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のぞみとゆうの物語 ~こんな恋をしている二人が羨ましい  作者: 播磨 颯太
第二部-1章 のぞみ視点 出会い
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優子作戦の報告

のぞみは教室に足を踏み入れるや否や、まっすぐ廊下へ目を向けた。ちょうどそこには、優子が友達と楽しげに話している姿があった。胸の中に隠しておけない高鳴りがあって、のぞみは気付けば駆け寄っていた。


のぞみ「優子!」


声が少し大きくなってしまい、周囲の数人が振り返った。けれどそんなことは気にしていられなかった。優子は驚いた顔でこちらを見つめる。


優子「ど、どうしたの、のぞみ?朝からそんな慌てて」


のぞみは息を弾ませたまま優子の腕をつかみ、強引に教室の隅へ引っ張っていく。ざわついた廊下の音が背後に遠ざかる。自分の心臓の音が、やけに大きく響いていた。


のぞみ「……優子作戦、やったんだよ!」


優子「えっ!? ちょっと待って、マジで!?」


優子の声がワントーン上がる。目がまん丸になって、頬がぱっと輝くように色づく。その反応にのぞみは思わず笑ってしまいそうになるが、すぐに口元に指を当てて小声で制した。


のぞみ「しーっ!声、大きい!」


優子「ご、ごめん!でもさ、それは叫ぶしかないでしょ!あの作戦、本当に実行したの?どんな感じ?どこまで近づけた?寄りかかった?相手の反応は!?」


矢継ぎ早の質問。優子の好奇心と興奮が弾丸のように飛んでくる。のぞみは頬を熱くし、視線を落とした。思い出すだけで胸が苦しくなる。


のぞみ「……今日ね、ちょうど彼の隣に立てたの。偶然だったんだけど、もうチャンスだと思って。電車が揺れたときに、ほんの少し……ほんの少しだけ、体を寄せてみたんだ」


声はささやきに近い。でもその言葉を口にした瞬間、のぞみの頬はさらに赤くなった。


優子「うわああー!のぞみ、やるじゃん!で、で?彼の顔は?どんなだった?」


のぞみ「……最初は、ちょっとびっくりしたみたいで。でも……嫌がってる感じはしなくて、すぐに普通の表情に戻ったの」


その場面が脳裏に浮かぶ。吊り革の揺れ、窓ガラスに映った自分と彼の距離。ほんの一瞬だったけれど、あの視線は確かに温度を持っていた。


優子「いや、それ絶対いい反応だって!もし嫌だったら、絶対サッと避けるでしょ?でも、それがなかったんでしょ?」


優子の言葉は勢いがありすぎて、のぞみは押され気味になる。でも、心のどこかで同意していた。


のぞみ「う、うん……そうかもしれない。……たぶん」


優子「たぶんじゃないって!脈あり確定!のぞみ、これは勝ち筋入ってる!」


優子は笑顔でのぞみの肩をばんばん叩く。その力強さに、のぞみは思わず苦笑いを浮かべた。けれど、胸の奥はじんわりと温かい。


のぞみ「……でも、まだ分からないよ。本当に……?でも、すごく嬉しかった」


その言葉と同時に、自然と笑みがこぼれる。顔が熱いのに、心は軽やかだった。


優子「でしょ?そんなん顔に出てるもん。のぞみ、今めちゃくちゃ幸せそうだよ」


のぞみは照れてうつむいた。彼の名前すら知らないのに、こんなに心が動く自分が不思議で仕方なかった。


優子「よーし、それなら次の作戦考えなきゃ!この勢いで一気に距離詰めよ」


のぞみ「えっ……つ、次……?」


優子「当然でしょ?このままじゃ卒業までに名前すら聞けずに終わっちゃうよ」


その言葉にのぞみの心臓が跳ねた。名前も知らないまま、終わる。そんな未来を想像しただけで、胸がざわめいた。


のぞみ「……そ、それは……困る」


優子「じゃあ決まり!次はね――」


優子の目はきらきらと輝き、次の作戦を口にしようとする。のぞみは思わず息をのんだ。きっとまた大胆なことを言い出す。でも、それでもいい。


残された時間はもう限られている。何もせずに終わらせるなんて絶対に嫌だった。


のぞみ「優子……ありがとう」


小さく息を吸い込みながら、のぞみはそう答えた。心の奥で芽生えた勇気が、ほんのりと体を支えていた。


——のぞみの高校生活の歯車が、静かに新しい段階へと回り始めていた。

◾️◾️◾️◾️◾️

ここからは、

清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん

ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”


なっちゃん「はい来たー!今日も始まりました“なっちゃんカナちゃん”!松山から愛を込めて、なっちゃんです!」


カナちゃん「大阪から元気をお届け!カナちゃんやでぇ~!いやもう今日はなぁ、シーン読んでて心臓バクバクやったで!」


なっちゃん「ほんまよ!のぞみちゃん、ついに“優子作戦やったんよ!”って、これ報告シーンやけん!いやもう、教室に駆け込んだ瞬間から乙女の火花散っとるわ!」


カナちゃん「うんうん!もう優子ちゃんが登場した時点で、実況席総立ちやで。“優子降臨!!”やろこれ!もう神やな、恋愛バラエティーの演出家みたいなポジション!」


なっちゃん「そうそう!しかもさ、のぞみちゃんが“ほんのちょっとだけ寄りかかった”って言うとこ、こっちが“うぉおお!”って立ち上がりそうやったんよ!わずかな重みが千金の価値よ!」


カナちゃん「わかるわ!ほんまに肩がちょっと触れただけで、ゆう君の心の鼓動は花火大会や!ドーンパーン言うてな!」


なっちゃん「んで、ゆう君が一瞬びっくり顔して、でも嫌がらんとすぐに戻るんよ?これがまた尊いんよ……!嫌なら避けるはずやけん、これ実質もう両想い確定演出よね」


カナちゃん「せや!パチンコでいうたら“激熱リーチ”やで!もう大当たり確定みたいな演出や!」


なっちゃん「で、優子ちゃんの“それ脈あり確定!”って肩バンバンするん、こっちもバンバンしたいわ!」


カナちゃん「いやでものぞみちゃん、名前すらまだ知らんて……そのギャップが甘酸っぱいなぁ。青春の青さって、ほんま柑橘みたいやな!皮ごと齧ったらちょっと苦いけど、口いっぱいに爽やかなん広がるやん」


なっちゃん「たとえがジューシーすぎるわ!でもほんまにそう。青春はちょっと渋いけど甘いんよ!」


カナちゃん「んでラストの“優子、ありがとう”ってとこ。もうこれ、愛の契約書にサインした瞬間やん!この友情と恋心のトライアングル、たまらんなぁ!」


なっちゃん「よし、それじゃあ恒例のはがきとコメント紹介いこか!」


カナちゃん「お、待ってましたぁ!まずはこちら!ラジオネーム“恋する受験生”さん」


なっちゃん「『のぞみちゃんの勇気、私も欲しいです!寄りかかる勇気があれば模試も寄り切れるのに!』」


カナちゃん「いや模試は寄り切ったらあかんやろ!相撲ちゃうねん!答案は土俵際で粘らな!」


なっちゃん「続いてはXから。“@青春の亡霊”さん」


カナちゃん「『優子ちゃん欲しい。俺の高校生活には優子がいなかった。だから俺は未だに名前すら知らないあの子に何もできず、今は妻と子どもがいます』」


なっちゃん「話が急展開すぎるわ!いきなり人生二部作語らんでええんよ!」


カナちゃん「せやな!でもその気持ちわかるわぁ。優子ってほんま、背中押す風やねん。春一番の風や!」


なっちゃん「ほな次!ラジオネーム“吊り革ラブ”さん」


カナちゃん「『窓ガラスに映ったゆう君とのぞみちゃんの姿、あれは青春のダブルミラーリング。わたしは思わず駅で泣きました』」


なっちゃん「泣くん早すぎるやろ!駅員さんに心配されるレベル!」


カナちゃん「でも気持ちわかるわぁ。窓ガラスは青春のスクリーンや。反射に映るのは未来への伏線やで!」


なっちゃん「おお、名言出たやん!青春のスクリーン!」


カナちゃん「まだまだあるで!Xから“@教室のすみっこ”さん」


なっちゃん「『のぞみちゃんの“しーっ!声大きい!”、あれで心臓射抜かれました。恋って密やかなのに、声だけはデカなるんですよね』」


カナちゃん「わかるー!恋愛ってさ、心は小声やのに行動は大声になんねん!」


なっちゃん「いや名言ラッシュ止まらんやん!青春やっぱ偉大よ!」


カナちゃん「いやほんま今日は“優子降臨”回やったなぁ。もう拝みたくなる勢いや!」


なっちゃん「次は優子ちゃんがどんな作戦考えるか……もうドキドキで寝られんよ!」


カナちゃん「せやなぁ、視聴者のみんなも正座待機やで!」


なっちゃん「ほんなら今日はこのへんで!次回も青春のきらめき抱えてお会いしましょう!」


カナちゃん「ほなまたねー!」


——拍手と笑いの余韻が、スタジオに広がっていた。

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