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主との再会 11

アンジェラ謝罪する

アンジェラはエリーを見て微笑んだ。

そして、アンジェラはテーブル横の椅子に座った。テーブルの上にはケーキと紅茶セットが置かれている。

 エリーはドアのロックをゆっくり回して施錠する。


 エリーがテーブルを周り込みアンジェラの反対側の椅子に座る。


 エリーは朱色の瞳を見開いて、アンジェラの顔を見つめた。


「前世は私が愚かだったから、貴方たち騎士団には酷い目に合わせてしまった、本当にごめんなさい」エリーの瞳から涙が溢れる。


 アンジェラはエリーの様子を見ながら、立ち上がる。

「ケーキ食べませんか、紅茶も冷めますわ」


 アンジェラは徐ろにフォークをケーキに突き刺し口に運び、がっぶと咥える。


〈モグモグ、ゴックン〉


 アンジェラは言う。「ええ、確かに前世は酷い最後でした、私なんて磔にされて、槍で刺されまくりで酷い死に方でしたわ、でもそれは、セレーナ様をみすみす殺された、私達騎士団の責任であり、自業自得なのですわ、セリーナ様は勘違いされています、不甲斐なかったのは私達騎士団なのです、申し訳有りませんでした、御身をお守り出来ず、慢心の至りです」


 そして、アンジェラはフォークをテーブルに置いて後ろに下がり膝付いた。


「セリーナ様、わたくし、セリーナ10騎士のリーザバーン! 転生し、謝罪出来た事、心の重荷が少し軽くなった気がします、本当にありがとうございました・・・・・・」


 そして、アンジェラはその場で泣き崩れた。


 エリーはアンジェラに駆け寄り、顔を胸に抱え込んむ。「リーザちゃんも辛かったのね、ごめんなさい、やっぱり、私は愚かだった、大馬鹿だった、だからもう、昔のことは忘れて、今を幸せに生きることを考えましょうね」


 エリーは涙を流しながら、アンジェラの耳元で囁く。


「貴女に言ってない事が有ります、前世で私は、人間では無かった。女神だった・・・・・・ 、私は、300年ほど生きていました。世界を統治する女神だったのです」

 

 それを聞いても、アンジェラは泣きながら、特に動揺もなく答える。


「はい、セレーナ様、謀殺後に父から聞かされました。信じられませんでしたが、事実なのですね・・・・・・」


 アンジェラは更に言った。

「父は、だからこそ慢心し油断したのだと、女神とて不死身ではないのだと、危険を察知出来ず、我々は役に立てなかったのだと」


 エリーは、アンジェラの髪を撫でながら言う。


「それは、違う・・・・・・、私の甘い考えが招いた事です、貴女たち親娘には申し訳無かった・・・・・・」


 エリーも涙が溢れて止まらない、お互いに抱き合いながら、暫く泣き続けた。


〈コンコン〉ドアをノックする音が聞こえる。

エリーは上擦った声で「はい、どうぞ」


〈ガシャガシャ〉ドアノブを回す音がする。「あゝ、ごめんなさい、今開けます」


慌てエリーは立ち上がり、ドアまで行って、施錠を解除する。


ドアがゆっくり開いて一人幼い少女が部屋に入って来た。


「お姉様、どうかしたの、廊下まで泣き声が聞こえて・・・・・・」


 少女はエリーとアンジェラの泣き腫らした顔見て、驚いて立ち尽くす。


「お姉様、これは・・・・・・」

少女は言葉が出ない。


 エリーは少女に近付いて頭に触る。


「あゝ、ごめんなさい、びっくりさせちゃって」


「美味しいケーキに感動してね、それでね、泣いちゃったの」

エリーが辿々しく言う。


 アンジェラはゆっくり立ち上がり、少女を見つめる。

(妹さんですね、まだ幼いけど可愛いですわ、でもエリーさんにあまり似ていないですわね)


「わたくし、アンジェラ クロードと申しますわ、エリーさんの妹さんですわね、今後ともよろしくお願い致しますわ」


アンジェラは軽く会釈した。


 すると少女は自己紹介する。「私は、ルイカです、アンジェラさんよろしくお願いします、お姉様よりすごく綺麗で大人っぽいです、お姉様のお友達ですよね、お姉様のことよろしくお願いします」


 ルイカは緊張した面持ちで挨拶して、言い終わると、頭を下げる。


アンジェラはルイカを見つめて「ルイカちゃんとお呼びしても良いかしら」


ルイカは照れた顔をする。「はい、アンジェラさん嬉しいです」


アンジェラはルイカに近づき頭を撫でる。

「可愛いですわ、わたくしをお姉様と呼んでもよろしいですわよ」


ルイカは嬉しいそうにアンジェラを見上げる。

「アンジェラお姉様でよろしいのでしょうか・・・・・・」

恥ずかしいそうにアンジェラの腰に抱きついて顔を隠す。


エリーがそれを見ながら「アンジェラ様、妹はお譲り出来ませんよ」

冗談ぽく言った。


「エリーさん、そろそろ、お暇致しますわ、もう少しお話ししたいのですが、あまり、遅くなってお父様に不興を買うのも嫌なので、本日はここまでと致しますわ」


エリーは頷いて「そうですね、また、明日にでも」


そうして、2人が移動しようとドアを開けると、ルイカがエリーの上着を引っ張る。

「私もアンジェラお姉様を一緒にお見送りするよ」


そうして、アンジェラは帰って行った。

アンジェラが帰った後、エリーは父ジョンから色々怒られた。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!


 もしも少しでも面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、ブックマークや高評価、いいねを頂ければ幸いです。


 評価ポイントをいただけるととても喜びます。頂けた分だけ作品で返せるように努力して頑張りたいと思います。


 これからも、どうぞかよろしくお願いします。

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