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美女能力者のお腹にある別空間で特訓をして強くなった中途半端な能力者  作者: ライトニング
6章 血みどろの潰し合い編
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番外編 動かなかった道

 古貞が高山奇へいかなかったら、こうなっていました。

 伊仙奇第四基地。ここに無能だったが今ではエースのように働く少年団員がいた。その少年団員の名前は岡井 古貞。

 名尻指揮官に仕事を押しつけられ協力してくれる味方が少なくてもこなしていき、もう無能ではなかった。

 彼をバカにしていた秀羽達は落ちぶれて、おとなしくなっており、もうバカにする者はいない。

 そんな順風満帆の少年は基地の廊下を歩いている。イメージチェンジで青い髪を茶髪にそめていたが、不機嫌な表情をしており胸部分が少し膨れていた。


「よう、岡ちゃん!」


 味方の稲子が元気よく笑顔で声をかけた。


「稲子!! これやべえだろ!!」


 少年は怒鳴り、自分の胸を揉んで少女に見せる。小さいが女性のような本物の乳房だった。


「岡ちゃん、可愛いよ。本物の女の子みたい」


 稲子は女の子のような体の古貞を見て喜んでいた。中性的な顔で体が小さいので男性の団員服姿の平凡で可愛い少女に見える。


「稲子がこんなものを団員服に入れたからだろ!!」


 ポケットから小さい乾電池を出して稲子に見せた。マイナスしかないピンクの乾電池で普通のものとは違う。


「これって性転乾電池のマイナスだよな!?」


 性転乾電池せいてんかんでんちは持っているだけで体を変化させるアイテムだ。稲子が彼の団員服にこの乾電池を入れたことで胸が女性のように膨らんだ。

 持っている時間が長ければ胸は大きく膨らむので少年は体の変化に気づくのが遅かった。


「そのとおり! これで岡ちゃんと一緒にシャワーを浴びて、更衣室で着替えることなどができる!」


 一緒に行動して楽しむために彼の体を女性のように変えた。基地以外の場所ならごまかすことができるだろう。前と違って、かなり仲よくなったがオモチャのような扱いが多くなった。


「まったく!!」


 勝手にやったことを怒っており、元に戻る気はなかった。完全に変化するものではなく胸が膨らんでいるだけで股間には男の部分がちゃんとある。

 それに性転乾電池のマイナスからプラスを持てば簡単に胸は元に戻るので、これといって心配がない。ただ元に戻るまでプラスの乾電池を持っていなければならない。


「これを見て機嫌を直して」


 稲子は団員服の胸部分をずらして両方の乳房を古貞に見せる。乳房だけでなく尻や股間などを見せることも多くなった。


「直ったよ。ほら」


 見慣れていてもあきることがなく古貞は喜び、性転乾電池を投げた。これ以上、持っていると胸が大きくなって大変なので持ち主に返した。


「おっと」


 少女は胸の谷間でうまく挟んでキャッチした。ちなみに女性が持っていても、なんの変化もない。


「そうだ。岡ちゃんの友達がここにきてるよ」

「おれの友達? おれに友達なんていたかな?」


 稲子の話を聞いて首を傾げた。バカにされていた人生のせいで友達のことなど薄れていた。


「懐かしいから会ってみれば?」

「稲子が知ってる相手か。だれだろう?」


 まったく分からないので会うことにした。


 ◇


 古貞は友達を捜そうと基地中を歩きまわっているが見つからない。少年のことが嫌いな連中やまったく知らない団員ばかりだった。


「見つからねえな! おれの友達ってだれだよ!」


 いらだって大声を出し、捜すのをやめようとした。その時、古貞の声に反応し、ひとりの少女団員が近づいてきた。


「もしかして古君こくん?」


 少年は聞き覚えがある声に反応し少女団員を見た。芍薬のようなピンクのシュシュで背中に届くほどの長い赤のポニーテールにしており優しげなピンクの瞳。ピンクのレオタード姿でくいこんでおり鼠径部が目立っている。腰には刀と小型のマシンガンがあり、丈が短い黒のブーツを履いていた。

 古貞より背が高く胸と尻が豊満で肉付きがいい太ももが力強い美少女だった。会ったら忘れない美少女だが少年はまったく知らない。

 すみずみまで見ていくと頭の中で記憶がパズルのように完成し、同じような人物を思いだした。


「その声と呼び方は甘川紋子、もんちゃんか!?」

「そうだよ。底辺組の紋子だよ」


 彼女の名前は甘川あまかわ 紋子もんこ。古貞以外にも秀羽のグループにバカにされていた無能の団員はおり、そのグループは底辺組ていへんぐみと呼ばれていた。古貞と紋子はその一員で特に仲がよかった。

 秀羽のグループが嫌で別の基地に移る者が続出し彼女は偶然きていた王太田の女指揮官にスカウトされた。古貞はスカウトされず秀羽達に屈するのが嫌でこの基地に残った。


「声を聞くまで分からなかったよ。古君、変わったねえ。髪の色が違って、やせて胸が女の子みたいになって」


 二人は再会を喜んでいるが小さな乳房があるので変な空気になってしまった。


「ああ。紋ちゃんはあまり変わってねえけど気づかなかったぜ」


 疎遠で忘れていただけでなく団員服ではないレオタード姿と別人のような強さがあり、気づかなかった。少年と同じように彼女も強くなっていた。


「古君の活躍を聞いて、こっちに戻ってきたから昔みたいに一緒にがんばろう」


 強くなった紋子は出世し自分で所属を決めるほどの権力を持っていた。


「そうか。そいつあ心強い。よろしく頼むぜ、紋ちゃん」


 味方がほとんどいないので彼女がくるのはうれしかった。

 紋子は秀羽のグループ以上の実力者で古貞を支え、伊仙奇第四基地は強化された。古貞達は生きていたアネモウネやグラディエイキャットの主催者 ゴブリンマスクと戦うことになる。


 

 紋子の名前はイチゴシロップのモンジャで芍薬のようなヒロインです。

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