表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

生きたがり

作者: うにお
掲載日:2015/01/04

 僕は死にたがりとよく言われる。


 僕は友人に「人間が生きる意味」について聞いたり主張したりする、そのため死にたがりと呼ばれるのだ。


 確かにその通りかもしれない。僕は生きる意味が分からなければ、生きている理由はないと思っているからだ。だから必死に考えている。

 だが皆んなは考えることを止めている、思考を停止し感覚のまま生きている。

 それがとても動物的で許せない、人間が生きる意味は動物的であるはずがない。

 僕は『思考できる人間が生きる意味』を知りたいのだ、子孫を残すなどという全動物に共通する答えは所望していない。

 神はなぜ人間に知能を与えた、それはただの娯楽だったのか?違う、意味があるんだ、子孫を残すだけだった動物にわざわざ知能を与えた意味が。


 だから僕は色々やった、スポーツ、勉強、逆立ち、歌う、仕事、恋、キス、結婚、エッチ、育てる、寝る。

 だがどれをやっても人間が生きる意味は見つからなかった。


「それが人間の生きる意味じゃない?」


 そう誰かが言った、僕は意味が分からなかった。


「自分が生きる意味を考えて考えて考えて考えて考えまくって色々と模索し、体験して、経験して、それが人間の生きる意味なんじゃない?」


 それが人間の生きる意味?


「だってあなた、人生楽しかったでしょ?」


 もちろん、楽しかった。


「なら別にそれでいいじゃない、人間が生きる意味って自分が決めるものじゃない?幸せに思えたのなら、あなたはもう答えを見つけているはずよ」


 そうか、僕はもう知っていたのか。


「もし違っても、神様にでも直接聞きに行けばいい、でしょ?」


 そうだな、それがいい。


「それじゃ、先に行って神様と話して来てね、私も後で聞きに行くからさ」


 分かった。



 僕は生きる意味を求めて必死に生きてきたのだ、それが答えだった。

 僕は死にたがりではなかった。


 僕はどこまでも生きたがりだったのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 「生きたがり」というタイトルとその言葉へ至る過程がよかったとおもいます。 [一言] 「神が人間を作った」前提での思考なので、破綻はないのですが、「意味はない、生命は恣意的ではない」という真…
2015/01/04 19:38 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ