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美女能力者のお腹にある別空間で特訓をして強くなった中途半端な能力者  作者: ライトニング
6章 血みどろの潰し合い編
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第24話 揃っていくピース

 満奈が領主の秘密を話します。少しずつ、いろいろなものが揃っていきます。

 ◇


 獣人団の敗北後。幼仲がハーレムの女達がいない宴をしていた時、クラウンが報告にきた。獣人団の敗北を知って幼仲は激怒し宴をやめ特別拷問室へ向かった。


「獣人団まで敗北するとは!! やつらはどこまで僕を怒らせる気だ!!」


 彼は無数のトゲがある警棒で生子を叩いている。怒りだけでなく恐怖もあり彼女を痛めつけて現実逃避をしているようなものだった。


「うっ……」


 死んではいないが、かなり叩かれているので血まみれの傷だらけで虚ろな目をしていた。


「反応が悪くなったな」


 全身に激痛があり、もう叩かれても痛みを感じない体になっていた。


「これをかけよう」


 つまらなくなったので幼仲はしゃがみ、汚いバケツの水に大量の塩を入れて警棒でよくかき回す。濁った塩水ができ、そのバケツを持って立ちあがり、生子にぶっかけた。


「ぎゃあああー!!」


 傷だらけの彼女は塩水がしみるどころではない激痛で虚ろな目に生気が戻り絶叫した。


「その顔と悲鳴がたまらない!!」


 彼女の反応を見てバカ当主は興奮し笑っていた。


「もっと苦しめ!!」


 塩を持って生子の傷にすりこむ。


「あがあああー!!」


 凄まじい激痛で白目をむいて叫ぶ。絶叫している彼女が面白いので幼仲は嗜虐的な笑みを浮かべて傷に塩を塗っている。


「まあ五魔獣団最強のドラゴン団がいるから連合団は終わりだな」


 ドラゴン団という強い味方が残っており彼女を嬲ることで怒りと恐怖は薄れていった。


「バカなハーレムの女達はドラゴン団の基地へ送った。どうなるか楽しみだ」


 逆らったハーレムの女達やハーレムガードは拷問や処刑で何人か死に残りはドラゴン団の基地にいる。

 バカ当主はあきるまで彼女を嬲る。いやらしく触るというよりゴミを壊しているような感じだった。連合団の勝利で生子はこんな目にあっており勝利を喜ぶ余裕などなかった。


 ◇


 幼仲が生子を嬲っている頃、獣人団の基地では連合団が後片づけなどをしていた。多くのバニーガールが死に檻や鳥かごの死体があり勝利しても、かなりの被害だった。その中になんとか生きていた者達もおり救出されたが、そのまま死ぬ者が多かった。

 前獣人団も解放され、動ける者は連合団の手伝いをしている。


「助けてくれてありがとう」


 獣人の中年女性が古貞達にお礼を言った。茶髪のツーブロックでサーベルタイガーの獣人だが牙が邪魔にならないほど短かった。

 黄色い長ズボンの団員服姿で腰に牙のようなナイフが二本あり、黒いブーツを履いていた。


「部下達も喜んで戦列に加わり、この私、獣人団の団長 角色芽虎すみいろめとらも若い頃のように戦うつもりだ」


 解放された前獣人団も連合団に加わる。猛獣のような実力者ばかりで頼もしい戦力になる。


「ありがとうございます、角色団長。ドワーフ団の基地や淫魔団の基地、ゴブリン団の基地から増援が出て、こちらへ向かっていますので連合団は大きくなります」


 絵亜郎は各基地に勝利の連絡をしたので増援が出て非協力的な貴族の家などから略奪をしながら獣人団の基地に集結している。


「ハーレムの女達やハーレムガードも反乱を起こしたから幼仲の戦力はドラゴン団くらいしかいないわね」


 敵が少なくなってもドラゴン団がおり、その強さを知っているので、さすがの礼羽でも少し恐怖を感じていた。


「ハーレムガードが反乱を起こしたのですか!?」


 反乱のことを知って絵亜郎は驚いた。


「ええ。そのおかげで私は逃げることができたわ」

「反乱が起きたのに、こちらに連絡がないということは失敗したのか。心配だ」


 礼羽は彼の心配が普通ではないことに気づいた。


「ハーレムガードかハーレムの女に知り合いがいるの?」

「はい。絵亜郎の女友達 平母白美へいぼしろみがハーレムガードにいます」


 親友の代わりに雪達が答える。


「彼女は絵亜郎と仲がいい庶民の団員でしたが勤勉で優秀な美少女なのでハーレムガードになりました」


 親友の女友達なので雪達は知っていることを話した。ハーレムガードになる前から将来のことを話すほど仲がよかったが、ハーレムガードになったことで疎遠になってしまった。


「幼仲のことだ。逆らった女達にどんなひどいことをするか」

「きっとだいじょうぶだよ」


 雪達は最悪な想像をしている絵亜郎の肩に手を置いた。彼女が敵として出てくることはなくなった。しかし囚われの身という最悪な状況だった。


「うちもご領主様の秘密を話そう」


 話したくてしょうがない満奈は周りを気にせずに自分が調べた領主の秘密を話そうとしている。とても気になるので皆は耳を傾け、彼女を見ている。


「ご領主様は悪党達に大金を払って支援しているという秘密や。どうや?」


 胸をはって得意げに話す。その場で聞いていた者達は拍子抜けしてしまった。


「バカ当主とグルだから、ここにいる連中はんなこと知ってるよ」


 直接顔を見た古貞や直訴をした父親を殺された緋恋は特に知っていた。まあ彼女は自分の力で調べて分かったことなので、そこは評価できる。

 言いふらしても領主が悪いことが分かっていて情報がもれない沼束なので意味がない。


「みんな、知っとるんか。けど、これは知らないはずや」


 皆の反応が悪いので、とっておきの秘密を話す。


「なんだよ?」

「使用人や部下から聞いて集めた情報だと、ご領主様が悪党達を支援するようになったんは変な商人がきてかららしい。それまでは本当にいい領主だったそうや」

「変な商人だと?」


 興味深い話で古貞は真剣な表情になった。これは皆が知らない秘密だ。


「サングラスをかけたスーツ姿のビジネスマンのような商人ということしか分からなかった。これがうちの知っとるご領主様のすべてや」


 彼女は知っている秘密をすべて話した。とてもおかしい話だが今はこの戦闘に集中する。


「あっ! それと三日前くらいに変なものが飛んできたけど、これなにか知っとるか?」


 満奈は新しい話を思いだし背中を向け、ガニ股になってレオタードの股間部分をずらした。


「どこにしまってんだよ!?」

「隠す場所がここしかなかったんや」


 股間部分に黒い前ばりがあり、彼女はその前ばりをはがし、股間部分を戻して前を向いた。


「これや」

「その前ばり、なんか変だぞ」


 スライムのような前ばりは気味が悪かった。


「この前ばりはどんな形にもでき、邪魔にならずフィットし簡単に痛みなしではがすことができるものや」


 性能が分かるように伸ばして自慢する。スライムのようなものでどんな形にもでき、少し粘り気があり簡単にくっつき、はがすことができる。満奈の黒いレオタードも同じ材質で胸と尻がやわらかく湿っぽい。


「この前ばりにくっつけて隠したんや」


 前ばりから隠していたものを出す。それは自惚れの盾の破片だった。


「これ、なんだか分かる?」


 破片を見せた瞬間、満奈の手から離れ飛んでいった。獣人団の基地を攻めた時、持ってきた鏡部分がない盾にはまり、あとひとつで完全に直る状態になった。


「なんだったんや、あれ?」

「さあ」


 破片がなくなり聞くことがなくなった。満奈のおかげで領主のことが少し分かり、自惚れの盾の破片もあとひとつになった。

 繭林へ戻ることができない満奈は連合団に加わり、世冥は幼仲の敵を増やしてしまった。

 芽虎はケモノキャラでモチーフはスミロドン。悪い領主 混東世冥のことが少し分かってきました。

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