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1話 異世界転移

ここは?


気が付くと光る石が埋め込まれた洞窟の中にいた。いきなり洞窟とは難易度が高い気がするがしかたない。

取り合えず現状把握から始めよう。

革鎧にブーツ・マントを身に着けていて腰にはショートソードが装備されているリュックもあり中身の確認をすると冒険者身分証といくらかの貨幣が入っていた。身分証があるのはありがたい。村や街に行っても不審者扱いされないですむ。

続いてリュックの中身を確認すると、水や食料に応急用品、ロープやランタンにナイフなど、冒険に役立ちそうな物がいくつか入っていた。

リュックは邪魔なのでストレージにしまってしまおう。ストレージを使うと黒い渦のよう者が現れたそこにリュックを放り込む。取り出すときの確認もしたがちゃんとできた。このストレージは容量無限なのでいくらでも入るが大量に入れ過ぎると必要なものを取り出すときに大変そうなので気をつけよう。


リュックとストレージの確認も終わったことだし出口を探すことにする。だがここは洞窟なのでモンスターが出てくる可能性もある。まだ何も使役出来ていない俺にはモンスターとの戦いはつらいところだがやるしかない。俺は直感に従いながら慎重に進む。

しばらく歩いていると前方に何か気配を感じる。スグに剣を抜き臨戦態勢をとる。現れたのは、緑色をした醜悪な人型生物。見た目からして、おそらくゴブリンだろう。


「やっぱり何とも遭遇しないで出口へ出ようっていうのは無理があったか」


向こうもコチラを認識したのかグギャグギャ言っているが仲間を呼ぶ様子はない。ゴブリン1匹で仲間を呼ばれないならバッドスキル満載でも半神の種族特性もあるし勝つことは出来るだろうと思い腹をくくる。まずは鑑定してみよう。


種族:ゴブリン

レベル1

種族特性

【悪食】【病気耐性(小)】【他種族交配】


特別強い個体と言う事もなさそうだ。このまま戦うしかない。虚弱体質と全武器不適性があるが半神と言う事もあって流石にには負けないだろう。そう思い切りかかる。


「グギャ」


その一言ともにゴブリンは横に移動して俺の渾身の一撃をかわされる。お返しとばかりにゴブリンの持っている棍棒で顔面を殴られる。


「うっ!いってー」


痛いが種族特性の再生のおかげかスグに痛みは引いた。俺は横一閃、剣を振るうもゴブリンは棍棒で俺の剣を受け止めただけで弾かれてしまうゴブリンの態勢を崩すことは出来たが明らかにおかしい。棍棒ごとゴブリンを斬れてもおかしくなかった勢いがあったはずだ。種族特性でコチラの方が身体能力は上なはずなのだがやはり全武器不適性が足を引っ張っているようだ。ここまでとは思ってもみなかった。


「こうなったら倒せれるまでやるしかないんだ。やってやる!」


態勢を崩したゴブリンに斬りかかる。ゴブリンに当たっても切り傷は与えるが決定打にはならない。だがゴブリンは身体能力で劣るのもあり押し込むことはできた。30回ほど切り付けてやっとゴブリンを倒す事に成功した。


「ふ~、何とかなったな。問題はこれからだな。カード化して仲間を増やさないと」


俺は自分のギフトであるモンスターカードを使用するとゴブリンは光り輝き1枚のカードへと変化した。


「これが俺のギフトのモンスターカードか。…召喚してみよう」


難なくゴブリンは召喚で来たしかもさっきまで戦っていたのに無傷の状態だから即戦力として使える。しかもこのゴブリンは洞窟内の構造をある程度把握していて外にでる出口までの道のりも分かっているようだ。俺はゴブリンを前に立たせて出口まで道案内させる事にした。


「頼んだぞ」


「グギャギャ」


任せろ言わんばかりのサムズアップで返してきたので逆に少し不安になった。

途中で単独のゴブリンに2回遭遇したが倒してカード化して今ではゴブリン3匹を連れている。ちなみに前に2匹後ろに1匹と言う布陣だ。これで後方も安全になったと言えるだろう。そうしてしばらく歩いていると出口が見えた。俺は嬉しくて走り出して外に出る。外は森の中だったが太陽の暖かさ森の香りを感じ安堵する。

遅れて3匹のゴブリンもやってくる。どうやら洞窟から出たのは初めてらしく3匹とも周を興味深そうに観察している。


ここから村か街を探したいところだが歩きっぱなしと言う事もあり一度休憩を取る。ゴブリンたちカードモンスターは俺の魔力さえあれば飲食を必要ないが疲労などはあるので交代で休みながら1匹は周辺の警戒にあたらせた。俺は干し肉と水で腹を満たしたら休憩した。


そんな休憩していた時に警戒にあたっていたゴブリンが騒ぎ出した。


「グギャ、グギャギャ!」


「どうした?」


俺と残り2匹のゴブリンも臨戦態勢をとる


「俺たちは敵じゃない。そのゴブリンは君が使役しているのか?」


そう声がして草陰から3人の人が現れた。年齢は同じくらいだろうか。格好も、にたような格好で新米冒険者という感じがする。ただいつでも戦闘可能なように油断はしていないようだ。


「ああ、このゴブリン3匹とも俺が使役しているだから武器を下げてくれないか?」


「あ、ああ。すまなかった」

「本当に召喚モンスターっすか……」

「は、初めてみただす」


そうして落ち着くと、三人の男は俺に頭を下げた。


話を聞くと近くのノルフェアという街がありそこのギルドからの依頼で新しくできたダンジョンの調査に来たらしい。俺はただの洞窟では無くてダンジョンに転移させられたのか。


「俺は旅の途中で、たまたまダンジョンを見つけて少し様子見してきたが特に変わったものはなさそうだぞ。敵もゴブリンしか見ていないしな」


「そうか、情報ありがとう」


「こちらこそ街までの道のりを教えてもらえて助かったよ」


俺は3人の冒険者と別れノルフェアを目指す。街道へ出るためにまずは森を抜ける為に進むも目の前には6匹のフォレストウルフが現れた。

主人公は目の前に迫る6匹のウルフを前に、息を呑む。鋭い牙を剥き出しにし、低く唸る獣たち。普通の人間なら恐怖で動けなくなるだろう。しかし、俺には 《モンスターカード》 がある。


「行け、ゴブリンたち!」


手元のカードをかざすと、青白い光が空間を裂き、3体の ゴブリン が現れる。彼らはそれぞれ 短剣や棍棒 を構え、獰猛なウルフたちと対峙した。


ウルフの1匹が素早く飛びかかってきた!鋭い爪がゴブリンAの肩をかすめ、血が飛び散る。


「グギャッ!」


しかし、ゴブリンAはすぐに態勢を立て直し、棍棒で反撃!ウルフの頭部を殴りつけ、ひるませる。


「いいぞ、その調子!」


ゴブリンBとCも連携し、ウルフたちの動きを封じるべく周囲を回る。


主人公は状況を冷静に分析する。


「数は向こうが倍……でも、ウルフは単独行動が多い。なら、連携で崩す!」


ゴブリンBとCがウルフの足元を狙って飛びかかる!牙を剥くウルフたちだが、機動力を削がれたことで動きが鈍る。


「今だ、ゴブリンA!」


ゴブリンAが狙いすました一撃をウルフの頭に振り下ろす!


──ゴキッ!


鈍い音と共に、1匹目のウルフが崩れ落ちる。


しかし、ウルフたちも黙ってはいない。残りの5匹が連携し、ゴブリンたちを囲み始める。


「まずい、包囲される……!」


主人公は素早く 《直感》 を働かせ、勝機を探る。


「囲まれる前に突破するしかない!」


「ゴブリンC!中央のウルフを狙え!」


ゴブリンCが短剣を振りかざし、ウルフの喉元へ突き刺す!ウルフが苦しみながら後退し、包囲が崩れる。


「よし、崩した……! これで勝機はある!」


戦況を見極め、主人公は最後の指示を出す。


「全員で一斉攻撃!」


ゴブリンたちが一気に襲いかかる!棍棒、短剣、そして拳……畳み掛ける連携攻撃で、次々とウルフを撃破していく。


最後の1匹が逃げ出そうとした瞬間──


「逃がすな!」


ゴブリンAが渾身の投げナイフを放つ。ナイフはウルフの脚に突き刺さり、その場に倒れ込んだ。


戦闘が終わり、森にはウルフの屍が転がる。


「やった……勝ったんだ。」


これで新たに6匹のフォレストウルフのカードを手に入れた。森をぬけるまで6匹召喚して守りを固め先に進む。それ以降は襲ってこようと言うモンスターもいなくて順調に森をぬけることが出来た。森をぬけて街道に出てからは流石に召喚数が多すぎるのもありフォレストウルフ1匹だけにした。それからしばらく歩くとノルフェアの街が見えてきた。


異世界初の街がどんなものか今から楽しみだ。

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