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第10話 悪のゴブリン

 ゴブリン団の基地攻略開始。

 ◇


 その後、ゴブリン団の基地の近くに古貞達がやってきた。速く動ける少数精鋭で大部隊はまだきていないが基地への攻撃を始める。


「やっとこの悪趣味な基地を攻撃できる」


 飛行中の絵亜郎は低い防壁を越えて両手の弓を構え、無数の光の矢を放った。ゴブリン達の戦意はほとんどなく反撃が少ない。


「突っ込めー!!」


 絵亜郎の攻撃を合図に古貞達は基地へ向かっていく。和風エルフ達は弓を構えて防壁を狙い、矢を放った。水柿家で補充した矢がたくさんあり、いくらでも発射でき、複合弓の威力で防壁に穴をあけていく。

 穴があいてもろくなり防壁が崩れて入り口ができた。古貞や緋恋より速く走る少年がおり、そこから基地へ入った。


水柿みずかき 雪達ゆきたつ!! 一番乗り!!」


 短い灰色の髪でのんびりとした顔つき。白い団員服姿で黒いブーツを履いており、腰に青い刀をさげ、白くて穂が氷柱のような槍を持っている。太っていないが愚鈍な感じの癒し系少年。

 彼が水柿家の嫡男 水柿雪達だ。見た目が愚鈍なだけで動きが速く、槍を豪快に振ってゴブリン達をけちらしながら進む。槍で突くというより叩く戦い方だった。


「強い! 眠そうな顔のやつとは思えねえ!」


 古貞は雪達の強さを見て冷や汗をかきながら進んだ。彼がほとんど倒していき、ゴブリン達は恐れて逃げているので、まともな戦闘にならなかった。

 しょせん窃盗と強姦などの犯罪者なのであまり強くなく、羽矢雲家での敗北で基地を捨てて逃げる者が多い。逃げる敵は追わず抵抗する敵を倒しながら基地の入り口へ向かう。


「雪達たちは牢屋へいって前ゴブリン団の団員達を解放してくれ!! 私と古貞は豪地を倒す!!」


 絵亜郎は中に入らず抵抗しているゴブリン達を攻撃し大部隊がくるのを待っているので緋恋が指示を出す。


「分かった!!」


 素直な雪達は彼女の指示に従い、牢屋へ走り、エルフ達もついていく。古貞と緋恋は豪地を倒しにいく。

 雪達たちは敵がいない煌びやかな廊下などを走り、牢屋がある場所を見つけた。暗く、汚くて臭い鉄格子の牢屋だった。


「ここから出してくれ!!」


 ゴブリン達が鉄格子にしがみついて雪達たちに助けを求める。ろくな食事しかもらえず、ひどい扱いを受けていた。


「今出してやる!!」


 雪達は槍を振って鉄格子を破壊していく。


「出られるぞー!!」


 鉄格子がなくなり、ゴブリン達は喜んだ。


「だいじょうぶか!?」


 エルフ達は女エルフ達を助けた。助けがきたので虚ろな瞳に光が戻り、涙を浮かべて喜んでいる。


「こいつは!」


 雪達は鮎美に気づいた。


「拘束されてる。助けないと」


 ゴブリンでもエルフでもないが囚われの少女なので鉄格子を破壊しようと槍を構える。その時、鮎美は顔をあげた。


「時はきた」


 真剣な表情をしているので雪達は破壊するのをやめた。


「母の仇を討つ」


 鮎美が一瞬、両手に力をいれると拘束具が簡単に壊れた。能力封じの拘束具なので能力で破壊することはできず力で簡単に壊れるものでもない。

 鮎美は立ちあがり鉄格子に近づく。


「どいて」

「は、はい」


 彼女に従い、雪達は離れた。少女は目に見えないほどの速いパンチで鉄格子を軽く殴って粉々にした。


「す、すごい」


 鉄格子全体ではなく一部だけを粉々にしたので雪達は驚いており、鮎美は壊したところから出た。


「覚悟しなさい、豪地!!」


 周りが見えていない感じの少女は走った。


「な、なんなんだ、あいつは?」


 雪達は混乱しており、彼女を止めることができなかった。


「まあいい。前ゴブリン団の団長も助けないと!」


 牢屋の人々を助ける仕事に戻る。


 ◇


 雪達たちが牢屋で人々を助けている頃、古貞と緋恋は豪地を探していた。敵がいないので楽に走ることができ、部屋を確認することができる。


「ここだ!!」


 豪地の部屋を見つけ、古貞達は自動ドアを体当たりで破壊して入った。そこには棍棒を持った怒りの形相の豪地が立っていた。


「豪地!! もうゴブリン団は終わりだ!! 覚悟しろ!!」


 少年は敵に刀を向けた。ほとんどのゴブリンは逃げ、壊滅状態。幼仲と同じ罪の塊の豪地を倒せば勝利になる。


「調子に乗るな、反逆者ども!! ゴブリン団が終わっても五魔獣団はまだいる!! それにお前達を倒せば、このバカ騒ぎは終わりだ!! 逆らったやつらは逆らったことを後悔するほど惨たらしく殺してやる!!」


 豪地は二人に勝つ気でいる。敗北すれば、すべてが終わる戦闘が始まった。


「殺すのは私達の方だ!!」


 緋恋は斬りかかり、豪地は棍棒で防いだ。


「なんてパワーだ!!」


 贅沢な生活で腕がなまっており動きが悪く、彼女のパワーと攻撃で押されていく。


「追風乗!!」


 古貞は敵の背後に回り、刀の峰から風を放ち鋭く振った。


「き、斬れねえ!!」


 岩のような肌は斬れないどころか傷がつかなかった。しかも重くて安定しており、攻撃の威力を受けて殺していた。


「おれの体は頑丈でそんな攻撃はきかない!!」


 まったくきいていない豪地は余裕の笑みを浮かべた。


「これならどう!?」


 緋恋は力をいれて剣を振ったが彼女のパワーでも斬れなかった。


「この程度のやつらか!! あせって損した!! この程度でおれ達に反逆するとは片腹痛い!!」


 豪地は調子に乗り、棍棒を振りまわして二人を攻撃する。攻撃はたいしたことなく二人はかわしながら移動する。

 古貞達がかわして移動しているため豪地の攻撃は部屋だけでなく基地の中を破壊していく。


「自分の基地を破壊するとはメチャクチャだ!!」


 少年が呆れていると敵はバカ笑いをした。


「領民どもから重税を搾取して直せばいい!! そのために領民どもがいる!!」


 領民達は囚人の豪地を嫌っていたので彼も領民達を奴隷としか思っていない。


「許さん!! 鬼曼珠!!」

「断妻鬼!!」


 領民達を奴隷扱いする豪地に怒り、緋恋は剣に炎をまとって放ち、古貞は刀に竜巻をまとい、敵の背中に斬りかかる。前後の同時攻撃で炎は正面を焼き、竜巻は背中を削る。

 しかし豪地にダメージはなく炎は消え、竜巻は団員服の背中部分を破っただけで消えてしまった。


「なんて頑丈な体だ!!」


 自分達の攻撃がきかない相手を見て古貞達は絶望しそうになった。


「おれの体は頑丈で全属性攻撃の耐性があるんだよ!!」


 不敵な笑みを浮かべ、振り向いて古貞を棍棒で殴りとばした。ふっとんだ少年は壁に激突して、ずり落ちた。


「団長だけあってつええな」


 あまり威力がなかったので古貞は立ちあがった。豪地の岩のような体はとても頑丈で全属性攻撃の耐性がある。普通の攻撃はきかず、特殊攻撃なども耐性と防御力で威力を殺しており、古貞と緋恋ではダメージを与えることができなかった。

 やつを倒すには属性なしの強力な攻撃しかない。


「古貞!? だいじょうぶか!?」

「仲間の心配より自分の心配をしろ!!」


 仲間の心配をする緋恋に向かっていき頭突きをした。


「くっ!! 頭には自信があるけど、すごい石頭だ!」


 剣を落とし頭から血が流れ、片膝をついた。豪地は少女を見下ろして笑う。


「ただ殺すのはもったいないから犯しながら食い殺してやる。おれは十回結婚したが犯して食い殺したから独身だ」


 最低なことを自慢げに言った。結婚といっても略奪などで無理矢理したようなもの。

 頭突きのダメージがある彼女は抵抗できず豪地は大きな口を開けて肩にかみついた。


「ぎゃあ!!」


 鋭い歯がくいこみ、血が流れ、緋恋は痛みで脂汗をかいた。


「んまい!!」


 血の味を気に入り、彼女のかたい筋肉を歯とアゴの力で食いちぎった。


「ぎゃあああ!!」


 肩の肉がなくなり血を噴きだした。肉を食い、痛みで呻いている緋恋に興奮し豪地の股間はかたく膨らんでいく。


「お前にもおれの肉を食わせてやる」


 好色な笑みを浮かべて彼女の頭を片手でつかむ。


「ぐうう!」


 分かっている緋恋は弱々しい抵抗をして顔を背けようとするが無駄だった。


「やめろ!! このコチンコチンゴブリン!!」


 彼女を助けようと古貞は刀を構えた。しかし豪地は無視しており、嫌がる緋恋に股間を押しつけようとしている。このままではやばいので斬りかかろうとした。


「そこまでよ、豪地!!」


 聞き覚えがある声が響き、古貞は止まった。そこには真剣な表情の鮎美がいた。


「鮎美!!」


 敵に集中しており、少年を無視している。






 最強防御の豪地の前に現れた鮎美。ゴブリン団との戦いが終わる。

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