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第6話 空と陸の攻城戦

 沼束第二基地への攻撃開始。主人公の空と陸の戦力が大暴れします。

 ◇


 憎閔の指示で基地の守りがかたくなり古貞達は攻撃を受け、止まってしまい中に入ることができなくなった。第二基地だけあって堅固で銃弾や砲弾が飛んでくる。

 空を飛んでいると敵の攻撃が当たりそうなので礼羽と絵亜郎は飛ぶのをやめて古貞達とともに地上にいる。基地に近づけないので口美と絵亜郎はエネルギー弾と光の矢を連射し敵の数を減らしていく。

 やられても代わりがいるので攻撃は止まらず古貞達は基地から離れ、二人は攻撃しながら下がっている。攻撃が届かない距離まで離れると敵の攻撃は止まり二人の攻撃も届かなくなったのでピストルと弓を下ろした。

 お互い警戒し膠着状態になった。


「つつじがあんなでけえ闇のエネルギーがある屋上にいるとは!!」


 古貞は屋上の上空にある巨大な闇のエネルギーを睨んだ。


「彼女だけでなくダークエルフの憎閔と第二基地の指揮官 黒原永久もいた」


 空を飛んで見ていた絵亜郎は屋上にいた二人を知っており嫌な顔になった。


「憎閔と黒原永久ってだれだよ?」


 古貞達が知らない相手なので絵亜郎は憎閔のことを教える。


「憎閔は女ダークエルフでエルフ達の里を幼仲に教えた犯罪者だ」


 話を聞いて古貞達は驚いた。人間達に見つからない里が滅び、多くの女エルフが捕まったのは逃げたダークエルフの犯罪者のせいで、それは彼女だった。


「彼女はその功績などで第二基地の副官になった。エルフ達の話だと怪しい魔術が得意で知識があり里のエルフ達を殺し、蛇尾と同じ思想の危険な悪党だ」


 憎閔はダークエルフで世界を滅ぼそう活動していたので里のエルフ達に嫌われていた。第二基地の副官になった彼女は同じ思想の蛇尾に協力し里にいた頃より活発に行動していた。

 エルフ達に同情的な絵亜郎は彼女のことを仇敵のように思っている。


「蛇尾と同じか。あのでけえ闇のエネルギーでなにをするつもりだろう?」


 小さな闇のエネルギーが集まって大きくなっているエネルギーを見て古貞は少し恐怖を感じており、ろくでもないことに使用することだけは分かっていた。


「黒原永久のことも話そう」


 憎閔の話が終わると礼羽が指揮官の話をする。白鳴家の元令嬢なので絵亜郎以上に詳しい。


「彼女は沼束の出身じゃない。ボロ布を着た奴隷のような少女が第一基地にきて浅ましい動きをした。ご先代様はその少女に同情し拾って育て優秀な美女となり第二基地の指揮官になった。それが黒原永久だ」


 友達ではないが近い年齢で同じように成長し優秀な美女になったので、よく知っていた。永久は身元が分からない薄汚れた少女で礼羽のような上流階級ではない。


「公明正大、質実剛健で部下や領民達に慕われていたが幼仲の統治になって憎閔が副官になってから顔を隠し幼仲の命令に従い、領民達を平気で苦しめる機械のような人間になってしまった」


 幼仲の父親に恩があり息子にも従う忠臣なので領民達を平気で苦しめるようになり彼女の評判は悪くなった。どんなに評判が悪くなってもやめず顔を隠して不気味になり厳郎に匹敵するほど領民達に嫌われている。

 二人のおかげでだいたい分かり敵の話は終わった。


「このままだとさっきの追撃部隊どころかドラゴン団がくるかもしれない。なんとか基地の中に入らないと」


 礼羽は周りを見た。今のところ敵は第二基地にしかいない。ドラゴン団の基地が近くにあるのでドラゴン達がきてもおかしくない。


「飛行能力がある私達が防壁を飛び越えて入れるようにするしかない!!」


 礼羽は白い翼を広げて飛んだ。絵亜郎も飛び、二人は基地へ向かう。


「おれもいくぜ!! 風足!!」


 古貞は両脚に風をまとって基地へ走る。他はいってもしょうがないので、その場で待機している。

 三人を見て敵は攻撃を再開した。礼羽と古貞は銃弾と砲弾をかわしながら移動し絵亜郎はかわしながら両方の弓を向けて光の矢を連射した。

 光の矢が命中した団員達は消滅し攻撃が弱まった瞬間、礼羽は防壁を越えて基地へ入った。着地すると敵が殺到したがザコでは相手にならず剣を抜いて斬っていく。

 絵亜郎も防壁を越え、着地せず地上の敵達に無数の光の矢を放つ。


「おれも飛べるぜ!!」


 両脚の風を強くすると少年は高いところまで浮き、空中を飛ぶように移動した。風で浮き、風で進んでいるので彼は姿勢を保つだけでいい。

 二人のおかげで防壁に近づくことができ、古貞は飛び越え刀を抜き、防壁の方を向いた。そして両脚の風を消し、勢いよく落ちながら防壁を斬っていく。防壁はだいたい外側が頑丈で内側が弱いので壊れやすい。

 着地すると防壁はきれいに斬れており、開くようにきれいに崩れていった。敵が殺到しているが少年は簡単に斬っていく。


「あれなら入れる!!」


 崩れた防壁を見て芽虎達は動き基地へ向かう。古貞達が暴れているおかげで芽虎達は攻撃されることなく近づいて古貞が斬ったところから入った。

 全員が基地に入ったところで礼羽は指示を出す。


「飛べる者は屋上まで飛んで、つつじの救出!! 飛べない者は自惚れの盾の破片を探して!! ドラゴン団がくる可能性があるから迅速に行動して!!」

「「「了解!!」」」


 モタモタしているとドラゴン団がくるかもしれないので彼女の命令に従い迅速に行動する。


「風足!!」


 礼羽と絵亜郎は飛び、古貞は両脚に風をまとって浮き、聖華は手の平を上に向け一本の白い糸を出して屋上にくっつけた。飛行能力がなくても屋上へいくことができ、糸を縮めて上がり飛んでいる三人についていく。


「破片を見つけたいけど、この変な臭いのせいで破片の臭いが乱れて分からない!!」


 芽虎は鼻を押さえて顔をしかめた。基地内のお香が強すぎて破片の臭いはするが正確な場所が分からないので見つけるのが難しい。どんなに集中しても変なお香のせいで気分が悪くなり集中できない。


「どう探せばいいんだ!?」


 探知能力があるのは彼女だけで、それが使えないので困っている。


「基地中を探すしかないな!!」


 敵が集まっているので芽虎は二本のナイフを持って敵を切っていく。獣人団の団長だけあって強くて速く、敵を切る姿はまさに獲物を狩る猛獣だった。鮎美と緋恋、宮、満奈は破片探しを手伝うために彼女についていき敵を倒して進んでいる。

 彼女達は止まらず芽虎の鼻を頼りに基地中を探し回る。


「私達は脱出ルートの確保よ!!」

「分かった!!」


 ドラゴン団がくるかもしれないので口美と雪達は破片を探さず崩れているところを守り、見張りをする。敵が集まっているが口美はエネルギー弾を連射し、近づいてくる敵は雪達が槍を振りまわして倒していく。

 第二基地を陥落させるような勢いで芽虎達は暴れ、古貞達は屋上へ着いた。団員達は芽虎達の相手をするために下りたので屋上にいる敵は憎閔と永久だけ。


「つつじ!!」


 囚われの少女を見て名前を叫ぶ。


「古貞!!」


 涙を浮かべて喜び、両手でトッテを強く握り両足の指でトッテを強く挟み、興奮して力んでいる。


「嫌なものがある空だわ」


 上空に巨大な闇のエネルギーがあって気分が悪くなり礼羽は着地した。平気な絵亜郎は両方の弓を向け、光の矢を連射する。闇のエネルギーは表面が少し消えるだけで小さくならず、ほとんど意味がない。


「そんな攻撃で消えるわけがない。でも、それ以上攻撃するのは不愉快だわ。鬼曼珠!!」


 憎閔は手の平から炎を放った。古貞の炎攻撃と同じだが刀ではなく手の平から出るもので威力も上だった。


「うわあ!!」


 炎をくらい、絵亜郎は屋上に着地した。自惚れの盾は壊さないように懐にしまってあり壊れることはなかった。


「治師手!!」


 聖華は絵亜郎に近づき、手の平から光を出して治していく。


「つつじを返せ!!」


 古貞は刀を構えて敵を睨む。礼羽も剣を構えている。


「生け贄を返すわけないでしょ。あんた達はここで死ぬのよ。やれ!! 黒原指揮官!!」


 つつじを返す気はないが戦闘をする気もなく永久に戦闘を任せる。自分より地位が低い憎閔の命令に黙って従い、曲刀を抜いて構えた。不気味で機械のように感情や生気がない相手だが構えで強いことが分かった。

 さらに黒い口紅が塗ってある唇が目立ち、白い歯が見え舌を少し出して、ひっこめたので色気がある。

 空と陸の戦力に分かれました。

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