主は友達 1
新たなる仲間
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アンジェラがブラウン商会を訪問した翌日、士官幼年学科校舎内。
午前中の授業が終わり、昼食時間になっている。アンジェラは幼年学科第一教棟の廊下を早足で特待特別教室を目指していた。
アンジェラはエリーが教室にいる事を祈りながら急ぐ。
アンジェラは教室の前に到着すると、開いている入口から教室内を覗き込む。
教室内のジョージア教官がアンジェラに気付く。
「アンジェラ、エリーはお前と昼食を食べるといって出て行ったぞ? 入れ違いだな」
アンジェラは微笑みながらジョージアの顔を見て敬礼する。
「ありがとうございます! 戻ってみます」
アンジェラは、慌てて自分のき教室に引き返す。
(エリーさんと入れ違い! エリーさん慌ててる?)
そう思いながら廊下を歩いていると、前からエリーがやって来る。
「エリーさん、探しましたわ」
「アンジェラ様すみません、行き違いになってしまいましたね」
「ジョージア教官からエリーさんが第二教棟に急いで行ったと伺って、引き返してきたのですわ」
アンジェラがホットした顔でエリーを見て。
「そんなにわたくしと、お弁当を一緒に食べたかったのですわね、嬉しいですわ」
「あゝはい、それもあるんですが、相談が有りまして」
エリーがアンジェラの顔を見て、ちょっと困った顔をして切り出す。
「この幼年学科に私の昔の名前を知っているものが、もう一人居る様なのです」
アンジェラが怪訝そうな顔になる。
「それは、わたくし以外と言う事ですわね」
エリーが頷く。
アンジェラが言う。「ここでは何なので、中央広場まで移動いたしましょう、続きはそこで」
アンジェラはそう言うと、右手でエリーの左手を握り歩き出す。
中央広場に着くと、木陰の端っこのベンチにエリーとアンジェラは座った。
アンジェラがエリーの顔を見て心配そうにしている。
「今日登校中に、軌道車内でね。私の昔の名前を言って来た男の人がいたのです」
アンジェラがエリーの瞳を見て、手を握る。「エリーさん不安なのですわね」
エリーは頷いて、アンジェラの手を握り返す。
「多分、私の昔の知り合いではと思うのだけど? 敵か味方かわからないのがちょっと怖いのです」
エリーはアンジェラに対して本音を言った。
アンジェラは微笑んでエリーを見て、
「エリーさん、わたくしが付いています。安心して下さい」
エリーはアンジェラを見つめて笑顔を見せる。「アンジェラ様、優しいね、会えて良かった」
「エリーさん、ではとりあえず、お弁当食べましょうか」
エリーは昼食を摂りながら、ハリーヘイゼル教官との経緯を、アンジェラに詳しく話した。
アンジェラは、「放課後、わたくしが、ご一緒しますわ、ハリーヘイゼル教官のところに行きましょう」
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