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十六回目 旅立ちの前のひと騒動

今回は少し早めに更新してみました。

 「おめぇ、家を出ろ」


 「・・・・・・ん?」


 聞き間違いか?

 今、あのクソ親父(・・・・)が、なにか言った気がしたんだが・・・


 ゆっくりと首を動かし、親父の方を見る。

 親父は、変わらず(・・・・)食事をしていた。


 その姿に、頭の中が真っ白になり、


 「・・・・・・・・・・・この・・・」

 「どうしたライハ?」


 下を向き、知らず知らずグッと拳を握る。


 そんな俺の様子を不思議に思いながらも、親父はフォークをこちらに向けながら、


 「それよか、さっさとメシ食っちまえよ。玄武に片付けられちまうぞ?」


 そのいつもと変わらないニヤケ面に、


 「・・・・・・・クソ親父がぁぁぁぁぁぁっ!!」


 理性が吹き飛んだ。


 ドゴッ!!


 「ぐえべらぁ!?」


 俺に殴られ、凄まじい音とともに一瞬宙に浮き、ストンとすぐにイスに着地する。


 『バイアス!?』

 「主様!?」


 朱雀と白虎が驚いた顔で、俺と親父をそれぞれ見ているが、そんなの気にしてはいられない。


 「なにが、『家を出ろ』だ!? ふざけるのも大概にしやがれっ!」

 「主様、落ち着かれませ!」


 イスから立ち上がり、もう一発殴ろうとした俺を白虎が羽交い絞めにし、必死に止めようとする。


 「白虎っ! 邪魔すんなっ!!」

 「主様の言うことでも今は聞けません! これ以上殴ったら、親父様がますます阿呆になってしまいます!」

 「もともと阿呆なんだから、殴っても大丈夫だっ!」


 白虎と言い合いつつ、もがく俺。


 『バイアス、大丈夫か!?』


 目の前では、顔を後ろにそらし、朱雀の問いかけにピクリともしない親父の顔の辺りを、朱雀が心配そうに飛んでいる。


 「このっ、クソ親父! もう一発殴らせろっ!!」

 「主様、お気を確かに!!」

 『バイアス、バイアス』


 「・・・・・・やはり、こうなったかのぉ・・・」


 かっかっか、と玄武の声高い笑い声が聞こえたような気がした。


 



 

親子喧嘩勃発!?



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