ。」


ゆうは満面の笑みでそう言うと、感激した様子でのぞみを見つめる。その顔を見て、のぞみも自然と微笑み、


「サプライズ、大成功ってことでいいかな?」


と、少し得意げに言った。


ゆうが車を降りて家の中へ入っていくのを見届けると、のぞみはそっと息を吐き、ゆっくりと車を発進させた。


家に着き、玄関のドアを開けると、夏美が腕を組んで立っていた。その表情には、明らかに何かを問い詰めたいという気持ちがにじみ出ている。のぞみは「しまった」と思いつつも、平静を装ってドアを閉めた。


「ねえねえ!どうだったの!?ゆう君、どんな反応だった!?」


と、矢継ぎ早に質問を浴びせてきた。のぞみは、妹の勢いに少し苦笑しながらも、ゆうとのドライブの様子を少しずつ話し始めたのだった。


のぞみは、夏美に今日の出来事を少しずつ話し始めた。


「最初ね、ゆう君、私が車のドアを開けようとしたら、すごい勢いで止めに来たの。持ち主が見たら怒るって、本気で心配してて。」


それを思い出したのぞみは、クスクスと笑う。夏美も「えー、そんなに?」と目を輝かせた。


「それでね、鍵を持ってるからドアが開くんだよって説明したら、もう目をパチクリさせちゃって。『え、じゃあ誰が運転するの?』って、すっごく混乱してた。」


「えー!そこからのサプライズ発表って、絶対面白いじゃん!」


夏美はワクワクしながら身を乗り出す。


「うん、そこで『私が運転するの!』って言ったら、ゆう君、ほんとに椅子から転げ落ちるんじゃないかってくらい驚いてたの。『のぞみさんが!?えっ、ええっ!?』って大騒ぎで!」


夏美はその話に大爆笑しながら、「あー!私も後部座席に隠れて見てたかった!」と残念がる。


「いやいや、そんなことされたら、ゆう君、心臓止まっちゃうよ。」


のぞみが苦笑しながら言うと、夏美は笑いながらふと何かを思いついたように、にやりと笑ってのぞみを見つめた。


「でもさぁ…二人で車の中にいたわけじゃん?密室でしょ?…もしかして、キスとかしたんじゃない?」


「えっ!?そ、そんなことしてないよ!」


のぞみは一瞬で顔を真っ赤にして、慌てて否定した。だが、夏美の追求の目は鋭い。


「へぇ〜?でもお姉ちゃん、今ちょっと目をそらしたよね?」


「してないってば!」


のぞみは必死に否定するが、実は少しだけ期待していた自分がいたことを認めざるを得なかった。ゆうが驚いてばかりで、それどころではなかったけれど…もし、あの時、少しでもそういう雰囲気になっていたら…?


そんなことを考えた自分に気づいて、のぞみはますます顔を熱くした。夏美は「怪しい〜!」とさらに突っ込んでくるが、のぞみは「もう!バカ!」と言って、話を打ち切るのだった。

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