表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
孤独な迷探偵  作者: 高橋はるか
第一章 座禅しながら人は死ねるのか??
50/55

49たとえすべてを犠牲にしてでも③

頭を強くぶつけたんだと思う。

くらくら、くらくらと、まるで世界が回っている・・・・。

ぼやけた視界の中で、全身が重くて動かない・・・・。

痛いのか?それとも、何ともないのか?それすらも、感じない・・・・。


・・・・彼女は・・・??委員長は・・・・??どうなった・・・??

俺の上に馬乗り状態で、ピクリとも動かない委員長。

どこか打ち所でも悪くて、意識を失ったのか?と心配になるけれども、ピクリとも動かない腕では、確認することもできない。

ただ、その、馬鹿みたいに温かい体温を感じながら、助けを待つことしかできない・・・。



その時だ。



がさがさ、がさがさ、と植木が揺れる音が聞こえたかと思うと、俺たちに向かって、誰かが歩いてくる音が聞こえた。

誰かも分からない。俺にとって、その近づいてくる奴が、味方なのか?それとも敵なのか?それすらも分からないし、なんだかもうどうでもよくなってきたな・・・・。


あれ??俺は・・・・何をしていたんだっけ・・・??


首元に冷たい手が添えられる。


・・・・止めてくれ・・・・。冷たい・・・・。不快だから・・・・。


「・・・・お前さえいなければ・・・・、お前が流美ちゃんを苦しめたから・・・・!!」


ぶつぶつと・・・・、何を話しているんだ??

それよりも、とりあえず、その手を離してくれよ・・・・。なんだか、不愉快だから・・・・。


「せっかく・・・・!!せっかく流美ちゃんを傷つける・・・・!!あいつを始末して・・・!!彼女の目を覚まさせてあげようとしたのに・・・・!!!それなのに・・・!!それなのに・・・お前が!!!お前が苦しめるから・・・・!!!だから彼女はあいつのことを!!!石川のことを忘れられないんだろ・・・・!?」


ぶつぶつ、ぶつぶつと、俺の耳には、ほとんど意味のない言葉の羅列に聞こえるけれども、なんだか、重要な意味を持っている気がして・・・・。


・・・・早く!!!早く起きあがれ!!!


って、うるさいくらいに、俺の心が叫ぶんだけど、ああ、もう少し寝かせてくれよ・・・。ちょっと疲れたから・・・・。


「お前がいなければ・・・・!!!お前がいなくなれば・・・・!!!俺と、流美ちゃんは・・・・!!!ようやく一つになれるのに・・・・!!!警察も連れてきやがって・・・!!!どこまでお前は俺と流美ちゃんを邪魔すれば気がすむんだ・・・・!!??」


・・・・本当にうっとうしいな・・・・。

それに段々、段々、その冷たい手が、絞まってきている気がするんだけど・・・・??


「死ね!!!」



・・・・俺・・・・死ぬのか??



「そこまで!!!!」

頭の霞を取り払うような、明朗な美しい声。

その後すぐに、ふわり、と首元に添えられていた、冷たい手が離れていく。


・・・・良かった・・・・。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ