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第32話 電脳反逆

 ◇


 古貞達が繭林第一基地で戦闘をしている頃。沼束では連合団と別働隊が膠着していた。


「アリ一匹、出られないほどの包囲だ」


 基地の屋上にいる玉里は包囲している連合団を見ている。大部隊が壮観で彼女は冷静になっており、笑うしかなかった。

 連合団は光線が届かないところにおり、自分達の攻撃も届かない。


「空を飛んで逃げるのも無理だね」


 屋上には水糸もおり、空にいる空中戦力を見た。光線が届かないところを飛んでいて、空を飛ぶことができても逃げるのは無理だった。


「強行突破も自殺だ」


 この人数では包囲の壁を破ることはできず、数で押しつぶされ、途中で死ぬ。


「地中を進めば脱出できるけど、この人数で映画のようにはいかないな」


 人数が少なくて味方の援護がないので別働隊はどうすることもできない。玉里と水糸は恋花が作ってくれた膠着を活かすことができなかった。

 しかし光線を警戒し、連合団は近づくことができず、管理室にいる恋花が行動しており、この膠着は無駄ではない。


 ◇


 安全な場所で待機している別働隊の装甲車。籾手屋は恋花達が籠城して連合団に包囲されているのが分かっていた。


「十分かき乱したから、やつらはここで終わりだ」


 回収できないので三人を見捨てた。


「やつらを爆発させて私達は繭林第一基地に戻るぞ。あとは精鋭部隊に任せる」


 ただ見捨てるのではなく別働隊を爆発させて、連合団を混乱させようとしている。

 しかし爆発させようとした時、予備のバイオートマトン達が動いた。


「なんだ!?」


 籾手屋達は動くバイオートマトン達を見て驚いた。


「なぜ動くんだ!? 早く止めろ!!」


 勝手に動いているバイオートマトンが不気味なので手下に命令した。


「ダメです!! 操作できません!!」

「なぜだ!!」


 操作できないことに驚き、籾手屋はバイオートマトンを見た。一瞬、恋花の姿が見えて理解した。


「そうか!! 恋花!! あの小娘!!」


 籾手屋は怒り、バイオートマトン達がマシンガンを向けたので移動した。マシンガンを撃ち、手下達を殺した。

 管理室にいる恋花がハッキングして、バイオートマトン達を操作していた。ハッキング対策をしていても解除し、籾手屋達が操作できないように乗っ取った。


「おのれ!!」


 往生際が悪い籾手屋は逃げ、装甲車から出ようとしている。バイオートマトン達は彼を殺そうとマシンガンを連射する。

 かわしているが、逃げる場所がなくなっている。


「ぐわあ!!」


 無数の弾が当たり、ボロボロになって止まった。


「ゴミども! 焼却してやる!」


 籾手屋は死ぬ前に懐から小さい箱を出した。バイオートマトン達はマシンガンを連射し、内部を破壊していく。自分達が壊れても連射をやめない。


焼却しょうきゃくロボー!!」


 籾手屋は叫び、内部が爆発して死んだ。装甲車は爆発して燃え、恋花達は解放された。

 しかし炎の中で小さい箱は大きくなり、巨大な銀色の焼却炉になった。下には無数の赤い触手があり、動いた。

 焼却炉のような扉が開き、中は燃えており、装甲車の炎を吸って消した。

 扉は閉まり、籾手屋の怒りが乗り移ったように煙突から不気味な音と赤い煙を出した。そして機械は触手で移動し、恋花達が籠城している基地に向かっている。

 「名門貴族の男の娘の残酷オスガキ無双」と「非正規団員の小事件集」も連載中です。

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