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第8話 侵入者対策

 ◇


 沼束が戦場になっている頃、転送装置で繭林第一基地内に移動中の古貞と緋恋は別々になってしまった。相棒がいなくなってしまったが、どうすることもできず緋恋は広い部屋に出た。


「古貞はいないか! どこへいってしまったんだ!?」


 周りに古貞がいないので少し心配になった。ここは敵の巣窟で相棒がいないので、ひとりでなんとかしていくしかない。


「ここは繭林第一基地の中なのか? 趣味の悪い部屋だ」


 古貞がいないことが分かり緋恋は周りを見て部屋を調べる。部屋はとても広く、窓やドアがなくて壁などにたくさんの写真がある。


「どの写真も同じ顔と服装だ」


 ポーズなどが違うだけで、すべて同じ顔と服装、年齢の若い女性だった。


「侵入者か」


 緋恋は声に驚き、壁の写真を見た。大きな写真の女性が緋恋を見て悪い笑みを浮かべた。


「写真が動いた!!」


 彼女が驚いていると女性は残像を出しながら、ゆっくり動き部屋に出現した。写真ではなく写真のような枠に女性が入っていた。

 金髪のショート、オレンジのツナギ姿で裸足。写真と同じ女性でガラが悪い。


「何者だ?」


 敵なのは分かっており冷静だった。


「私は色欲衆のコピーライトだ」


 女性は自慢げにいった。満奈がいっていた色欲衆だが強そうな感じがなく面倒な感じだった。


「どうやって入ったのかは知らないけど、この基地に侵入した者は色欲衆が有利な部屋に転送されるようになってる」


 コピーライトは冥土のみやげのように説明した。


「じゃあ古貞も同じように」


 古貞と別々になってしまったのは彼が他の色欲衆の部屋に転送されたからだった。


「ここから出られるのは勝者だけで次の色欲衆がいる部屋へいくことができる」


 この広い部屋から出るには敵を倒すしかなく、また新しい敵と戦闘をするということが分かった。


「あんたは、ここで死ぬから次の戦闘を考える必要はないよ」


 敵は余裕があり、ナイフを出し舐めて構えた。


「今までの敵に比べたら、お前なんて」


 勝てる相手なので緋恋は剣を抜いた。色欲衆との戦闘が始まり、コピーライトが速く動いた。緋恋に向かっていかず彼女は動きまわる。


「なんだ!?」


 コピーライトは残像を出しながら速く動いており彼女が複数いるような動きに驚き、目がおかしくなりそうだった。

 残像の動きも多彩で止まる者や残像を出して動かない者、別方向に移動し挑発するような別々の動きなどをしている。


「この!!」


 緋恋は翻弄されており斬っても残像で無駄な攻撃になっていた。


「どうした、どうした!!」


 敵はバカにして笑い、残像を出しながらナイフで切った。


「うっ!」


 痛みがあるだけで傷は小さく再生能力ですぐ治った。


「頑丈なやつだ!!」


 複数で切ったようでも、しょせん残像なのでコピーライトの攻撃は弱かった。それでも残像で翻弄し、ナイフで嫌がらせのような攻撃をしていく。


「くっ!!」


 攻撃が当たらず、チマチマ攻撃され、挑発している残像があり包囲しているので緋恋はいらついていた。

 そして、また彼女の背中をナイフで攻撃した。


「あっ!! ん!?」


 痛みを感じたが、おかしかった。再生能力で受けたダメージが分かり、切り傷がふたつあって治った。二回攻撃したような感じがなく緋恋は警戒した。

 敵の攻撃で筋肉が敏感になっており脂汗が流れている。その体は、ふたつの視線を感じ残像のものではないので緋恋は敵の動きが分かってきた。

 コピーライトが攻撃してきた時、空気が動き、脂汗まみれの体に伝わり敵がひとりではないことに気づいた。

 残像を出していても分かっているので本物を狙って剣を振り、ナイフを防いだ。


「あぶっ!!」


 力では勝負にならないので、コピーライトは慌てて離れた。


「そことそこだ!!」


 残像で翻弄しても無駄で本物を見つけて剣を振る。当たらなかったが残像まで驚いており消えていく。残ったのは本物だけでコピーライトが二人いた。


「やっぱり二人いた! それにしてもコピーのようだ!」


 同じ姿なので緋恋は少し驚き、どちらがコピーライトなのか分からない。


「「くっ!!」」


 二人は同じような表情をして睨んだので、ますます分からなくなった。


「あんたのタイミングが悪いせいでばれたじゃないか!!」

「はあ!? 私のせいにすんな!!」


 緋恋がいるのに睨み合ってケンカを始めた。青筋をたて、どちらもガラが悪い。


「これを読んでるみんな!! 気になるかもしれないけど、それはコマーシャルの後だ!!」


 意味不明なことをいうと二人はケンカをやめて緋恋にガンを飛ばす。

 この小説はライトニングの提供でお送りします。

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