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第10話 七色の光線

 ◇


 コピー姉妹を倒した緋恋は次の色欲衆がいる部屋に出た。ドアはなくなり、コピー姉妹と戦闘をした部屋に戻れず他にドアや窓がないので出ることができない。


「また趣味の悪い部屋だ。色欲衆はどこだ?」


 敵がいないので緋恋は周りを見て捜す。部屋はコピー姉妹の部屋と同じくらいの広さで全体がサイケデリックカラーなので目がおかしくなりそうだった。


「コピー姉妹はやられたか」


 突然、敵が現れた。


「色欲衆だよな?」

「いかにも。色欲衆の虹カメレオンだ」


 緋恋の次の相手は無頼党盾森支部にいた女殺し屋 虹カメレオンだが服装が前と違う。緑の全身タイツではないので顔を出しており変装をする必要がなく金髪のショート、七色の美しい瞳だった。

 緑の舟形帽を被っており、ノースリーブでスカートタイプの緑の団員服姿、緑のブーツを履いていた。特殊ピストルがなく武器を持っていない。


「コピー姉妹と同じように、お前を倒せば次の部屋へいけるんだよな?」

「ええ」


 コピー姉妹を倒してきたので説明する必要がない。


「なら同じように倒してやる」


 コピーライトの説明などで理解が早く、緋恋は剣を抜いて突っ込む。虹カメレオンは構えて敵がくるのを待つ。剣をかわし彼女は緋恋を殴った。


「くっ!」


 筋肉の外側をつぶすようなパンチで痛みを感じたが再生能力で治り、剣を振りまくる。虹カメレオンは剣をかわしながら殴って蹴る。

 近接戦闘が苦手だった彼女はスルーダイルとのスパーリングで近接戦闘が得意になっており服装だけでなく闘い方も変わっていた。

 虹カメレオンの攻撃だけが当たっており緋恋にダメージを与えている。しかし近接戦闘が得意になっただけで緋恋の頑丈な筋肉の外側をつぶすぐらいしかできず再生能力で治っており意味がない。

 攻撃をやめて剣をかわしながら彼女は周りに溶けこむように姿を消した。


「消えた!?」


 敵の姿が消えたことに驚き、攻撃をやめた。姿を消した虹カメレオンは緋恋の背後に移動し殴ろうとした。


「そこだ!!」


 少女は敵に気づき、振り向いて剣を振った。


「姿を消したはずなのに、なぜ!?」


 少し斬れたので虹カメレオンは驚き、離れて姿を見せた。


「私の筋肉センサーが嫌なものを感じたんだよ」


 コピー姉妹の時のように敏感な筋肉で敵に気づいた。


「また消えても分かるぞ」


 姿を消しても見つけて斬る自信がある。


「おのれ!」


 虹カメレオンは手の平から緑の光線を出し自分に当てた。全身が緑に光り、傷が治って光が消えた。


「回復能力か」


 緋恋が斬りかかろうと動いた時、敵は手の平を向けて赤い光線を発射した。突然の初見攻撃でかわすことができず、くらってしまった。


「なんだ!? 体が!!」


 ダメージはないが全身が赤く光って体がおかしくなり普通に動いているのに止まっているように遅くなっていた。


「いつもなら敵に近づいているのに!!」


 まったく進まず敵に近づくことができないので緋恋はいらだつ。


「おっ!? 速くなった!!」


 全身の赤い光が消えると元のスピードになり喜んだ。しかし虹カメレオンは手の平から青い光線を発射した。光線をかわす余裕がなく当たってしまい全身が青く光った。


「なんだか剣が重い!」


 ダメージはなく元のスピードで、いつもより剣と体が重いだけなので、そのまま斬りかかる。虹カメレオンは剣を受けとめた。


「なっ!? くう!!」


 剣を受けとめた敵に驚き、力をいれるが動かない。


「私より力が強い!? いや私の力が弱くなってる!!」


 自分の力が弱くなっていることに気づいた。虹カメレオンに負けるほど弱くなっており投げとばされた。


「くわっ!! 力が戻った!!」


 壁に激突し全身の青い光が消えると本来の力になった。


「鬼曼珠!!」


 体がおかしくなる光線を警戒し敵に接近しないで剣から炎を放つ。虹カメレオンは手の平を向けて藍色の光線を発射した。緋恋に当たらず炎に当たり炎を消した。

 そして、もう片方の手の平を向け、黄色の光線を発射した。


「め、目が見えない!?」


 命中すると全身が黄色に光り、目が見えなくなったので少女は驚き、虹カメレオンは移動した。


「まあ目が見えなくても分かる!!」


 冷静な緋恋は目に頼らず敏感な筋肉で敵を見つけ向かっていく。


「じゃあ、これをかわしてみろ」


 手の平を向けてオレンジの光線を発射した。全身の黄色い光が消えて目が見えるようになっても回避は無理でくらってしまった。


「痛みはないけど、なにかありそうだ」


 全身がオレンジに光り、今までの光線のことがあるので止まった。


「うっ!!」


 気持ち悪くなり、めまいがひどく敵をちゃんと見ることができなくなって、ふらつき立っているのがきつくなった。虹カメレオンは近づき緋恋を攻撃する。気持ち悪くて抵抗できず片膝をついた。

 オレンジの光が消えると気分がよくなって立ちあがり敵は離れ、手の平から紫の光線を発射した。


「今度はなんだ!?」


 当たると全身が紫に光った。


「カメレインボー!!」


 虹カメレオンは手の平から今までの光線をいっぺんに発射した。


「なっ!? 体が!?」


 虹色の光線をかわそうとした時、彼女の体は光線に当たる逆の動きをした。


「うわあ!!」


 光線が当たると爆発し体が跡形もなく壊れそうになり紫の光が消えた。体はちゃんとあるが動くのが大変なダメージを受け、再生能力が治そうとしている。

 敵は動けない少女に藍色の光線を発射し当てた。


「治らない!?」


 全身が藍色に光ると再生能力が止まり治らなくなった。炎を消した藍色の光線は能力を無効にする光線だった。

 さまざまな効果がある七種類の光線と強力な破壊光線の遠距離攻撃が使えるようになっていて特殊ピストルの遠距離攻撃より強い。


「くっ!!」


 能力を無効にするだけで痛む体はなんとか動き、今までの光線で全身の光が消えれば元に戻ることが分かっていた。

 虹カメレオンの光線攻撃のモチーフは虹です。

 評価とブックマーク、感想をよろしくお願いします。

 ポイントは小説を書き続けるための大きなモチベーションになりますので、ご協力お願いします。

 「名門貴族の男の娘の残酷オスガキ無双」と「非正規団員の小事件集」も連載中です。

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