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のぞみとゆうの物語 ~こんな恋をしている二人が羨ましい  作者: 播磨 颯太
第二部-3章 のぞみ視点 のぞみの決断
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のぞみのチョコレート(のぞみ視点)

土曜日の午後、予備校を終えたのぞみはビルの外に出た。冬の陽射しがやわらかく広場を照らし、冷たい風が髪を揺らす。心臓が早鐘のように鳴って、手のひらまで熱くなる。


——うわ、ゆう君いる。緊張するな……


広場の向こう、ベンチのそばに立つゆうが、いつもの優しい笑顔でのぞみを待っていた。背筋をまっすぐに伸ばし、空を見上げる仕草が自然で、見ているだけで胸がじんわり温かくなる。


のぞみ「ごめんね、ゆう君!待ったでしょ?」


その声は、普段より少し高く震えているのに気づく。ゆうは笑って首を横に振った。


ゆう「ううん、全然待ってないよ。来るの楽しみにしてたから」


その一言に、のぞみの心臓はぎゅっと締め付けられるようだった。ためらうことなく、のぞみはそっとゆうの手を握る。


——ゆう君の手、暖かい……


二人の指先が触れ合うだけで、空気が変わった気がする。広場の風景が少し柔らかく、少し遠く感じる。通りすがりの人々の声も、まるで遠くでざわめく背景音のようだ。


のぞみ「じゃ、行こうか……」


笑顔で答えながらも、胸の中は緊張と期待でいっぱい。向かう先は、二人の思い出の洋食屋“ジュテーム”。初めてのデートで訪れたあの店は、のぞみにとって少し特別な場所だった。


店内に入ると、木の温もりが感じられる照明が二人を優しく包む。席に着くと、のぞみは迷うことなく「カルボナーラ」と告げる。


ゆうは少し考えて、「僕はオムライスにするよ。前回とは違うメニューに挑戦してみたくて」と答えた。


——今日は、言わなくちゃいけないことがあるんだ。


のぞみは心の中で深呼吸する。入試の結果、そして関西の神泉大学に進学すること——その重大な決断を、今日伝えるつもりだ。でも、その前に渡すものがある。昨日、少し夜更かしをして作った手作りのチョコレート。


——ゆう君、喜んでくれるかな……


のぞみはバッグから小さな箱を取り出し、胸の前で握りしめる。指先が少し震える。


のぞみ「私ね……今日、ゆう君に聞いてほしいことがあるの」


ゆうは静かに、そして真剣にのぞみを見る。


ゆう「……うん。なに?」


——チョコレート、喜んでくれるかな……


のぞみは小さな声で、しかし心を込めて言葉を紡ごうとする。


のぞみ「私ね……」


その瞬間、タイミングを計ったかのように店員が料理を運んできた。


店員「お待たせしました、オムライスとカルボナーラです」


——うわ、すごいタイミング……


運ばれてきた料理の香りが鼻をくすぐる。カルボナーラの濃厚な香り、オムライスのふんわりとした卵の香り。視覚と嗅覚に、緊張の心拍が少しずつ溶け込んでいく。


のぞみは手元の小さな箱を握りしめ、ゆうの横顔を見つめる。赤く染まる頬、少し笑いかけた口元、きらりと光る瞳——すべてが、この瞬間のためにある景色のように感じられた。


——よし、ここで伝えよう。


のぞみはそっとゆうの目を見上げる。心臓が胸を打つたびに手のひらの小さな箱が震える。外の光が窓から差し込み、テーブルの上に影を落とす。


のぞみ「ねぇ、ゆう君……今日って、何の日か分かる?」


ゆうは眉を少しひそめ、首をかしげる。


ゆう「え……なんだろう。特別な日なのかな」


——どうしよう、緊張するな……


のぞみは深く息を吸い込み、ゆうに視線を合わせながら小さく微笑む。


のぞみ「今日は……2月14日。バレンタインデーなんだよ」


言葉を告げた瞬間、胸の奥で小さな鐘が鳴ったように響く。視線の先にいるゆうの反応を、のぞみは無意識に探していた。


のぞみはそっと小さな箱をゆうに差し出す。指先が少し震えているのを感じながら。


のぞみ「これね……ゆう君に食べてもらいたくて、作ってきたの」


——ゆう君、喜んでくれるかな……


ゆうの瞳が一瞬大きく開く。


ゆう「えっ……僕に? 本当に?」


その声にのぞみの胸は跳ねるように高鳴る。


のぞみ「うん。上手にできたか心配だったんだけど……」


ゆうはそっと箱を開け、中から一粒を手に取る。


ゆう「ありがとう、のぞみさん。すごく嬉しいよ」


小さなチョコレートを口に運ぶゆうの仕草を見つめながら、のぞみの心臓はさらに速く打つ。


ゆう「……美味しい!」


のぞみ「ほんと? よかった……すごく不安だったんだ」


ゆうはもう一粒を手に取り、少し照れくさそうに笑った。その笑顔に、のぞみの胸の中の緊張がふわりと溶けていく。


ゆう「とっても美味しい。のぞみさんが作ってくれたんだから、特別だよ」


——ゆう君の言葉、すごく嬉しい……


のぞみの頬がほんのり赤く染まる。手作りのチョコを喜んでくれるその反応が、心の奥底に温かい光を灯す。


のぞみはそっと箱をテーブルの片隅に置き、深呼吸をする。


——さあ、次が本番……


のぞみ「それでね……実はもうひとつ、伝えたいことがあるんだ」


ゆうは少し身を乗り出し、真剣な瞳でのぞみを見つめる。


ゆう「……うん…」


——言えるかな、ちゃんと言葉にできるかな……


のぞみの指先がテーブルの縁を軽く握る。唇がわずかに震えるのを感じる。胸の中で何度も繰り返し練習した言葉が、なかなか口から出てこない。


のぞみ「私ね……」


その瞬間、店内の空気が少しだけゆっくり流れたように感じる。隣のテーブルの笑い声やフォークの音も、遠くで柔らかく溶けていく。二人の間には、言葉になる前の緊張と期待だけが満ちていた。


——ゆう君、どうか……受け止めてくれるかな


のぞみの心臓は高鳴り、指先から胸の奥まで熱が走る。目の前のゆうに、自分の未来が少しだけはっきり見えたような気がした。

◾️◾️◾️◾️◾️

ここからは、

清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん

ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”


なっちゃん「いやー、カナちゃん、もう最初っから心臓バクバクやわ。のぞみちゃん、ゆう君見つけた瞬間のこの緊張感、あかん、めっちゃ緊張する!」


カナちゃん「せやせや!ほんまやで、のぞみちゃんの手、ほんまに震えとるやん!わかるわー、その指先がゆう君の手に触れる瞬間の、なんとも言えんあのドキドキ感!」


なっちゃん「ベンチのそばに立つゆう君の姿、もう理想形すぎるわね。背筋ピンってして、笑顔で待っとるなんて、もう見てるだけで胸がじんわり温まるんよ」


カナちゃん「ほんでのぞみちゃん、待たせたって言いながら手を握るやんか。そん時の胸の高鳴り、わたしも一緒に感じとるわ。手が触れるだけで空気が変わるって、文字通りやな!」


なっちゃん「ジュテームに入って、席に着いた瞬間もまた悶絶やわ。カルボナーラって即決するあたりも、のぞみちゃんらしいんよね。ゆう君はオムライスやけど、前回と違うメニューっていう挑戦心…これもまた胸キュンポイントや」


カナちゃん「せやな、でもな、今日の本番はここからやん。入試のこと、関西大学のこと、そしてチョコレート渡すこと、全部まとめてこの一瞬に詰め込まれてるんやで」


なっちゃん「手作りチョコをそっと差し出すシーンとか、もー反則やわ。指先が震えるのもわかる、ゆう君が喜んでる顔見てるのもわかる。想像するだけで自分まで胸がきゅーってなるんよ」


カナちゃん「せやせや、ゆう君が一粒口に運んで『美味しい』って言うところ、のぞみちゃんの心臓どんだけ跳ねたんやろな。目の前の笑顔で全部報われる瞬間やもんな」


なっちゃん「うん、で次が本番やねん。『実はもうひとつ伝えたいことがある』って、ここから先の緊張感が半端ないんよ。指先から胸の奥まで熱が走って、全身で悶絶しとる感じ」


カナちゃん「ほんまに!のぞみちゃんが言葉を噛みしめながら『私ね……』って言う時、店内の空気もゆっくりになる感覚、わかるわー。隣のテーブルの笑い声も、フォークの音も全部背景になって、二人だけの世界になるやつや!」


なっちゃん「はぁ……思い出すだけで胸がぎゅーってなる。ゆう君の瞳に視線を合わせて、未来が少し見えた気がするってのも、もーたまらんわ」


カナちゃん「せやせや、あの瞬間、のぞみちゃんの心臓と指先の震え、全部リアルに伝わってくるで。視聴者さんも絶対一緒に悶絶しとる思うわ」


なっちゃん「ほんなら、視聴者さんからのはがき読んでみよか」


カナちゃん「おー、いこか!」


なっちゃん「まずは、愛知県のまこさんから。『のぞみちゃんの手がゆう君に触れた瞬間、私も胸がぎゅーってなりました!まるで自分がそこにいるようで、悶絶しました!』……わかる、めっちゃわかるわ!」


カナちゃん「ほんまやな、私も同じ気持ちや!手が触れただけで世界が変わる感覚、文字通り共感できるわ」


なっちゃん「次は、大阪のリナさん。『店員さんがタイミングよく料理を運んできたところ、神の演出かと思いました!のぞみちゃんの緊張とドキドキがさらに増して、見てるだけで心臓バクバクでした!』……わかる、ほんま神の采配や」


カナちゃん「せやせや、料理の香りとタイミングで、緊張感が一気に高まる感じ、めっちゃわかるで!わたしも同じテーブルに座っとったら絶対手汗でグチョグチョやわ」


なっちゃん「北海道のゆきさん。『ゆう君の笑顔に救われる感じ、最高です!一粒のチョコで心が満たされるの、恋ってこういうことなんですね』……あー、もう悶絶!ほんまに共感しかないわ」


カナちゃん「せやせや、ゆう君が一粒口に運ぶだけで全てが報われる感じ、文字通りキュン死にやな!」


なっちゃん「続いて、東京のあやさん。『のぞみちゃんが言葉を噛みしめて『私ね……』って言うとこ、見てるだけで心臓が持たない!まるで自分の心臓がのぞみちゃんと一緒に動いとる感じでした』……わかる、ほんまわかる!」


カナちゃん「せやせや、言葉になる前の緊張と期待が、読んどるこっちにまで伝わってくるんやもんな!あかん、悶絶やで!」


なっちゃん「みんな、同じ感覚で見とるんやな。のぞみちゃんのドキドキが伝染するって、こういうことやね」


カナちゃん「ほんまや、私らも一緒に胸がぎゅーってなっとるわ。次回もこの緊張感、最後まで一緒に悶絶しような!」


なっちゃん「うん、あーもう、今日もここまでで胸いっぱいや。視聴者さんのコメント読んでるだけで、のぞみちゃんと一緒に緊張して心臓バクバクやわ」


カナちゃん「せやせや、ほんまに!あー、もう悶絶死寸前やで!」

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