姉の敵
エルを失ってしまったシーズ、しかしいつまでもふさぎ込める状況では無い。姉の遺産である魔剣ラピッドソレイユを使ってルーカス防衛、しかし気持ちの整理もつかないまま、ルーカスを追い出され、そして聖騎士を目指すきっかけとなった姉の敵と対峙へ・・・。
・・・持ち直したとは思ったが・・・。
聖魔術士長はため息を付く、エルの儀式はやった、これからだと思っていたがこんなに早く終わるとは思って居なかった。儀式は自分が執り行った。突然の事で信じられなかったが、終盤に声が震えて聖魔術士長らしくないと散々部下に言われてしまった。儀式自体は今まで幾度となく執り行ってきた・・・だが初めてなのだ、そこまで話した事の無い人間なのに凄い喪失感を感じてしまった事その物が初めての経験・・・どうしてそう感じたのかもいまだに答えが見つからない。
静かな聖魔術士ギルドの執務室、外は何事も無かったかのようにルーカスの浄化作業の日常業務が淡々と行われている。
しばらくの戦力はルナのみだ。
しかしルナとミナは顔見知り、ミナに関して言えば実の姉だ、ショックも大きい事だろう。
・・・どうしたものか。
そう思った矢先にサーヴァルの侵攻だ、幸いにも守護聖石があれば町の黒魔術対策が機能する、しかし配置場所がダメ・・・城の守護聖石神殿を復活させなければならないようだ・・・中途半端なので寄ってくる。
聖魔術士長は立ち上がって西門を目指した。着いてみれば聖騎士が居る。居て当たり前だが求めていた聖騎士じゃない、シーズ チェラムだ。変わった形の剣で襲撃を防いでいる、その実力は衰えては居ない様子、雑魚なら一撃だ、強いて言えばさらに強くなっている事からきっと聖剣なのだろう・・・が、それはそれとして他の聖騎士は何している?
そう思った矢先に下の門からワラワラと出ていく・・・昼飯の直後だからだろう、そういう自分も昼飯を食べて気持ちを切り替えようと思っていた頃合いだったが、素通りしてここまで走ってきた。幸いにも雑魚しか来なかったのですぐに戦いは終わる。ひとまず下に降りて出迎える他無い。
そう思った聖魔術士長は階段を降りていく、今日も楽勝だったなという聖騎士達の最後に目的の男が居た。どうやら気持ちの整理はついていない様子だ。
「・・・よう、飯は食ったか?」
「・・・いや」
「じゃ、行くか、俺もまだなんさ」
「・・・そうする」
魔術士長は変わった形の剣を受け取る・・・彼の力では元に戻せ・・・ん?
「・・・鉄剣か?これ」
「・・・それが魔剣、昨日の戦利品」
「・・・これが・・・変わった形してるな・・・」
「全部が全部、そうじゃない、ラピッド・ソレイユと言うらしい」
「・・・へぇ・・・」
シーズは聖魔術士長からラピッド・ソレイユを奪い取る。どうやら常人なら実剣化を解けると思って渡してきただけらしい。聖剣より大柄、長剣より大剣に近い、それでいて片面刃、稀にあるユニーク型聖剣のようだ。ユニーク型は目立つものの、持ち運びは面倒なデメリットがある、専用の鞘も無いので戦場では常に持ちっぱなしも珍しくない。その手の聖剣技師は技術はあってもランクは真ん中固定が基本だ。
「飯はまだあるか?」
「ありますよ?」
酒場に着くとひとまずカウンター席に直行、酒場に他の聖騎士達は居ない、シーズはカウンターにラピッド・ソレイユを立てかけて座る。しばらくすればミーナが料理を二人分運んでくる。
「その様子だと今日も圧勝?」
「・・・当然だ、今日は最強の聖騎士が居る」
聖魔術士長はシーズの肩を軽く叩いた、だが特に反応も見せずに目の前の食事を食べていく、ミーナはそれで戸惑っている様子・・・。
「・・・まぁ、今日くらいは・・・非番でもよかったんだがな・・・?」
ひとまずゆっくり手をカウンターに戻す。その後は食器を洗う音しか聞こえない空間がしばらく続く、シーズはその後、食べ終わった食器をカウンターの2段目に持ち上げて黙って店を後にしていった。
「・・・魔剣・・・とやらを持って早々に戦線復帰はしたが、気持ちの整理はついてないようだな」
「あたりまえでしょう・・・それより・・・魔剣って何?」
「さっきそこに立てかけてあったやつがそうさ・・・聖剣が出来る前の世代の黒魔術武器らしい・・・俺も知らん」
「そんなもの何処から・・・」
「サーヴァルキング級が持ってそうだな?今まで町に着くたびに回収しているそうだ・・・ごちそうさん」
「どうも・・・」
ミーナは聖魔術士長が完食した皿を受け取りながら見送る。
・・・そんなに都合よく落ちている物なのかしら・・・?
ミーナはちょっと首をかしげたくなった。
「このクソ聖騎士!貴方は武器屋でも始めるおつもりですの!?」
「うるさい、黙ってろ」
「・・・あー・・・」
キュリアは突きつけられた物、ピカピカに磨き上げられた片手剣をシーズから受け取って近くのタルに叩き込む。しかしこの店、在庫だけは非常に多い、バックヤードも含めて約6百本くらいもある・・・まさかコレを全て磨くつもりじゃ・・・?
「昨日磨いてやったんだ、文句あるのか?」
「ありませんけれども!」
「そもそもルナ達が帰ってこない限り、先、進めない」
ファナはそう言いながら研ぎ台に新しい錆だらけの剣をセットする。
「そうですけれども!!」
「・・・キーキー生き急いでもしわが増えるだけだぜ?落ち着けよ」
「せかしてるつもりはありませんの!!ちょっと!!」
キュリアはサーミャに引きずられて店の外へ連れていかれる。しばらくすれば錆び付いて使い物にならない剣同士がヘボい音でぶつかり合う音がするようになる、
「ようやく静かになった・・・」
やれやれ、エリスはそうぼやきながら店の扉を閉める。セベストリアとマーキュリーはカウンターの上に置かれたラビット・ソレイユの実剣解除を考えては試してを繰り返して万策尽きた様子・・・残る手は契約して解除の他無い、それで解けない可能性も十分にある。店内には喪失感をごまかす研ぎ石の音が朝から晩まで、サーヴァル襲撃が無い時はずっと響いている。何かしていないと落ち着かない空気はシーズだけではなく聖剣達も感じていた。その何かにうってつけだったのが店中の剣の研磨だった。ちなみに全部磨いた所で何も意味は無い。ただ、月日が流れるだけ。
一週間してルナ達が帰ってくる。これでようやく本来の作戦が続行可能になる。さらなる進軍を既に催促されている・・・休んでいる暇など無い、所詮捨て駒の遠征隊だ。追い出されるようにルーカスを出る、フロウド村に行けば新しい敵が居た。
「まぁ・・・居るよね」
ルナは腕を組んで溜息、どうやら新しい縄張りを見つけたサーヴァルキングが居る、だがなぜサーヴァルキングは共闘しないのか・・・何か引っかかる。
「おそらくあれはエドモンド サルザンだった物、取り巻きも23期の遠征隊で間違えない・・・シーズ?聞いてる?」
「分かってる」
・・・アイツが姉をサーヴァルキングにした張本人、聖騎士を目指した目標であり、エルと本来打ち取るはずだった相手・・・そしてエルを自分と言う呪いから解放する為の最低条件・・・コイツをやろうがやられようが、どちらでも良い。全ての元凶こそがアイツだったのだ。
「本当?」
ルナが覗き込むんでくるが、無視してラピット・ソレイユを持ち直す。そしてエルモンド・サーヴァルキングに切りかかる為に走り出した。
「・・・この一カ月、ふさぎこんでただけ?」
置いて行かれたルナはサーミャに聞く。
「・・・まぁ、そう」
「・・・騒がしいのが居ながら・・・?」
ルナは溜息を付きながらサーミャからミナを受け取る。サーミャの後ろでは騒がしい紫色の角が、誰が騒がしいのか?とキーキー言っているがそれはサーミャに押し付けた。エリスが間に挟まって涙目だ。ファナが加勢してひと悶着は終わり、サーミャが逃げるようについてきた。
「雑魚はどうしようかなぁ・・・いっちょ前に隊列組んで待機してるんだけど」
「ついていきますよ」
「お願いしていいかな?」
「いつもの事じゃないすか」
「だーよね」
サーミャはそう答え、エリスを実剣化させた。キュリアはセベストリアとマーキュリーを二刀流、あの細腕でどうして二本も持てるのかは、相変わらず説明がつかないがルナに続く。ファナには馬車を任せてある。
シーズがエドモント・サーヴァルキングと接触、雷属性のようだ。まぶしい光と電撃が戦闘に難易度を与える。幸いにも狙いはシーズに集中しているので、取り巻きのサーヴァル討伐に深刻な影響こそ無いものの、それなりに機動力が無いと逃げ遅れる。二刀流をしているキュリアにはかなり厳しい。苦戦しているようだ。
「一本にしたら?」
サーミャはそういうが、3方向からサーヴァル、目の前はサーミャがやるが両脇はキュリア、腕をクロスさせてサーヴァルが双方に突き刺さる、運動力を受け止めた後、サーヴァル同士をぶつけて二本を引き抜いた。
「・・・これが・・・出来ませんの!!」
「・・・ああ、そう」
息を切らしたキュリアをサーミャもまた、息を切らしながら見る。戦闘力こそ2倍だが、その分機動力が乏しいキュリアを守りつつ、ルナを追わなければならない、それがサーミャの役割でもある。
「次!・・・行きますわよ!」
「あいよ!」
二人は少しでもルナと距離を詰める為走り出したが、横目でシーズの現状も確認する・・・苦戦どころか圧勝。なんなんだ、あの男は・・・。
「・・・流石に上位互換・・・最後まで削り切れますわね!」
「あれでようやく下級聖騎士な所が悲しいッ!」
・・・だが、逆を言えば下級聖騎士でも倒せてしまうようだ。となると、すっかり忘却の彼方だった自身の元主人らは一体何だったのか疑問に思えてしまう。ひとまずルナの残し物を仕留めた後、キュリアの後ろ2体にエリスを叩き込む。キュリアはさらに前の残し物2体・・・もう聖剣辞めていいか?
少し悲観的になっていれば油断した、上からサーヴァル!
・・・やっばっ!
しかし、ラピット・ソレイユがサーヴァルに突き刺さって軌道を変える、サーミャの目の前に墜落、だが地面につく頃には聖剣に変えられている。クソ聖騎士に使われたようだ。
その後、サーミャはエリスと役割交代、残りを押し切った。
・・・魔剣なら未契約でも全然違かろう。
ルナは灰の中から指輪を拾う。エーベルケニウス・・・やはり魔剣使い。魔剣使いはサーヴァルキング化する。そして魔剣そのものも制作本数は最盛期で1万本にも及ぶ、このうちの何本が生きているのかは、魔剣狩りが終わって低コストが主流になってからは知らない。
ルナはその指輪をポケットに入れた。本体は恐らく・・・ファーバンテセウス辺りに落ちている事だろう。ルナと入れ違いでシーズが何かを探しに来たようだが・・・お目当ての物は見つかる事は無いだろう。
・・・見つからない。
シーズは風で全て吹き飛んでいくサーヴァルの灰を眺める。ちなみに魔剣本体も見当たらない・・・今までサーヴァルキング級が必ず持っていた魔剣一式、本体が無いのはこの地で使用者が死んだ訳では無さそうなのはこの地で変わり果てた姉を討伐した時を考えると分かってくるが、指輪くらいはあっていいはず・・・だがそれが無かった。しかしここでいつまでも指輪を探している訳にもいかない、聖剣達は馬車へ撤収してしまっている。
「何をお探しですの!?置いていきますわよ!!」
・・・たいした敵でも無ければ指輪も持っていない・・・こんなのに姉は殺されたのか?・・・クソッ。
早く戻ってこいと催促されてもいる。もう戻る他無い。
馬車に戻れば直ぐにファーバンテセウスに向けて進みだす。
「・・・まー貴方のお姉様の敵、なんともあっけなかった事ですこと」
「お前の姉の方が強かったんじゃないか?今回はルナが一切介入してなかったぞ?」
「・・・そうだな、姉の方が強かった、お前らは苦戦してたようだがな」
「わたくし達は聖剣ですの!!聖騎士じゃありません事よ!?」
「そーだそーだ!勘違いしちゃ困る!」
「二人とも!」
キーキーしているキュリアとサーミャをエリスがなだめる。
「だが、ちょっとサーヴァルキングにしては弱すぎたんじゃないか?」
「だいぶ無鉄砲に突っ込んでいって一人でやれるくらいでしたからね?」
「・・・なんで、あの程度のにやられたのか」
「・・・それは、貴方がお姉様より強くなられただけじゃありませんの?」
「・・・どうだろうか」
「それより、この先もレーヴェンまで攻略する気はあるんだろうな?目標も達成してあっさり死なれても困る」
「・・・命令は可能な限りこなすさ、心配しなくていい、サーミャ」
「なら良いけどさ・・・代わりの聖剣はこの中から誰を選ぶんだ?」
「是非ともこのセベストリア!その役目をご指名くださいませ!」
「・・・辞めて置け、俺は優秀な君達を使いこなす事が不可能だ、直ぐに首を吊る事になるぞ?」
「ですが!代わりの剣が無ければ!」
セベストリアにラピッドソレイユを見せつける。
「・・・姉のお下がりで十分だ」
「・・・そう・・・ですか」
セベストリアは下がっていく・・・こんな聖騎士モドキの聖剣になろうとするのはおろかな考えだ。
一日近く馬車に揺られそして見えてきた町ファーバンテセウス、この町は港町で、ルーカスで生産された穀物を海外に輸出する事や外国製品の輸入、外交など外貨を稼ぐ為のロンドクルツ神聖帝国の重要な経済都市だった。この町がサーヴァルの手によって陥落してから他国との外交が一切途絶えてしまう事となる。そして町の構造もルーカスと真逆で防衛手段が全く無い構造・・・そもそもこの町の防衛設備は全て海に向けられている。外国との戦争や海賊対策が主だった構造であり、クーデターなどの内陸からの攻撃を考慮した設計では無かった。そして防衛設備も完全に朽ちている。
それでも強固な塩害対策のおかげでまだ建物が残っている。基本的に全て石作りなので、住居には困らなさそうな印象はあるが、ファーバンテセウスが見える丘で今日は野宿だ。
「まだエルの事引きずってるの?」
荷物用の馬車を運転していたルナが隣に来る、自分が乗っていた馬車はファナとマーキュリーが走らせていたので当然、ルナとミナは荷台で自分とキュリア、サーミャ、エリス、セベストリアが何を話していたかについては聞いていない。姉の敵を討つ事と、聖騎士を目指した目的は達成、エルを自分から解放する事は叶わなかったが、今自分の中に残っているのはエルへの償いはどうするべきなのか、それしか無い・・・怖いくらい察しのいい相棒だ。本当に怖い。
「俺が悪いんだ・・・姉に憧れて聖騎士を目指そうと思った事がそもそもの間違えだったのかもしれない」
「・・・私と決着をつけた事が無いのに?」
「お前が強すぎるだけだ、聖騎士にふさわしい器だ・・・」
「聖魔力が無いのに?いいじゃん、シーズはまだある方なんだし」
「雀の涙しか無いんだが?」
「じゃあ聖騎士学校の続き・・・する?」
「・・・一年掛かっても終わらなそうな提案だな、お前だけは本当に敵に回したくない」
それだけは絶対にやりたくない。そんな顔をしながらルナを置いて馬車の方まで歩いた・・・起きていると考え事ばかり、それでいて何かが変わる訳でもない・・・考えるのを辞めて寝るべきかもしれない。
翌日の事だ。朝起きて馬車から降りてみればお嬢様が街道に一人佇んでいる。角紫とかじゃない、そもそも黒髪のお嬢様なんてうちのメンバーに居ない。
「・・・あんた、何者だ?」
新種のサーヴァルか、それとも知らない黒魔術兵器か?ファーバンテセウスなんて放棄されてから一世紀は経過している都市だ、なら外国人?いや、そうだったとしてもドレスのデザインが少々古い以外は神聖帝国に住まう人間そのものだ。
「わたくし、ラ・クインテット・ストラトスと申します。今回の遠征隊は酷く小規模な事で・・・しかし、ここまでこれたのならば、相当の技量でございましょう?」
「所詮は捨て駒だ、この馬車はファーバンラグニスまで戻れるかは分からないぞ?」
「あらまぁ・・・もう魔剣すら知らない子が来るようになってしまいましたか・・・まぁ良いでしょう、元主人の討伐を頼みたいと思いましてこちらに参りました」
・・・魔剣・・・だと?
実剣化が解けている魔剣が目の前に居る、それで思わず座り込んでしまった。
「前のお方は所詮貴族のボンボン、大軍勢で来たものの、まぁあっさりと・・・それでも主人の部下は一掃しましたので、後は貴方次第、期待しておりますわ」
そう言い残してシーズの目の前に剣を一本突き刺してファーバンテセウスに向かって歩いていく。
「ちょっとまて!これは!?」
「魔剣、エーベルケニウスでございますわ?その手の粗末な鉄剣で主人に挑めば直ぐに死んでしまいますわよ?」
ラ・クインテット・ストラトスはそう言いながら再び歩みを進めた。
「これを・・・どうしろと!?」
「わたくしも神聖帝国製の魔剣の使い方は存じてございませんわ?それでもサタンくらいは十分灰に出来るのでは無くて?」
「・・・確かに・・・そうなんだが・・・おいまて!」
しかし、ラ・クインテット・ストラトスの足は穏やかに歩いているように見えて相当速い、既にかなり遠くに行ってしまった。
・・・どうしろってんだ?
ひとまずエーベルケニウスを引き抜く、その声でミナが馬車から顔を出してきた。
「朝から誰と話してるの?」
「魔剣が魔剣を持ってきた」
「・・・まさかあの人?」
ひとまずミナはエーベルケニウスを受け取る。馬車に積みっぱなしの魔剣はこれで四本目、ラピット・ソレイユも含めると5本になる。だが、肝心の契約リングはラピット・ソレイユの物しか無い、エーベルケニウスは手入れが行き届いているので、ラ・クインテット・ストラトスが綺麗に保持していたのだろう事はうかがえる。
「追うのもいいけど・・・直ぐサーヴァルと戦うんでしょ?ご飯食べてからで良くない?」
「だがアイツが・・・あー・・・いや、町にはアイツの主人のみが居座ってると言う話らしいから・・・やられる心配は無いのか・・・」
「今から準備するね?」
ミナはそういいながら朝食の準備を始めた。それから続々と起きて来る。特に手入れをしていない魔剣の中に完璧に磨き上げられたエーベルケニウスが一本増えている、皆それを不思議がりながらも朝食を食べながら作戦会議、サーヴァルキングそのものの所在はラ・クインテット・ストラトスが知っているはずだ、後はどういう立ち回りをするかだが、この少ない人数でやれる事は変わりない・・・はず。第一、敵の属性もラ・クインテット・ストラトスが十分承知しているはずだ、まずはラ・クインテット・ストラトスに会う所からである。
姉の敵を討ち、ファーバンテセウスまでたどり着いた所で人の形をした魔剣ラ・クインテット・ストラトスが出てきましたが、彼女は一体なんなのか?
次回はファーバンテセウス戦です。
最後までお付き合い願えると幸いです。