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美女能力者のお腹にある別空間で特訓をして強くなった中途半端な能力者  作者: ライトニング
6章 血みどろの潰し合い編
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第15話 研磨

 敵味方戦力強化回。

 ◇


 ドワーフ団の基地。連合団が制圧し前のドワーフ団は牢屋から解放されていた。雪達が厳郎を討ち取って戻ってきたので連合団の勝利は大きかった。

 勝利を喜ぶ者が多い中、生子を助けることができなかった古貞は基地の庭にある工房にいた。彼だけでなくドワーフの中年女性もいた。

 茶髪の三つ編みで炎をように燃えている瞳。背は低いが、たくましい体格で胸が大きく茶色の団員服姿で黒いブーツを履いていた。片膝をつき、古貞の妖刀を押さえて、ハンマーで叩いている。

 彼女は前ドワーフ団の団長 梶屋鐘千代かじやかねちよだ。解放してくれたお礼で古貞の妖刀を強化していた。ドワーフ団は武器などを強化する能力者が多く、鐘千代はその能力と技術がとても高い。連合団で最も強い少年の武器を最高の職人が強化するという贅沢なものだった。

 ただ叩くだけの強化ではなくハンマーを置き、妖刀を冷たい水につける。刃全体を水につけて出し、ハンマーを持って叩く。叩かれて水は妖刀にしみこみ、青く光っている。彼女の説明では水で強化し刀を頑丈にして耐性を与えているらしい。


「終わった」


 光が消えて強化が終わり、鐘千代はハンマーを置き、職人の目で刀を見る。


「これでこの子は強くなった。凱矢のような武器特効や毒がきかなくなったよ」


 立ちあがって少年に近づき、強化した刀を渡す。


「ありがとうございます、梶屋団長」


 頭をさげて刀をとる。


(これで凱矢と闘うことになってもでえじょうぶだ)


 前とは違う刀になったことが分かり、笑みを浮かべて鞘にいれた。


「古貞君!」


 鮎美が慌ててやってきた。


「どうした、鮎美?」

「石榴さんがきた! ゲートにいるからきて!」

「えっ!?」


 少年は驚き、工房から出て走り、鮎美もついていくように走った。走ってゲートへ向かうと聖華と緋恋、宮がおり、その中に石榴がいた。


「石榴!!」


 白い団員服姿の少女を見て古貞は驚いた。


「よう、オカイコ!」


 少年を見て彼女は元気よく笑った。


「なんでここにきたんだ?」


 彼女がここにいるのは、おかしいので聞く。


「月夜さんがここで起きてることを教えてくれたから加勢にきた。私がきたから、もう安心だ」


 腰に両手を当て頼もしい味方のように胸をはる。聖華は彼女に連絡しておらず月夜の情報を聞いて勝手にきた。

 古貞達の仲間なので緋恋と宮はあまり警戒しておらず強い味方がきてくれたことを喜んでいたが聖華は険しい表情だった。


「石榴さん。香水をつけたのですか? 少々きつい香りですね」

「えっ!? まあ私だってたまにつけるよ!」


 彼女は動揺しており聖華の言葉で古貞は冷静になった。鮎美と緋恋、宮も香水に気づき顔をしかめた。


「とても石榴さんの趣味とは思えない香りですね」


 聖華は石榴を睨んでおり、いつもの彼女とは違う高圧的で仲間にするような態度ではなかった。


「なんだよ! 別にいいだろ!」


 ごまかすように怒っており、ますます怪しい。


「このきつい臭いは知ってるぜ。足もくせえぞ」


 古貞は素早く石榴に近づき、刀を抜いて斬った。


「古貞君!? なにを!?」


 突然のことに鮎美と緋恋、宮は驚き、聖華は笑みを浮かべた。


「石榴なら電磁能力で刀をそらすことができる」


 服を斬られ、裸になるように石榴の姿が変わっていく。


「やっぱおめえか。チューリップ」


 石榴は偽者で、その正体はチューリップだった。


「石榴さんじゃない!! 古貞君が言ってた敵だ!!」


 チューリップのことは古貞から聞いていたので鮎美達は構えた。


「待って!! 戦闘をする気はないわ!! 私の話を聞いて!!」


 彼女は慌てて武器を捨て、両手をあげた。敵意がないので鮎美達は困ってしまい、攻撃をせずに警戒する。


「おれに復讐するためにきたわけじゃなさそうだな。なんだよ、話って?」


 刀を鞘にいれ、聞くことにした。チューリップは真剣な表情になり、その場で土下座をした。スリングショットなので土下座だと背中や尻がいやらしかった。


「お願い!! 一緒に戦うから私を連合団に入れて!!」


 必死の懇願で意味が分からないので古貞達は動揺している。


「なんでだ? おれ達は敵だろ?」


 先ほど闘った時の敵という感じがなく彼女の行動が信じられなかった。彼女は顔をあげて理由を話す。


「あんたを殺せなかった罰でバカ当主のハーレムに入れられそうになったから逃げたのよ。もう私も反逆者と同じだから連合団に入った方が安全と思ったのよ」


 もっともらしい理由だが彼女は殺し屋なので完全に信用することはできなかった。


「でも一番の理由はあんたが連合団にいるからよ」

「おれ?」


 少年は首を傾げた。


「尋問された時、私の頭はあんたのことでいっぱいになって、こびりつき離れなくなってしまった。だから、お願い!! 岡君のそばにいたいから連合団に入れて!! じゃないと私、変になって死んじゃう!!」


 尋問の影響で彼なしでは生きていけない頭と体になってしまい、古貞のそばにいたいのが一番の理由だった。少年におぼれているということが分かり皆はドン引きし敵と思わなくなった。

 石榴に変身したのは敵だと連合団に入れないと思い、ここにいない少年の知り合いなので変身し理由もちゃんと用意していた。


「そういうことなら連合団に入ってもいいぞ」


 リーダーの緋恋はチューリップを認めた。


「いいのかよ、緋恋? 勝手に決めて」

「ひとりくらいだいじょうぶだ。こういうのを追い返したら味方になってくれる者がいなくなるかもしれない。それに古貞がいれば裏切らないだろう」


 降伏ができなければ徹底抗戦をするようになってしまい、古貞から生子のことを聞いて敵を受け入れる考えになった。同じ男に好意がある女達も反対しなかったので少年も受け入れることにした。


「いいみてえだからよろしくな、チューリップ」

「口美って呼んで、岡君」


 甘えるような声で言い、少年にそう呼ばれたいことが分かる。


「よ、よろしく、口美さん」


 彼女は喜んで立ちあがり、唇がハートのような形になった。殺し屋ギルドは薄情なので口美を見捨てたが殺すこともなく連合団の完全な味方になったようなものだった。


 ◇


 口美が連合団に入った頃、古貞にやられた重月は獣人団の基地にいた。


「う、うう、こさだ……」


 目を覚ますと、うるさい声などが聞こえたので起きあがって周りを見る。大きな胸や尻が揺れており古貞にやられたことを忘れるほど好色な表情になった。


「こ、ここは極楽か!?」


 大きな胸や尻はバニーガールだった。たくさんのバニーガールや獣人がいる場所で獣人達は醜い好色な笑みを浮かべてくつろぎ、バニーガール達は死んだ笑顔を浮かべて働いていた。


「ここは獣人団の基地の中にあるウサギ小屋ごや。団員達の憩いの場だ」


 強そうな声が聞こえたので見てみると、たくさんのバニーガールを侍らせている獣人の中年男性がソファーに座っていた。

 顔が赤いタテガミの黒いライオンで黄色の団員服姿で黒いブーツを履いていた。両手は人間のようだが太くて鋭い爪がある。


「あ、あなた様は?」


 強い相手なので重月は媚びるように話す。周りのバニーガール達も彼の機嫌を損ねないようにしている。


「おれは獣人団の団長 百野陸雄ひゃくのりくおだ」


 自己紹介をし、近くにいるバニーガールの頭にかぶりつき食べていく。血が飛び散り、バニーガール達はおびえて顔が青くなり、重月も恐怖でちびりそうになった。


「なぜ、おれはここにいるのでしょうか?」


 なんとか口を動かしてしゃべる。


「アマゾポリスで古貞にやられたお前を予吉が運び、おれのところへ持ってきたんだよ」


 予吉は重月を獣人団の基地へ持っていき置いていった。


「そうか。また古貞にやられたのか」


 二度も古貞にやられたので恨みの炎を燃やす。


「古貞は沼束の名門 胡麻見家に逆らう悪党になったので、おれ達は困っている」

「古貞が悪党に!? いい気味だ」


 恨みの炎が消えて心の底から喜ぶ。


「古貞を倒せば英雄になれるぞ。おれ達に協力するか?」

「もちろん! 協力します!」


 古貞を倒し、返り咲くチャンスなので喜んで協力する。


「だが今のお前では古貞を倒すのは無理だ」

「は、はい」


 陸雄と重月は貧弱な体を見た。アマゾポリスで負けたので今の体では勝てない。


「だから、お前を強くする必要がある。おい!! あれを持ってこい!!」


 ライオンの雄叫びのように命令するとバニーガール達は牛一頭の肉を持ってきた。


「こ、これは!!」


 牛一頭の肉が出てきたので重月は驚く。


強食きょうしょくビーフという牛肉で食べた肉の部分と同じ場所を強くする。これを食べて強い体になれ」

「は、はい!! ありがとうございます!!」


 昔以上の体になれるので頭をさげた。


「そこで焼いて食え」

「はい!!」


 焼き肉店のようなテーブルがあり、重月と肉はそこへ移動する。彼は席につき小皿にタレを入れ、肉を運んだバニーガールは食べやすく切って皿にのせていく。

 重月は肉をトングでとり、網にのせて焼く。うまそうに焼けた肉を箸でとり、タレをつけて食べる。


「肩」


 肩の肉を食べると貧弱な肩がたくましくなっていく。肩だけでなく他の肉も焼いていく。


「モモ、スネ、ハラミ、ミノ」


 焼いて、どんどん食べ貧弱な体が別人のように変わっている。しかも内臓なども強くなっており、いくらでも食べることができる。


(あの強食ビーフには転生劇薬の液体が注入してあるから一気に強くなる)


 電太がいるので転生劇薬を手に入れるのは簡単だった。

 転生劇薬がきいてきて重月は内側と外側が醜く変化しているが本人は一心不乱に肉を焼いて食べている。醜く変化する彼が余興のようで獣人達は大笑いしバニーガール達は青い顔になっていた。


(予吉がタダでくれたやつだから死んでも惜しくない人材だ)


 陸雄は重月に期待しておらず自分達の負担を減らす人材としか思っていない。


(連合団との戦闘があるが、バカ当主の命令だから古貞の家族も殺さないと。今夜、適当なやつを送ろう)


 連合団を倒すことが重要で古貞の家族を殺すのは命令だからやるので、あまりやる気がなく戦力を割くようなことはしない。

 古貞を倒すために重月は短時間で人を捨て、怪物になりつつあった。




 強食ビーフは鶏肉や豚肉もあります。

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