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【連載版】 小さくなった侯爵令嬢リーリヤの秘め恋  作者: 悠月 星花
リーリヤの探し物

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恋のおまじない……?

 セインに言われた通り、学園から出された課題をこなす日々。ときおり、図書館へ足を運んでは、私にかけられた呪いに関する本を探していた。最初は訝しんでいた司書も、顔を合わせる日が増えたためか、手伝いをしてくれるようになり、三人で思い当たる呪いを探していた。

 1ヶ月、探し続けたが、それらしい呪いは見つからず、司書が申し訳なくするので、また来ると言って図書館を出た。


「ありませんね。リーリヤ様」

「そうね……私にかけられていたから、確かに、存在するとは思うのだけど……」

「昨晩、私も婚約者と話をしたのですが、やはり知らないと言っていました。これだけ、呪いの本を探して見つからないのなら、今度は恋のおまじないの本を探してみてはどうかと提案されました。まさかと笑い話にしたのですが、どう思われますか?」

「……恋のおまじない?」

「えぇ、たくさんありますよ。それが本当に叶うのかはわかりませんが。宝石もそのおまじないに使われます。例えば、好きな人に振り向いてもらえるとか、もっぱら、自身の恋の成就を願うものがほとんどですけど、中には呪いに近いようなおまじないもあると聞いたことがあります」

「……そう、なのね。全く考えていなかったわ! 今度は、そちらを探してみましょうか?」


 ベルが頷いてくれたので、明日の課題の後、図書館で『恋のおまじない』を探すことにした。


 ……まるで、恋する乙女な感じがするわ。私も、昔、占いをしたことがあったわね。あのとき、確か……アンダルト様と結婚は出来ないって出たのよね。信じていなかったけど、そうなった。当たるとは思っていなかったけど、おかしなものね。


 幼いころ、結果に落胆した想い出を懐かしみながら、客間へ戻ると、部屋の前で侍女が待っている。


「あれは、王妃様の侍女ですね。お待たせさせてしまいました」

「急ぎましょう!」


 私はベルを急かしながら、客間の扉前にいる侍女の元へと向かう。


「お待たせしております。王妃様の侍女の方」

「リーリヤ様にお目通りしたいのだが……」


 年かさの侍女が、ベルを見て待たせたことに不満を持っているような雰囲気を出していた。私も慌てて、隣に並ぶと、ベルが紹介してくれる。


「リーリヤ様なら、こちらに」


 ただでさえ、待たせたと不機嫌そうな侍女から不躾に品定めをするように見られ、久方ぶりの感覚に内心苦笑いをしてしまう。表情には出さず、要件を言うよう促した。

 ため息でもつきたそうにしているが、ベルが私の少し前に出て、これ以上、その侍女が私に対して失礼のないようにと間に入った。


「王妃様が、お茶会をしたいと仰せです。急ではございますが、明日の午後はいかがでしょうか?」

「もちろん伺います。招待状などはありますか?」

「はい、こちらが……」


 ベルが受け取り、内容を確認をした。最近多くなった王妃とのお茶会が、どうやら、この侍女は気に入らなかったようだ。

 いつも王妃の後ろにいる侍女ではあるが、あまり、並び順からして、上位の方ではなかったと記憶している。


「かしこまりました。それでは明日、定刻に」


 ベルは丁寧にお辞儀をして、王妃の侍女を見送る。私は、そんなベルと侍女を見比べていると、小声で「リーリヤ様を……」と聞こえてきた。


「ベル、部屋に入りましょうか? 明日のことも聞きたいですし」

「かしこまりました。美味しいお茶と茶菓子を用意します」


 さっきのことは忘れろと言わんばかりの態度に、どうしたのかしら?とベルを見つめることしかできなかった。


「ベル、先程の……」

「侍女ですか?」

「えぇ。私は慣れていますから大丈夫よ」

「……優しすぎますよ。リーリヤ様。明らかに失礼な態度を取っていたのですから……」


 何かされたわけではないからとベルを宥め、王妃とのお茶会の話題や着ていくドレスの話をすることにした。明日のことで、張り切ってくれるベルに「ありがとう」と伝えたら、「リーリヤ様のためなら」とニッコリ笑いかけてくれた。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

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