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のぞみとゆうの物語 ~こんな恋をしている二人が羨ましい  作者: 播磨 颯太
第二部-3章 のぞみ視点 のぞみの決断
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明日からも、ずっと一緒にいようね

レストラン ジュテームの帰り道


もう夕方の空は茜色に染まっていて、街灯がひとつ、またひとつと灯り始めていた。

のぞみとゆうは、並んで歩いていた。手はしっかりと恋人繋ぎ。指先に伝わるぬくもりが、まだ夢の中の出来事のように信じられなかった。


のぞみ「……まさか、オーナーさんがあんな風にお店を貸切にしてくれるなんてね」


驚きと嬉しさがまだ胸の中で波のように揺れていた。あの拍手、笑顔、そして急ごしらえの祝福の席。思い返すたびに頬が熱を帯びる。


ゆう「ほんとにね。僕も信じられなかった……でも、あれ、めちゃくちゃ嬉しかったよね」


彼の声は、今日の特別な一日の余韻をまだ引きずっているように柔らかかった。

レストランのオーナーは、初めての映画デートのあとに二人で立ち寄った時も温かく迎えてくれた人だ。ずっと見守っていてくれたのかもしれない、と考えると胸が熱くなる。


のぞみ「それにさ、あの店員さん……泣いてたよね」


思い出すと、自然に笑みがこぼれる。

彼女はお盆を持ちながら涙をこらえきれず、声を震わせながら言ってくれたのだ。


店員(回想)「青春ですね……!おめでとうございます……!」


ゆう「うん……僕たちのこと見て、感動したって……」


彼の言葉の端にも、どこか照れくさそうな笑いが滲む。二人の頭の中に、涙ぐんだ店員の顔が浮かび上がる。

それだけで胸の奥がふわりと温かくなり、二人は目を合わせて笑った。


のぞみ「ほんと、思いがけず……大ごとになっちゃったね」


言いながら、心の奥にはくすぐったいような幸福感が広がっていく。

自分たちの関係が、第三者の目にも特別に映った。それはなんだか恥ずかしいけれど、同時にとても誇らしい。


ゆう「でも……僕は嬉しかった。すごく」


言葉を口にするとき、彼の横顔は夕陽を受けてほんのり赤く照らされていた。

のぞみは、胸の奥がまたぎゅっと締めつけられるように熱くなり、思わず笑顔を返す。


のぞみ「……うん。私も、めっちゃ嬉しかった」


二人の間に流れる空気は、これまでよりもずっと近い。

手のぬくもりが、まるで未来を確かに形作っているようだった。


西元山駅に近づくにつれ、電車に乗る時間、そして別れの時がゆっくりと迫ってきていた。

でも今日は、ただの「また明日」ではない。心に刻まれるほどの、大切な一日になった。


のぞみ「……ゆう君、今日はほんとにありがとう」


声に滲む感情は、言葉では表しきれない。心臓の鼓動がまだ早く、胸の奥が熱を帯びていた。


ゆう「僕の方こそ……ありがとう、のぞみさん」


彼の声は、震えるほどの誠実さを帯びていた。

恋人繋ぎの手をさらに強く握り直す。指先の力が、どれほどお互いを求めているのかを雄弁に物語っていた。


のぞみ「ねえ……明日からも、ずっと一緒にいようね」


その言葉を口にするのに、少しだけ勇気が必要だった。

でも、隣にいる彼を見ていると、不思議と迷いはなくなる。


ゆう「うん。ずっと……これからも、ずっと一緒にいよう」


その声には確信があった。

夕暮れの空の下で交わされた約束は、指と指の間に流れる温度と共に、確かな絆となって刻まれていった。


電車が西元山駅に滑り込む。ホームに停まる音が、まるで祝福の鐘のように聞こえた。

夕焼けの光の中、二人はしっかりと手を繋いだまま、駅の階段を一歩ずつ上っていく。

改札へと向かう道のり、その背中には迷いなどひとつもなく、ただまっすぐな未来の色だけが差していた。


——こうして、のぞみの心には今日の出来事が深く刻まれていく。

それはまだ始まったばかりの恋の、確かな一歩だった。

なっちゃん「うわぁぁぁ……ちょ、ちょっと待ってや……もう……涙止まらん……」


カナちゃん「ほんまやで!もうあかんって言うてるやろ!!泣かさんといてって!!店貸し切りでパーティーって!!ゆう君視点のシナリオにはなかったで!!」


なっちゃん「なかったよなぁ……のぞみちゃん視点で見たら、こんなに胸ぎゅーってなるんやね……。オーナーさんの粋な計らいとか、泣きよった店員さんとか……青春すぎるわ……」


カナちゃん「もう心臓わしづかみやで……!わい、さっきからティッシュ三箱目突入してるもん。ええやろ!同じこと2回やるよりこっちのほうがええわ!!心に直球ストレート刺さるわ!!」


なっちゃん「わかる……なんかこう、夕焼けに照らされる二人の手のあたたかさが、画面越しでも伝わってくるんよ……のぞみちゃんも、ゆう君も、互いの存在を確かめ合うみたいにぎゅってして……あぁぁぁ……」


カナちゃん「ほんまに“祝福の鐘”や!電車の停まる音が鐘って!誰がそんな表現思いつくねん!ロマンチックすぎてわいの頭ん中、チャペルの鐘鳴り響いとるわ!」


なっちゃん「こっちは祭りの太鼓鳴っとるわ……心臓バクバクやもん……」


カナちゃん「うちなんか、心臓ドラム缶叩いとるぐらいドンドンしとる!!」


——ここで番組には視聴者からのはがきとXのコメントが届く。


カナちゃん「えーっと一枚目……“のぞみちゃんとゆう君が手を繋いで階段を上がる描写、まるで映画のラストシーンみたいでした。自分の青春返してほしいです”。返せるかいな!!」


なっちゃん「返せんけどな、気持ちはわかるんよ……あれはほんまに青春の1ページやったね……」


カナちゃん「ほな次、Xのコメント。“あの店員さん、私やったら号泣して仕事にならんかったかも。二人が眩しすぎて”やって!」


なっちゃん「わかるわぁ!店員さん、プロやけん泣きながらもお盆持っとったもんな……」


カナちゃん「そんなんもう、“感動と労働の二刀流”やで!大谷翔平級や!」


なっちゃん「ははっ!ほんまやな!青春を運ぶお盆の侍やわ……」


カナちゃん「次のはがき。“夕暮れの電車が鐘に聞こえるくだり、鳥肌立ちました。私の中で西元山駅はもう聖地です”やって!」


なっちゃん「うわぁ……聖地化決定やね……わし、行ってホームで泣くわ……」


カナちゃん「わいも行く!!改札で“青春ですね!”って叫んで帰るわ!」


なっちゃん「周りの人にびっくりされるやろ……でもしたい気持ちめっちゃわかるんよ」


カナちゃん「次いこ!“のぞみちゃんの『明日からもずっと一緒にいようね』、あの瞬間で涙腺崩壊しました。恋ってこんなに尊いんですか?”」


なっちゃん「尊いよ……あれはもう、尊さの金字塔や……」


カナちゃん「金字塔どころちゃうで!万里の長城や!地平線まで伸びる尊さや!!」


なっちゃん「……はぁぁぁ……ほんま、幸せすぎて胸が苦しいね」


カナちゃん「もうわい、今晩夢にのぞみちゃんとゆう君出てくるわ。たぶん改札で“ずっと一緒やで!”って言うてる二人を見て、横で泣いてる店員さんも出てくる」


なっちゃん「ええ夢やね……わしも見たい……」


カナちゃん「なぁ、ほんま泣きすぎてメイク全部崩れたわ。スタジオ床も涙で洪水や」


なっちゃん「タオル持ってきてぇ……!視聴者のみんなも、涙で部屋浸水しとるやろ……」


カナちゃん「もうな、このレビュー番組……“青春洪水警報”発令中やわ!」


なっちゃん「ほんまやなぁ……!」

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