四十一回目 作戦?
「俗に『近衛』と呼ばれる師団は、王直属の軍隊で、そこら辺りの貴族がどうこうできるものでもない。王の命に従い、王の為に死ね。それが『近衛』と呼ばれる我々の絶対の使命だ」
なんだろう、いつも飄々としているベルードが、やけにカッコよく見える。
・・・視力が落ちたんだろうか?
「それにな・・・」
ベルードの隣に控えていたアトスが、いつもよりも目つきを鋭くして話を続ける。
「俺も貴族の端くれとして、あんなヤツ、放っておけるか! 同じ貴族として叩き潰さないと気がすまない!」
「あらあら、ダメよアトス。『叩き潰す』なんて物騒なこと言って・・・。せめて、こてんぱんにする、とか言っておかないと・・・」
アトスの物騒な発言に、リュノアさんがやんわりと笑顔で注意を促す。
でもリュノアさん。
リュノアさんが仰ってる言葉も、アトスと大差ありませんよー。
「ライハくん、なにか言った?」
「いえ、まったくもって、なにも言ってないですっ!!」
笑顔のまま俺に尋ねてくるリュノアさんに、思わず背筋を伸ばし、勢いよく答える。
・・・リュノアさん、エスパーですか・・・。
「あのぉ・・・」
そこで、座って成り行きを見守っていたシェーレさんが、おずおずと手を上げて聞いてくる。
「皆さんが、あのブタ・・・もとい貴族をなんとかできるのは分かったんですか、一体、どうやってあの貴族をどうにかするんですか?」
「・・・確かにそうだよな」
ショーレさんの疑問に俺も思わず頷いてしまう。相手が譜代貴族と聞いて、そのやっかいさを説明された時点で、俺は証拠を掴んで物理的に潰そうとしたことを取りやめにした。
だって潰したあとが面倒な気がしたからだ。
『いや、物理的に潰すと考える方がどうかと思うのじゃが・・・』
力ずくって楽で助かるんだけど、後始末がなぁ・・・。
「それについては、良い案がある」
ベルードが腹黒そうな顔で、ニヤリと笑う。
そして、なぜ俺を見る?
「ライハ。お前、囮になれ」
堂々とそうのたまうベルードの顔を殴りたいと思った俺は、悪くないと思う。
最近、毎週更新してるけど、話の進行スピードは相変わらずなのにショックな今日この頃。