第3話 ナビゲーションシステム
「リーサってどっちに行けばいいんだ?」
初めてのガチャで【疾風のダガー★3】を獲得し、最初の町である[リーサ]に向かおうとしたマサトだったが、ここは大草原のど真ん中。
「ゲームと違ってMAPもないし……」
《ナビゲーションシステムを使用します》
うぉ!超便利!
《目的地を決めて下さい》
俺は迷わず「リーサ!」と叫んだ。
すると、目の前に青い半透明の矢印が出現し、距離8km 到着予想時間 未定と表示された。
矢印の方向に進むと到着予想時刻が1時間40分と表示された。試しに小走りしてみると58分と表示された。
「なるほど。移動速度に応じて時間も変化するのか。これは便利な機能だな!」
こんな感じで俺は異世界を満喫しつつ暫く歩くと、矢印が赤に変わり距離200m 対象 スライムと表示された。
おそらく、魔物などの敵に近づくと赤に変わるのだろう。と、関心しつつも初めての魔物に緊張し、ダガーをグッと握りしめた。
「えいっ!」
腰の入っていない素人丸出しの攻撃だったが、
相手がスライムだったので一撃で倒すことが出来た。
「ピコーン」
Lv1→Lv3
HP 100/100 → 146/146
MP 100/100 → 129/129
戦利品
【スライムコア★1】
【RP20】
「おー!レベルアップした!って上がりすぎ!」
たった1匹のスライムを倒しただけで2は上がりすぎだと思ったが、これも神さまの恩恵なんだろうと納得したようなしてないようなモヤモヤ感を抱えたまま、目的地の[リーサ]に向け歩を進めるマサトであった。
そんな感じで魔物を倒しながら進み2時間30分かけ[リーサ]に到着した。Lvも18まで上昇した。
えっ?なんでそんなに時間がかかったかって?
俺は矢印にウルフと表示された瞬間身を低くし、どこかに移動するまで待つか、超大回りして回避したんだ。
倒せって?無理だよ!だって群れで行動するんだよ?むりむり!
相変わらずビビりのマサトであった。