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第33話 焼却ロボ

 ◇


 恋花達がいる基地を包囲している連合団は休憩していた。休憩していても敵を逃がさない厳重な包囲で予備戦力も集まっており、鎧袖一触の壁が厚い。


「これからどうするのかしら。精鋭部隊の相手もしないといけないから、ここの相手ばかりしてられない」


 つつじは敵が籠城している基地を睨んだ。膠着しているのでいらついており、連合団の指揮を執りたい気分だった。

 強引に攻めれば陥落できるが、古貞のことや犠牲を考えて冷静になり、自分の部隊の指揮で我慢する。


「大変よ!! つつじ!!」


 周りを見張っていた口美がやってきた。


「どうしたの!?」

「巨大なものがこちらに近づいている!!」


 口美は味方の情報と自分が見たものを話した。


「なんですって!!」


 つつじだけでなく他の部隊にも伝わっており、動揺して警戒した。しかし巨大なものが連合団に突っ込んだので、どうすることもできない。


「「「うわああああああ!!」」」


 突っ込んだのは籾手屋が出した機械で団員達は叫び、陣形が乱れた。


「敵襲!! 攻撃!!」


 陣形が乱れて衝撃で倒れても平気な団員達はつつじの命令で攻撃する。連合団に突っ込んだので敵と判断し、細かいことは考えず、容赦なくマシンガンを撃ち、つつじと口美も撃った。

 つつじの部隊が攻撃したので他の地上部隊も攻撃し、被害がない空中部隊もマシンガンを撃ち、絵亜郎は無数の光の矢を放った。

 機械は地上と空の攻撃を受けたが、頑丈でダメージを受けず、無数のやわらかい触手の防御が攻撃の威力を吸収している。

 さらに扉を開け、光の矢などを受けて中の炎は大きくなった。


「なんなんだ、あれは!? どこからきた敵だ!!」


 攻撃がきかないので絵亜郎は焼却炉のような機械を睨んだ。

 攻撃を受けながら機械は無数の触手を伸ばし、地上と空の団員達を叩き、巻いて捕えた。


「ああっ!!」


 捕えた団員達を扉の中に入れていき、団員達は燃えて消滅している。団員達が消滅すると中の炎は大きくなり、喜んでいるように煙突から不気味な音と大量の赤い煙を出した。


「無駄死にするだけだから、やつから離れるんだ!!」


 空から見ると一方的にやられているのが分かるので絵亜郎は指示を出し、団員達は攻撃しながら離れる。

 機械は団員達を追うが、雪達が槍を振って妨害した。ダメージがなくても槍をくらっており、追うことができなくなっていた。

 機械は無数の触手で槍を防ぎながら攻め、雪達はかわして槍を振り回している。

 玉里と水糸は基地の屋上でその戦闘を見ており、恋花は機械にハッキングして近くで見ていた。


「この機械は焼却しょうきゃくロボ。籾手屋が私達と連合団を倒すために出した機械」


 彼女は機械のことを調べた。

 焼却しょうきゃくロボという兵器で裏切った別働隊と連合団を処分するためにきて、連合団を襲っている。

 ものを燃やしてエネルギーにすることができ、触手で捕えた団員達や能力攻撃を燃やしており、燃やすものがあるかぎり止まらない。

 能力攻撃がきかなくて頑丈なので破壊するのが難しい。


「バイオートマトンのように乗っ取ることができない!」


 止めようとしても焼却ロボは独立した人工知能で動いており、恋花でも性能を調べることしかできなかった。

 強力な光線は届かないうえにエネルギーになってしまうので連合団を助けることができない。


「くっ!!」


 雪達のパワーでもダメージはなく、彼を押している。団員達は触手に捕まらないように離れており、攻撃をせず見守っている。


「ぐわあ!!」


 触手をかわすことができず、くらってふっとんだ。雪達を倒し、団員達に近づこうとしているが、鮎美がつかみかかった。


「私が相手だ!!」


 彼女は全身に力をいれて巨大な相手を必死に止めており、焼却ロボの移動が遅くなった。

 焼却ロボの名前は焼却炉です。

 「名門貴族の男の娘の残酷オスガキ無双」と「非正規団員の小事件集」も連載中です。

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