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独白

作者: 眠夢

 毎日が息苦しい。明日のことを考えると吐き気がする。夢なんてものは無いし、今日を生きることだけを考えている。将来何になりたいですか、なんて質問には答えられた試しがない。

泣いてはいけない、怒ってはいけない、真面目でなければならない、間違ってはいけない。いくつもの禁止から自分は成り立っていた。人に嫌われたくなくて、相手に合わせた仮面を繕い続けていたら、いつの間にか本当の自分がわからなくなった。好きな物、楽しいこと、愛したい人、大切なもの。どれも聞かれてすぐに答えることが出来ない。そのくせ、一丁前に嫌いなものはあるのだ。自分を受け入れない世界が嫌いだし、そう思い込んでいる自分も嫌いだ。否定されて、拒絶されて、嫌われて。そんな事を繰り返していくうちに、自分は「当たり障りのない」で組み直されていった。誰にも好かれないことを代償に、誰にも嫌われない自分を手にしたのだ。馬鹿らしいと思うかもしれないけれど、こうするのが1番楽だった。

「自分を愛せない人間は、他人を愛することもできない」、なんて言葉を聞いたことはあるだろうか。あれは本当に理にかなっていると思う。自分に愛想を尽くしてしまえば、他人も自分に興味がないと思い込んでしまう。他人から向けられるいかなる感情も拒絶してしまう。愛でもだ。傍から見れば理解できないかもしれない。だが、当事者にとってはこれが一番楽なのだ。刃を向けられたくないから、何も見えない、何も聞こえない、誰も入ってこれない空間に閉じこもる。一番楽で、一番不安がない方法。そういった方向に流れていってしまうのは仕方がない事ではないだろうか。


 どうしようもない空虚感を抱えながらただただ、時間を浪費してゆく。昔から義務感というものが嫌いだった。そのくせ、自由にしていいと言われてもなにも出来ない。誰かに命令されて、その通りに動くのが性に合っていると分かっているのに、なにか癪に障るという理由でそれを拒否する。このことを自覚する度に自己嫌悪で吐き気がする。何かをする訳でもなく、ぼうっと天井を眺める毎日。なにか行動をを起こそうにも、指の1本すら動かない。だから結局、馬鹿みたいに口を開けて他人から行動を起こしてもらうのを待っている。待ちぼうけ、待ちぼうけ、とはよく言ったものだ。たまに他人から行動を起こしてくれることに味を占めて、自分から何かを成すことを放棄してしまっている。あの農民はまさに自分だ。


大人になんてなりたくない。青空だけを眺めていたい。ノートに描いた夢に縋り付いていたい。そんな我儘ばかり言っているうちに、全てどうでもよくなって、ただ時間が過ぎるのを待つようになっていた。何もかも妥協で済ませ、完璧なんてものは眼中になかった。人生なんてそんなものだろうと、他人事みたいに自分を見ていた。ただ流れに身を任せて時間を過ごし、流れに逆らわない程度に物事をこなす。小さいころ描いた未来も、夢も、そこには欠片もない。立派な夢を持ったつもりでいたあの頃の自分を潰してやりたい。


 何よりも澄み切り、何よりも汚れた目で世間を嗤っている。そして、世界からも嗤われている。愚かなことに他人を馬鹿にすることで、また何よりも他人から貶められることで自分の存在を確認している。どのような感情にしろ、それは自分への興味だと思うから。歪みきっていると自分でも思う。それでも、それ以外の方法で他者から興味を惹く方法がわからないのだ。何もない自分は、『何もない』こと以外に特徴がない。他人より優れているところがないから、劣っていることを使うしかないのだ。自分が嫌になる。


 たぶん、自分は何にでも嫉妬してしまうのだと思う。何もないから、他人のすべてが疎ましい。周りのすべてが妬ましい。そんなどうしようもない嫉妬をする自分に腹が立つ。足りない自分がいつか満ちることはきっとないし、他人への嫉妬が止むこともないだろう。浅ましく、情けない自分の人生を誰かに嗤われることで少しは乾きが潤うのか、そう考えた自分は、ただ思いつくままに戯言を画面に打ち出している。

きっと自分は、これからも変わらずに、白紙の人生を唄い、虚構の世界を語っていくのだろう。何も変わらず、変えられず、ただ老いて死ぬだけだろうけれど、どうせ死ぬなら少しでも世界に自分を残してから死にたい。それが自分ができる抵抗、みたいなものだと思うから。

あんまり長ったらしく書くのもあれかなと思って短めにしました。

多少脚色はしてますが自分の負の感情を書きだしたものです。だいぶ文章が乱雑になってしまいましたがそこはご愛嬌ということで…

ではまたいつかお会いしましょう

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