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ぷろろーぐ 転校初日

初めまして、ばぐJELLYと申します。

なろう処女作なのでぐだぐだになるところがあるかもしれませんが生あたたくよんでいただければ幸いです。

俺の名前は「武田陽(たけだはる)」つい昨日までは都立高校の二年生だった。

そう、昨日までは。 今、俺がいるのは私立銀嶺学園の大講堂。

今日からこの学園に強制的に転入させられた…。


『私立銀嶺学園』

妖魔や悪霊を退治する「退魔士」を育成するために設立された日本唯一の退魔士の学園。

銀嶺学園に学できるものはごく僅かな人間のみで、転入なんてことは学園が設立されて以来初めてのことらしい。 そんなことを頭の中で考えながら、今置かれている状況を再確認してみる。


あぁ~周りがとにかく煩い。色々と罵声やら怒声やらがひっきりなしに俺へとふっかかる。 叫ぶ気持ちはわからなくはない。でも、君たち以上に俺の方が叫びたい!

改めて自分の格好をみる。今、俺が来ているのは銀嶺学園の制服だ。赤をメインとした上着で右胸には百合に三日月をあしらった学園の校章が施されている。白のシャツにそして二年生のあかしである青リボンを着けている。そこから更に視線を下げてみる……。

肩から白髪が垂れる。友人から雪のようだと言われる。この髪は生まれつきで、。小さいころは奇異な目で見ら、よく虐められた。今では開き直り、見せびらかすように腰ぐらいまで伸ばしている。


「ハル。私はどのような姿でも受け入れる。周りからなんて言われようとも気にするな。」


背後から凛とした声で言われる。


「誰のせいでこんな格好していると思っているんだ!」


俺は背後に振りかえる。そこには白装束に身を包んだ黒髪の美女が佇んでいる。

くすみのない肌、吸い込まれてしまいそうなほどに澄んだ黒い瞳。瑞々しく、見たもの釘付けにする唇。真っ直ぐに伸びている背筋。美しく引き締まる腕。そして圧倒的な存在感のある胸。


健全な高校生、…いや男なら思わず反応してしまうほどの美貌だ。俺も初めて見たときは衝撃だった。


が、それはあくまで人間ならばのはなしである。


彼女の足は地についていない。そう、浮かんでいる。ワイヤーで吊るしていたならどんなによかったか。


「どっどうした、ハルよ・・・そんなに見つめて・・・恥ずかしいではないかぁ。も、もしかして私を見初める気になってくれたのか!」


顔赤らめ、少し視線をそらす。彼女。ついみとれそうになる。っていやいや!そうじゃないだろ!


「そ、その初めてだから優しくしてくれると嬉しいのだが・・・で、でも激しいのがいいと言うのなら…がっ頑張るぞ・・・」


オイっ!なぜそんなにくねくねする。なぜそんなことをさらっていう!初めてってそんなことカミングアウトするなよ! 俺以外には聞こえないからって限度があるだろう!あっ叔母さんには聞こえるんだっけ・・・!


「あらっ、謙信ちゃん大胆ね。うちの蓮ちゃんもこれぐらいいえればいいのに~。そうすればハルちゃんがうちにきてぇ、娘が二人になるのね!」


あれっ娘なの?俺は男だよ?友人から「お前なら抱ける!」とか言われるほどの女顔だし、ソプラノパートが歌える声だし、中学の頃は体育教師から旧スク水(女子)着てくれ鼻息荒く言われたし…あれ?男として自信無くしそう。

そんな俺の苦悩を無視して、『謙信』とよばれた黒髪の彼女は途端に背筋を正して俺の右に立つ銀嶺学園の学園長『神永澪耶(かみやれいや)』を睨む。


「あのような小娘になびくハルではない!ハルは私の伴侶になる男だ!」


謙信は俺のことを男として扱ってくれる。それに関しては物凄く嬉しい。・・・だが伴侶になるのは断る!


「勝手なこというなよ!謙信!いつ俺がそんなこと言った!」

「むっ!何が不満なのだハル?自分で言うのはアレだがここにいる小娘よりも完璧なぷろぽぉしょんだぞ!ハルのしたいことなんでもしてよいのだぞ!据え膳くわぬは男の恥だぞ!」


オイオイ、小娘て言うほど澪耶さんは若くないぞ


「ハルちゃん、若くないとかいっちゃやだよ。まだ私はイケると思うんだけど。」


何故に考えてることがばれてる?エスパーか?エスパーなのか?今さら考えた所で意味はないし、それより問題はコイツの据え膳発言だろ !


「据え膳て・・・お前は馬鹿なのか!お前とは昨日出会ったばかりだし、さらに俺は生きた人間でお前は幽霊だろ!」


そう。こいつの名は、「上杉謙信」遥か昔、戦国時代に死んだ人間で幽霊になった戦国武将であり、生前は史上最強といわれた退魔士でもある。そしてなによりも俺に取りついた「悪霊」でもある。


「そんなのは関係ない!それにハルは私に触れることができるだろう。」


ダメだ話が平行線だし、股下の風通し良さも気になってきた。

もう…ズボンを穿かせてくれぇ~! 今、おれが穿いているのはヒラヒラのスカート。何故そんなもの穿いてるかって?それしか制服がないし、校則では学園内では生徒は制服を着用しなければならない。なら男子学生の制服着ればいい?あるわきゃねぇだろ!


『こ』で始まる名前の有名な辞書にはこう書かれてるさ!


『退魔士』

-霊力又は魔力を用いて、人に害を成す妖魔、悪霊を退治する『女性』のこと。男性には霊力、魔力を操ることは出来ないため退魔士になることは出来ない。-


それなのに何故銀嶺学園に転入出来たかって?

それは俺、武田陽は「上杉謙信」に憑りつかれたことが原因で、本来操る事ができなはずの霊力を操れるようになってしまったからだ。


それだけならまだよかったのだが、男性は霊力を操ることは出来ないだけで霊力は保有している。基本的に男性は女性より多い霊力を保有している。俺の場合は男性平均の約五倍と規格外。 ・・・ちなみに女性の平均は男性平均の半分。つまり、一般的な退魔士が保有する霊力の約十倍。世界的に見ても五本の指に入る保有霊力だそうだ。


二ついや、三つのあり得ない理由によって女性しかいない「銀嶺学園」への転入を余儀なくされた。


「俺の・・・平凡な日常はどこえいったぁぁぁぁぁ~!」


俺の悲痛な叫びは約600人女子生徒に届くことはなかった。



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