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のぞみとゆうの物語 ~こんな恋をしている二人が羨ましい  作者: 播磨 颯太
第一部-3章 揺れる気持ち、揺らぐ進路
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むせび泣く店員、新しい景色の帰り道

レストラン“ジュテーム”の窓の外では、冬の冷たい風が街路樹の枝を揺らしている。けれど店内には、柔らかく温かな光が満ち、午後の静けさが二人を包んでいた。テーブルの上にはまだ水のグラスとパン皿が残っている。沈黙は、ぎこちないものではなく、互いの想いをじっと確かめ合う静かな時間だった。


のぞみとゆうは、指先で触れ合う手の温もりを感じながら、心の奥に溢れる幸福感に胸がいっぱいだった。互いの目が交わるたび、言葉にならない気持ちが伝わってくる。時間が止まったような錯覚に、二人の世界だけが存在している気がした。


そのとき、かすかなすすり泣きの音が二人の耳に届いた。


「うぅ…グスッグスッ…」


のぞみとゆうは同時に顔を上げ、視線を音の方向に向ける。そこには、エプロン姿の若い女性店員が、目を潤ませながら涙を拭ってこちらを見ていた。彼女は慌てたように口を開く。


店員「す、すみません……お二人の様子があんまり素敵で……つい、もらい泣きしちゃいました……」


のぞみとゆうは思わず顔を見合わせ、ふっと笑いがこぼれる。頬に残る涙をぬぐいながら、のぞみは小さく頭を下げた。


のぞみ「そんな……恥ずかしいです…でも、ありがとうございます…」


ゆうも少し照れくさそうに、しかし胸の奥は温かい気持ちで満ちていた。


ゆう「まさか見られてたなんて……でも、なんだか嬉しいです」


店員はほっとしたように微笑み、優しい声で続ける。


店員「こんなに素敵な告白の瞬間を目の当たりにすることなんて、めったにないです。おめでとうございます」


その言葉に、のぞみの胸にじんわりと熱いものが広がり、ゆうの目にも涙が光る。互いに手を握り直し、再び感動の波に包まれる。店内の他の客も、何が起きたのか察したのか、微笑みながらそっと拍手をしてくれる。


ゆうの心の奥では、言葉にならない幸福感が渦を巻いた。こんなに胸がいっぱいになる瞬間が、この世界に存在するなんて――と、心が震える。


のぞみも、ゆうも、そして店員も、周囲の人々も、同じ空気の中で共有する、温かく幸せなひととき。二月十四日、バレンタインの午後に刻まれた、二人にとって特別な時間だった。二人の手のぬくもりは、この瞬間を永遠にするかのようにしっかりと絡み合っていた。


そのまま、時間は優しく流れていく。二人の世界に、誰も邪魔はできない。幸福が、静かに、けれど確かに満ちていく午後の光景だった。


帰り道、街路樹の影が長く伸び、冬の冷たい風が頬をかすかに撫でていた。日差しはもう傾きかけ、午後の光は柔らかく、二人の影をゆっくりと地面に落としている。のぞみとゆうは、自然と隣り合わせに歩き、互いの存在を肌で感じながら、言葉よりも心で会話をしていた。


告白を終えて恋人同士となったのぞみとゆうは、同じ景色であっても、二人で見る景色はこれまでと見え方が全く異なっていた。


のぞみは少し俯き、髪の毛の先を指先で軽く触りながら、でも時折ゆうの方をちらちらと見つめる。その瞳には、決意と期待、そして少しの照れが混じっていた。やがて小さく息を整え、意を決したようにゆうに声をかける。


のぞみ「ねえ、ゆう君……。あの、腕……組んでも、いいかな……?」


その声は小さく、でも心に直接届くような温かさを帯びていた。頬がうっすら赤く染まり、目をそらすことなくゆうを見上げる姿は、言葉にできないほどの愛らしさを放っていた。


ゆうは心臓が跳ね上がるのを感じ、思わず息を飲む。


ゆう「えっ? う、うん……もちろん! いいよ、もちろん」


少し慌てながらも、声には喜びが滲んでいた。こんなに近くで、こんなに可愛い仕草を見せられたら、自然に体が反応するのも無理はなかった。


のぞみはほっとしたように微笑み、そっと手をゆうの腕に回す。その瞬間、指先から伝わる体温がゆうの心の奥までじんわりと染み込む。


のぞみ「ふふっ……あったかいね」


その言葉は小さく、しかし確かに心を震わせる。柔らかな吐息とともにのぞみの体温がゆうに伝わり、腕を通して感じるそのぬくもりは、冬の冷たさを忘れさせるほど温かかった。ゆうは、思わず言葉を失い、ただのぞみの存在を受け止めるしかなかった。


ゆう「……なんか、夢みたいだな……」


ぽつりと零れる声に、冬の風が答えるように二人の間をさらりと通り抜ける。ゆうの瞳は、握りしめた手の感触と、隣で微笑むのぞみの顔に釘付けだった。


のぞみも小さく笑い、声を震わせながら返す。


のぞみ「私も……夢みたい……ゆう君と、こうして歩けるなんて、本当に幸せ」


くすっと笑ったその声に、ゆうの胸は熱く締めつけられる。言葉にならないほど愛おしく、腕に伝わる柔らかさが、心の奥にじんわりと沁みていった。


ゆうは、この瞬間が永遠に続けばいいと願いながら、のぞみの腕のぬくもりを感じ続けた。足取りはゆっくりでも、心は急き立てられるように高鳴っている。冬の冷たさも、街の雑音も、二人の世界には届かず、ただ柔らかな温もりと幸福感だけが包み込む。


のぞみとゆうの影が交わる歩道は、午後の光の中でゆっくりと伸びていく。二人にとって、この冬の帰り道は、初めて手を握ったあのときと同じくらい、あるいはそれ以上に忘れられない、特別なひとときになった。

ここからは、

清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん

ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”


なっちゃん「いやああああ……もう泣けるわあああ……のぞみちゃんもゆう君も、ほんまにあったかい……うぅ……ぐすっ」


カナちゃん「うわあああ、めっちゃ泣けるわ!ゆう君の“夢みたいだな”の言葉で、もう胸がぎゅーってなってしもたわ……」


なっちゃん「二人の手のぬくもり……ああ、伝わってくるね、心までじんわり染み渡る感じ……ああ、もう涙止まらん」


カナちゃん「ほんまやで、のぞみちゃんの“ふふっ、あったかいね”っていう小さな声も、もうズキューンやわ……心臓鷲掴みされるやんか!」


なっちゃん「おめでとう!ばんじゃーい!!ばんじゃーい!!店員さんもばんじゃーい!!」


カナちゃん「店員さんも一緒に泣いてくれとったんやな……ああ、優しい世界や……幸せいっぱいや……」


なっちゃん「もう、周りの客さんの小さな拍手まで聞こえてくる感じ……みんなでこの幸福を分かち合っとるんやね……うぅ……」


カナちゃん「せやせや、二月十四日、バレンタインにぴったりの奇跡やわ……のぞみちゃんもゆう君も、ほんまにお似合いやで……」


なっちゃん「せやけど、やっぱり腕組む瞬間ののぞみちゃんの頬の赤さ……可愛すぎるやろ……ゆう君の心臓バクバクも想像できる……うぅ……」


カナちゃん「“私も夢みたい”って……いやもう、二人の世界に入り込みたくなるわ……幸せのオーラが溢れとる……」


なっちゃん「はい、ここで視聴者はがき読むで!『毎朝電車でチラ見してた二人が、こんな幸せになるなんて泣きました!私も頑張ろうって思えます!』……うわあ、共感するわあ」


カナちゃん「次も来とるで!『二人の温もり、目に見えるようで……自分まで温かくなりました。恋って素敵やなって改めて思いました!』……ぐすっ、わかるわ、ほんまに」


なっちゃん「あと、X(旧Twitter)からやけど『この手を繋ぐ瞬間、私も電車で手が震えそうになった』……わかる、めちゃめちゃわかる……」


カナちゃん「『のぞみちゃんの小さな笑い声で泣きそうになった』ってコメントもあるで……もう、全国の女子の心も鷲掴みやな」


なっちゃん「ほんまに、見てるだけで心があったかくなるってこういうことやね……店員さんも涙したのも納得や……うぅ……」


カナちゃん「おめでとう!ばんじゃーい!!ばんじゃーい!!店員さんもばんじゃーい!!幸せいっぱいや!!」


なっちゃん「こうやって視聴者からの共感も聞くと、二人の幸せが私たちにも伝わってくるなあ……うぅ、泣ける……」


カナちゃん「せやな、のぞみちゃんとゆう君、ほんまにおめでとうやで……二人の冬の帰り道、私まで幸せもろたわ……」


なっちゃん「うん……ほんま、涙とぬくもりの午後やった……うぅ……」


カナちゃん「みんなも、この冬の特別なひととき、忘れんようにしてな……二人の幸せ、分けてもらった気持ちになるで……」

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