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第18話 君主の装甲

 電太との再戦。今回は緋恋がいます。

 ◇


 領民達の重税でできた豪邸なので第一基地と同じくらい豪華で古貞と緋恋は幼仲を捜すというより迷いながら進んでいる。


「幼仲がどこにいるのか分からない!!」


 バカ当主はここに詳しく、緋恋達は初めてきた場所なので、なにも分からない。


「幼仲は領主のところへ逃げようとしてるから転送装置を見つければ、いるはずだ!!」


 沼束第一基地からここにきた転送装置は使えないようにしたので別の転送装置があるはずだが見つからず、とにかく進むしかなかった。


「ここはなんだ?」


 よく分からず進んでいた古貞と緋恋は機械でできた広い部屋に着いた。殺風景でなにもなく機械の壁と床の巨大なクリーンベンチのようだった。


「性能試験室にようこそ」

「その声は!?」


 聞き覚えがある声がしたので少年は見た。


「電太!? 体が変だけど間違いねえ!! 生きてたのか!?」


 倒した電太が機械の体になって出てきたので驚いた。


「おれは保存してあった頭脳データだが人格が同じで引き継いだから本物だな」


 電太と同じで敵だということが分かり古貞の敵は緋恋の敵でもある。


「ここはおれが開発した兵器などの性能をテストする部屋でいくら暴れても平気だから、お前達で新兵器の性能テストをしてやる!!」


 ここは電太の研究室近くにある部屋で激しい性能テストを行っても天空別荘が壊れないほど頑丈だった。電太はここで戦闘を行うつもりでホイストが動き、天井にある機械を下ろす。

 下りてきた機械は両腕と両脚がないかくばった塊のような黄金のロボットで床に置かれ、ワイヤーは外れた。


「なんだよ、そのブサイクな塊は?」


 電太は古貞の悪口を気にせずに自慢するように発表する。


「これが開発した新兵器!! 戦士の装甲に改良を重ねた君主くんしゅ装甲そうこうだ!!」

「君主の装甲!?」


 古貞と練治が相手をした戦士の装甲のような人型ではない、まったく違う形で連合団が第一基地にくる前に完成させた兵器だ。


「そんなガラクタ、どうやって動くんだよ!?」


 両腕と両脚がなく、まったく動く感じがないので少年はバカにした。


「この君主の装甲は戦士の装甲と違って人間が装着して動かすのは無理なので、おれがこいつとひとつになって動かす!!」


 電太が白衣を脱ぐと彼はバラバラの部品になって飛び、君主の装甲の中に入っていく。部品があいている部分をうめ完全になり全体にエネルギーが流れ、君主の装甲は起動し浮いた。


「浮きやがった!!」


 動いたことに驚き、古貞と緋恋は刀と剣を抜いて構えた。


「浮遊装置というより君主の装甲の下部分にエネルギーを流し浮くようにした!! 余計なものをつけずエネルギーを利用して、いろいろなことができる!!」


 君主の装甲とひとつになった電太はしゃべった。大きなロボットはエネルギーで浮いており、エネルギーでさまざまな性能を発揮する簡略化されたものだった。


「このように!!」


 浮くエネルギーに移動するエネルギーを加えて浮きながら前進する。近づいてきたので古貞と緋恋は二手に分かれて離れた。


「「鬼曼珠!!」」


 二人は同時に刀と剣から炎を放つ。電太はエネルギーをバリアにして体を回転させ炎を弾きとばした。弾きとばされた炎は壁に当たったが、なんともなく炎は消えた。


「きかねえとは!!」


 二人は炎を弾いた装甲に驚いた。


「無駄だ!! 特殊金属でできた頑丈な装甲に能力攻撃を弾くバリアをコーティングすれば弾いて受け流すことができる!!」


 エネルギーのバリアで黄金の装甲がいっそう輝いている。


「こいつの性能はこんなものじゃないぞ!!」


 君主の装甲は全体がミサイルポッドで無数のエネルギー弾を発射した。古貞と緋恋は走ってエネルギー弾をかわしていく。二人を追うように飛ぶが二人が速いので、まったく当たらず壁や床に当たる。

 壁や床は頑丈で壊れても、すぐ直る機能があり天空別荘にはなんの影響もない。


「いいぞ!! もっと性能テストができる!!」


 エネルギー弾が当たらなくても電太は喜んでおり二本の長くて先端がとがっているケーブルを出した。両腕の代わりになるもので二本のケーブルを伸ばす。


「ぐわあ!!」


 古貞はかわしたが緋恋は腹部を貫かれ壁に激突した。


「緋恋!!」

「だいじょうぶだ!!」


 かたい腹筋を貫通し壁に刺さっていて動けないので、痛みに耐えている少女はケーブルを斬ろうとしている。


「うぐう!!」


 斬らせないようにえぐり痛みを与えたことで彼女は剣を止めた。


「ぶおおおおおお!!」


 動けない相手を狙い、もう一本のケーブルを伸ばして胸部を貫いた。


「なんの!! ぎゃああああああ!!」


 耐えて剣を動かそうとした時、二本のケーブルにエネルギーを流して感電させた。エネルギーを止め二本のケーブルを抜くと緋恋は血を流して片膝をついた。再生しているが、すぐ戦うのは無理だった。


「まだまだ!! 君主の装甲はこんなものじゃないぞ!!」


 古貞を狙って二本のケーブルを伸ばす。かわしても追ってくるので少年はメチャクチャに動きながらかわしていき敵を混乱させている。二本のケーブルはからまり動かせなくなった。


「性能がいい全身兵器でも、おめえじゃガラクタと同じだ!! マッド才園寺!!」


 戦士の装甲の時と同じで戦闘に慣れていない電太は性能任せで、せっかくの君主の装甲を使いこなせていない。


「直接斬ってやる!!」


 能力攻撃は弾かれてしまうので斬りかかる。


「開発したおれだから性能を発揮できるんだよ!!」


 電太はエネルギーを放出し古貞を感電させ近づけないようにした。


「くあっ!!」


 後退しエネルギーから離れて敵を睨んだ。


「死角なしの完璧な全身兵器だ!!」


 無傷で古貞達を苦戦させ性能を発揮しているので電太は喜んでいる。能力攻撃はバリアで弾かれ近づけば感電、自分には遠距離攻撃があり性能だけでも十分強い。

 しかし古貞は、あの頃より強くなっており電太の頭脳を上回る無限の可能性がある。


「混肉!!」


 全身の筋肉を強化して突っ込む。


「速くなった!?」


 少年が速くなったことに驚きつつ電太はエネルギーを放出した。


「くのっ!!」


 強化した体は感電しても耐えて動くことができ、凄まじいパワーで刀を振る。当たったが装甲は斬れるどころか傷がつかなかった。


「突破したのはすごいが、そんなナマクラじゃ特殊金属の装甲は斬れないぞ!!」


 バリアで弾くことができなくても特殊金属の装甲は頑丈で刀攻撃はきかなかった。


「斬れるまで斬ればいい!!」

「無駄だ!!」


 古貞は刀を振り装甲に当てた。当たった瞬間、装甲は斬れ、ひびができて崩れた。


「なっ!? なんだ、これは!?」


 絶対壊れない自信がある装甲が壊れたので電太は驚いた。強化したパワーで斬ったとはいえ特殊金属とは思えないほど壊れていた。

 君主の装甲はエネルギーを流して使う器のようなものです。

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