キャラクター紹介:ラザロス兄やんの十匹ワンコ(プラス一)
ラザロス兄やん:
王族の中では、ご先祖様の血が特に濃く、無駄に怯えられるせいで、モフモフとはさっぱり縁が無かった兄やん。
彼の青みがかった黒髪は、半神と同じ色である。
因みに、王族・貴族に多い金髪は、半神が娶った、土着の一族の娘のもの。
薄い琥珀色の瞳が、王族の特徴として認識されているので、誰も彼の髪の色を気にしていない。
拾ったワンコ達と一緒に、モフモフワンダフルライフを満喫中。
モフモフ欠乏状態の期間が長かった為、超個性的な見た目のワンコ達に対し、皆違って、皆良いと、本気で思っている。
十匹ワンコ:
ラザロス兄やんが隣国で拾ってきたワンコ達。
神の犬の血を色濃く継いでいて、例外はあるが、一様に白銀の被毛と紫色の瞳を有する。
但し、血が濃くなり過ぎたのか、スカー以外のワンコ達は、奇形を抱えている。
スカー:《傷跡》の意
雌。
神の犬の先祖返りのどデカワンコで、ラザロス兄やんよりも大きい。
被毛は蒼銀の輝きを帯びた、白銀。
神獣の先祖返りだけに、百年以上の長生きで、能力もわんこ集団の中では一番。
名前の通り、顔に大きな火傷と切り傷の跡があり、普通に強面。
でも、強面な見た目に反し、穏やかな性情。
主の乗り物の分際で、やたらと態度の大きい馬が、鬱陶しい。
主が考えてくれたので、スカーと言う名前に何の不満も感じない。
名前は、顔の傷跡から。
シルキー:大公妃が読んだ小説に登場する、犬の名前
雌。
大きめの中型犬程の大きさ。
放っておくと際限なく伸び続ける、魅惑の毛皮を有する。
主の妹に毛皮扱いされて、正直怖かった。
ラザロス兄やんの手により、モコモコワンコ→ほわほわ毛玉→ふわもこワンコに大変身。
自分の身体(毛皮)目当ての人はちょっと嫌。
メルヘンな見た目の割に、総合的な能力は高い。
主の好きな人に付けてもらった、シルキーと言う名前は悪くないが、主に付けてもらった、毛玉も惜しかった。
名前は、主の好きな人の読んだ小説に登場する、外見がよく似た犬の名前から。
ユニ:数字の《一》の意
雄。
小さめの中型犬程の大きさで、唯一の仔犬。
普通の犬の眉間のあたりに、一つだけの瞳を有している。
主の妹に改名してもらい、ほっとしている。
名前は、そのまんま、一つ目だから。
アヴギ:《暁》の意
雄。
大型犬の大きさ。
産まれ付き眼球が存在しない為、聴覚と嗅覚が鋭い。
主の兄に改名してもらい、正直嬉しかった。
名前は、
→眼球が無い。
→視覚が無い為、光が見えない。
→常時、闇の中にいるのと同じ。
→闇の中でこそ、光がよく見えると言う。
→暁の時分が、一番太陽の光が際立つと、ラザロス兄やんの兄ちゃんは思っていた。
の連想から。
サラーサ=バトラ:《三華》の意
雌。
アヴギより、一回り小さい。
産まれ付き前脚が一本欠損していて、全力疾走できる距離は皆より短いが、瞬発力はそれなりにある。
アヴギと仲良し。
主の兄のお嫁さんに改名してもらい、すごく嬉しい。
名前は、その三本足を連想しつつ、可愛い名前にしようと王太子妃が頑張った産物。
チシャ:野菜の『萵苣』の意
雄。
小さめの大型犬の大きさ。
他のワンコ達のぴんと尖った耳とは違い、縮れた耳を持つ。
別に聴覚には影響が無い。
主の妹に改名してもらい、まあ、ましだと思っている。
名前は、縮れた葉っぱの萵苣から。
オサキ:《尾裂き》の意
雄。
特に大きい大型犬の大きさ。
産まれ付き尻尾が二つある。
主の妹に改名してもらい、まあ、良いのでは、と思っている。
名前は、東洋の伝承に出てくる、二つの尾を持つ獣の呼び名から。
シャイル:《吟遊詩人》の意
雌。
大型犬の大きさ。
未発達の下顎の割に、舌が長く、いつも口元からペロンと出している。
上手く噛めないので、他のワンコ達が噛んで柔らかくしてくれた餌を食べていた。
脚力はスカーに次ぐ。
主の兄に改名してもらい、心底安堵している。
名前は、
→ハチドリも、シャイルと同じで舌が長い。
→ハチドリは、食事の際、その長い舌を出して花の蜜を吸う。
→ハチドリ名称は、異国の言葉だと『Hummingbird』。
→『Humming』には、『鼻歌』の意味がある。
→歌うなら、吟遊詩人もそうだね。
→吟遊詩人は、義姉の故国の言葉だと『シャイル』。
の連想から。
オスフール:『雀』の意
雄。
チワワサイズ。
矮躯で、成犬だが、仔犬のユニよりも小さい。
当然、他のワンコ達と比べると力がミニマムになってしまうが、通常の小型犬と比べると、異常にある。
ちっこいので、小回りが利き、瞬発力もある。
主の兄のお嫁さんに改名してもらい、ま、いっか、と思っている。
名前は、雀みたいに身体が小さく、ちょこまかと動くことから。
サルジュ:『雪』の意
雌。
大きめの大型犬の大きさ。
他のワンコ達と違い、足の指が六本ある。
主の兄に改名してもらい、良かったな、と思っている。
名前は、その被毛と、足の指の数が、六花(雪の異称)を連想させることから。
アストゥラビ:《稲妻》の意
雄。
ラザロス兄やんの愛馬で、神の馬の先祖返り。
他の馬よりも二回りほど大きな体躯。
金色の輝きを帯びた白色の毛並みに、高い空の色を写し取った青い瞳。
他の追随を許さない、高い能力を誇る。
頑固で気性が荒く、気に入らないことがあると、噛み付いたり、蹴り飛ばしたりする。
ラザロス兄やんが世話をしている彼専用の畑は、何故か季節を無視して林檎や人参が生っているらしい。
けちんぼなので、林檎や人参のお裾分けはほとんどしないし、盗むと髪を毟られる。
新入りの癖に、連れに馴れ馴れしいワンコ達が、心底気に入らない。




