怪物⁉︎
今日は、家庭教師の日。
順調に勉強をして休み時間になった。
「うんうん、今日も順調だねー」
と言いながらオレは立ち上がり両腕を上に
伸ばして軽いストレッチをした。
すると穂乃果ちゃんがいきなりそんなオレ
に抱きついてきた。
「ハグ〜」
って。
だからオレも
「なんだよ〜、かわいいじゃ〜ん」
って言いながらハグのお返しギュ〜をした。
「ウキャ〜ですよっ♡」
かわいい声の穂乃果ちゃん。
「やっぱり修より小さくてゴツゴツしてない
ね。」
「ふふです。わたしも毎朝空先生の代わりに
兄にハグしています。ですがやっぱり本物
の空先生がいいです♡」
「うん。オレも♡」
なんてイチャつく二人。
修が聞いたら、ならオレにハグしないでよ
くね?
って思うだろう。
全く迷惑なカップルなのでありました。
とにかく休み時間は、イチャイチャの癒し
のお時間。
そしてイチャイチャしたあと穂乃果ちゃん
が、
「ちょっとお手洗いに行ってきます」
と部屋を出て行った。
穂乃果ちゃんは、ドアを閉めて行ってくれ
たのだけれど風であいてしまった。
でももうすぐ穂乃果ちゃん来るし、あいた
ままでいいかとそのままにしておいた空。
すると、ドタドタと多分穂乃果ちゃんの走
る足音がした。
そして部屋の前で
「あけてくださいの。お願いします。早くド
アをオープンしてくださいの」
と言い出した。
…あいてるし。
「穂乃果ちゃん…ドアあいてるよ。そんなに
慌ててどうしたの?」
と質問した。
すると、
「あぁ、あいていたからドアがみえませんで
したのね」
なんて恥ずかしそうに笑った。
かと思ったら
「大変ですの‼︎あちらにズボボードランすご
んがいましたの‼︎退治してくださいの」
と言われた。
…え?
怪物⁈
なんか強そうなんっすけど…
なんて思ってたら…
「では、勇者空にはこちらの剣とマントをさ
ずけますの。」
と、ピンセットとティッシュを渡された。
…え⁉︎
あんなに強そうな名前なのにピンセットで
退治できんのかよ⁉︎
とりあえず穂乃果ちゃんに言われるまま怪
物らしきものが出た場所まで向かった。
「あ‼︎おりました‼︎」
…見るとアリだった。
ホッ。
しかしアリにすごい名前つけたな…。
アリもビックリだろうよ。
そしてアリを救助して外に逃した。
部屋に戻ると穂乃果ちゃんが
「勇者空は、見事全クリいたしました。なの
でご褒美にこちらを‼︎」
と小さな箱をパカッとあける穂乃果ちゃん。
そのご褒美とは…
まさかの消しかすだった…。
…うん。
いらないかも…なんて思っていると、
「ご遠慮なくお好きなカスをどうぞ」
と、差し出された。
「あ、じゃあコレ」
「はい!ではこちらをお納めくださいな」
「うん。ありがとう」
とりあえず筆箱に入れた。
「いいですか、空先生。これが貯まるとこの
ように丸くなるのです」
また小さな箱をパカッとする穂乃果ちゃん。
あ、ネリネリされて丸くなってる…。
「…おー…。そうか」
一応反応しておいてあげた。
「人生いい事ばかりではありません。なので
なんかあったらこれを無心で練ると落ち着
きます。ストレス発散法です‼︎」
といい穂乃果ちゃんは、にっこりした。
あー、そうか。
穂乃果ちゃんだってストレス溜まるんだな。
いつもニコニコしてるからてっきり…。
「そうだね!ならオレも消しかす溜めてみよ
っかな」
「はいです!でも、ストレスがもし溜まり溜
まりになりましたらいつでもわたしに話し
てくださいね。頼りにならないかもですが
ね」
「うん。穂乃果ちゃんもね!」
「はいです!今はもう大丈夫ですがまたそう
なりましたらお願いします」
「うん」
…今はって言ってたな。
きっと前にすごく大変な事があったんだろ
うな。
しかし、空がそれを知るのはもう少し後の
事になるのでありました。
続く。




