運命の告白
のぞみ「それでね、ゆう君……私、関東の大学を受けたでしょ?」
言葉を出した瞬間、唇が乾いていることに気づく。
のぞみ「……そこに、合格したんだ」
一拍の沈黙。
その一瞬で、ゆうの表情が固まったのがはっきりと分かった。眉の奥がぴくりと動き、口元が一瞬止まる。
そして、彼は無理にでも笑顔を作るように唇を持ち上げた。
ゆう「……そうなんだ。すごいよ、のぞみさん!ほんとに……おめでとう!」
声は明るい。けれど、その瞳の奥には、かすかな翳りがあった。
のぞみの胸は、ぎゅうっと締めつけられるように痛む。
のぞみ(心の声) あ……違う。私はそこには行かないのに。なんでこれを先に言っちゃったんだろう。ゆう君、きっと今、すごく寂しい顔してる……
言い直さなきゃ。訂正しなきゃ。そう思うのに、緊張で喉が塞がって、声が出てこない。
胸の奥からじわじわと広がる熱が、言葉を邪魔していた。
ゆう「……のぞみさんは、いつから関東に行くの?」
彼はできるだけ明るい調子で聞いてきた。でも、その声には無理があった。
優しく振る舞おうとするほど、かえって彼の寂しさが透けて見えてしまう。
のぞみ(心の声) 違うの……私は行かない……でも、どうしよう、すぐに言葉が出てこない……
拳をぎゅっと握りしめる。指先に爪が食い込む。
このままじゃだめだ。ちゃんと伝えなきゃ。
のぞみ「……ゆう君」
視線を彼に合わせた瞬間、のどの奥に詰まっていたものがようやく流れ出す。
のぞみ「でもね、私……そこには進学しないの。関西の大学も滑り止めで受けてて……実はそっちも合格したんだ」
ゆう「……え?」
一瞬で彼の目が大きく見開かれる。
曇っていた表情が、驚きと戸惑いに変わった。
のぞみ「親にはね、“関東の方が就職に有利だから”って、最初は強く言われたの。でも……ちゃんと話し合ったの。いっぱい悩んで、泣きそうになって……それでも私は、関西の大学に進学することに決めたんだ」
言葉を吐き出すたびに、胸が軽くなるのを感じた。
でも、本当に伝えたいのは――この先にある想いだった。
のぞみ「だって……ゆう君と、離れたくなかったから」
風が止まったかのように、世界が静かになった。
その瞬間、ゆうの瞳が潤み、ぐっと揺れた。
ゆう「……ほんとに? それ……ほんとなの?」
声は震えていた。必死に確かめるように、まっすぐのぞみの目を見つめている。
その真剣さに、のぞみの胸の奥も震えた。
のぞみ「うん。本当。私はここで頑張りたいって思ったの……それに、ゆう君と一緒にいたいって、心から思ったから」
ゆうは一瞬言葉を失ったように息を詰め、それからゆっくりと唇を動かした。
ゆう「……ありがとう、のぞみさん……ほんとに、おめでとう……」
たったそれだけの言葉。
けれど、その声には、言葉以上の想いがすべて込められていた。
感謝と安堵と、込み上げるほどの喜びが、彼の声の震えの中に宿っていた。
のぞみはほっと息をつき、微笑みながらそっとゆうの手を握り直した。
その手は温かくて、ほんの少し震えていた。
のぞみ「……これからも、ずっと……一緒にいられるね」
ゆう「……うん!ずっと!」
ゆう君の目が潤んでいるのが分かった。
自分の言葉が、ちゃんと届いたんだって思ったら、のぞみも涙が出そうだった。
その時、ゆうがのぞみの手をそっと握った。電車の中でこっそり繋ぐのとは違う。まっすぐな気持ちを込めて、のぞみの手をしっかりと包み込むように。
「のぞみさん、僕……ずっと伝えたかったんだ。でも、のぞみさんの進路のこともあったし、僕なんかが気持ちを伝えていいのかって、ずっと悩んでた。でも……でも、もう迷わない!」
ゆう君の瞳が、真剣に私を見つめている。
「のぞみさん……僕、のぞみさんが好きです!大好きです!」
——え?
一瞬、何が起こったのか分からなかった。
ゆう君が……私に……告白した……?
信じられない気持ちと、胸の奥から溢れ出しそうな喜びで、心臓がドクンと大きく跳ねる。
「ゆ、ゆう君……!」
私は口元を押さえた。言葉にならない。涙が溢れそうだった。
「のぞみさん……僕と付き合ってください!」
ゆうは、まっすぐな目でそう言った。
のぞみは、もう隠しきれなかった。
「……私も……ずっと、ゆう君のことが好きだった……!」
次の瞬間、私たちはお互いに、ぎゅっと手を握りしめ合っていた。
——やっと、やっと気持ちを伝え合えた。
のぞみの心は、今までにないほどの幸福感でいっぱいだった。
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ここからは、
清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん
ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”
なっちゃん「うわあああ……のぞみちゃん視点の展開、胸ぎゅうぎゅうなるやんかぁ……」
もう目を真っ赤にして涙ぼろぼろ流しながら顔を覆うなっちゃん。
カナちゃん「ほんまやでぇ!号泣や!これ、まるで心臓がカチ割れるかと思うくらい痛いねん!なんでやねん!なんで“関東の大学受かった”とか言うねん、のぞみちゃん!」
膝をバシバシ叩きながら、声を震わせるカナちゃん。
なっちゃん「ほんまや……のぞみちゃん、自分では“あ、違うんやけん”て気づいとるのに、もう口が乾いて言葉が出てこんのやろ……わかる……わかるよ……」
顔をぐしゃぐしゃにしながらタオルで涙を拭く。
カナちゃん「しかもやで!もう私ら知ってるねん!ここでゆう君が、男前すぎる告白をするのを!」
カナちゃん、両手を空に突き上げて「うわああ!」と叫ぶ。
なっちゃん「のぞみちゃん、天然やけん……進学先の話でゆう君を一瞬突き落としてしまうんよ……ほんでからの、救い上げるんよ!これ、もう崖から落ちかけとるロープを必死で引き上げるみたいなもんやん!」
カナちゃん「たとえ方!せやけどほんまそれや!落ちるんか思ったら、のぞみちゃんが手を差し伸べて“関西行くよ”って言うて、もうジェットコースターや!心臓がフリーフォールや!」
なっちゃん「ほんで最後や……ゆう君の“僕、のぞみさんが好きです!大好きです!”やろ……!」
目尻に新しい涙を溜めながら声を震わせる。
カナちゃん「ひいぃぃぃっ!!ほんま、もう心臓撃ち抜かれて即死やで!観覧車のてっぺんで“好きや!”言われるくらい、景色が変わる瞬間や!」
なっちゃん「……幸せすぎるやろ……こんなん、のぞみちゃん視点で見たら、そら号泣するわ……」
二人して鼻をすすりながら肩寄せ合って泣き続ける。
カナちゃん「よっしゃ!ちょっと視聴者さんからのはがき読もう!共感せんとこの涙止まらへん!」
——はがき1通目——
「のぞみちゃんの“だってゆう君と離れたくなかったから”で心臓が破裂しました。私は今、涙でスマホが水没しそうです」
なっちゃん「わかるーーー!わかるよーーー!スマホどころか、もう川になっとるわ!」
カナちゃん「ほんまや!わたしなんか目からナイアガラやで!滝が流れっぱなし!」
——Xコメント——
「ゆう君の“ありがとう”って言葉の裏に全部詰まっとったやん。優しさ、喜び、震え、ぜーんぶ。あれが愛や」
なっちゃん「うわああ!ほんまや!“ありがとう”って、たった5文字に宇宙詰め込んどる!」
カナちゃん「もはや“ありがとう”がビッグバン起こしたんや!宇宙創生や!銀河が広がる音聞こえたもん!」
——はがき2通目——
「ゆう君が“僕と付き合ってください!”って言った瞬間、心臓がジェンガみたいにガラガラ崩れ落ちました」
なっちゃん「ジェンガ崩れるたとえ、最高やね!ほんま、ドキドキが崩れてもう立て直せんのや!」
カナちゃん「わかるわかる!わたしなんか心臓ジェンガ崩壊して、そのあとハートの積み木積み直してる最中や!」
——Xコメント——
「二人の手をぎゅっと握り合う描写、酸素薄くなって呼吸できんかった。恋って山登りかもしれん」
なっちゃん「はああ……そのとおりや……標高8000mのエベレストや……酸素ボンベなしで登っとるんや……」
カナちゃん「それで頂上でプロポーズされるみたいなもんやで!もう限界越えとるのに、幸福が吹雪みたいに降ってきて息できへん!」
——はがき3通目——
「のぞみちゃんが関東合格を先に言っちゃったの、天然で可愛い。あれがあったからこそ感情爆発しました」
なっちゃん「そうなんよ!あのひと押しがあったけん、感情のダムが決壊したんや!」
カナちゃん「ダムどころちゃうで!わたしの涙の放水量、琵琶湖超えとる!」
なっちゃん「いやいや瀬戸内海なっとるわ!」
カナちゃん「日本沈没するでこれ!」
二人は顔をくしゃくしゃにして、涙でマイク濡らしながら共感し続ける。
なっちゃん「結論!のぞみちゃん視点、最高!ゆう君告白、神回!このシーン、永久保存や!」
カナちゃん「ほんまや!もう心臓に彫刻したいくらいや!ほら、また泣けてきたぁぁぁ!!」
二人は視聴者からのコメントを読み上げるたびに泣き笑いし、比喩を飛ばしては悶絶し、やがて番組のエンディング音楽が流れるまで、涙声で語り続けたのだった。




