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人生たられば物語  作者: 北方 暮雪
人生のやり直し
2/5

何故、こうなっている?

(中学生!?)


救急隊員の質問にまともに返していたものの、博通に勤めていて47歳で両親は違う街で健在です、なんて言っても取り合ってもらえない。オレ、中学生なんだもの(見た目)

と今度は自分の頭を整理しよう。通勤途中に何が起きた?この流れ、何かの漫画で読んだ事があるな。転生?違うな、タイムリープ?よくわからないが、現状、中学生である自分を受け入れてその当時の個人情報を答えていけば話は進む。はず。


「あの、時間がかかってすいません。オレ、いや僕は湯沢市〇条△丁目に住んでます」


「思い出せたんだね、電話番号は?」


「あ、えっと、ん~~~」


そうだった、電話番号なんてものは携帯に登録する事が当たり前になり、既に何十年も経過しているから番号を知りたければ携帯を見る癖がついてしまい、思い出せるはずもない。というよりは中学校時代の自宅の電話番号自体思い出せるわけがない、どうだアラフィフすごいだろ!と自嘲気味に内心ほくそ笑んでしまった。


「住所から確認取ります」


と警官が無線でなにやらやり取りを始めた。


そういえば、ここ、自宅近くなんだよな。とぼんやり周りを眺めていたところ


「健太!!」


あれ?若いおばさんがオレの名前を呼んでる。ん?オカンではなかろうか?


「お母さん」


紆余曲折を聞くと、近所の商店におつかいに出したっきり戻ってこないので心配になり、商店までの道すがらを見に来たそうだ。

警官と救急隊員からも事情を説明してもらい、相手方からも取り急ぎの謝罪の言葉でこの場は病院に行き終わった。



病院での検査の間、ずっと考えていた。

今、オレがこの場所にいる、そして中学生になっている。じゃ、明日香がいたあの時代?はどうなっているのか、二人暮らしで家事能力かじスキルも低い娘がどうすんだ。

心配してみるもまったく戻れるのかすらもわからない状況のまま、自宅に帰る事になった。


自宅に帰り取り敢えず自室にこもり状況の整理をしようとしたが、もうじき晩御飯との事でオカンに呼ばれ居間に行く。


「あんた、体なんともなくて良かったね」

「うん」


自宅、もとい「当時の自宅」と「当時の自室」でなんとなく状況はわかったつもりになった。

ここは昔、小学生から高校を卒業するまで住んでいた家だ。

そして今、中学生に見られていると言う事は、おそらく何らかの事象で過去にいると思われる。

しかし、何年生なのか、今は何年の何月何日なのかがわからない。

暦を見ても11月の暦が貼ってあるだけで、何日かはわからない。


晩御飯を終え、ちょうど目に留まった新聞を自室に持ち帰る。

日付を見ると、1987年11月28日(土)となっている。おそらく今日の朝刊を手に取っている。

オレは何年生なんだろう。ぼんやり天井を見上げて考えを巡らせる。

時期的には期末テストとかがもうすぐあるのではないだろうか?

学年がわかれば・・・・・と生徒手帳を見る。

豊山中学校2年E組となっている。中2か。それよりもここから戻る方法とかないのか。

それに記憶もあるわけで。


明日は日曜なので1日かけて状況の整理と把握をしよう。

と思い布団に入る事にした。





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