1話三年間の修行
この時期私用で忙しくててんやわんやしており更新遅めです
俺が桐原 源十郎の弟子になってから三年の月日が流れて、今は16歳だ。今では両親のこともしっかり受け止めることもできたし、もう二度と自分に力がないがために大切な何かを失うこともないだろう。もとより失うものはもう既にないのだが。そしてこの三年間を風呂で思い返していた。
「いいか礼央、今ここを持ってお前の常識は捨てろ、こんなの非科学的だなんてこと言ったらぶっ飛ばすからな。
まずこの世には気がある。気とは何かというと、言わば己の生命力だ。実はこの気というものは意外と誰もが知らず知らずのうちに使っているものなんだ。例えば自分の気分が高ぶっている時に短距離走などで自己ベストを出したり、スポーツ選手なら、シュートを決める前にルーティーンといわれるものをしてからシュートする選手がいる。何故するのか?そうした方が良いボールを蹴れるからで、なぜ良いボールが蹴れるのか?ルーティーンによって気を高めているからだ。
そこでいつでも自分のベストあるいはそれ以上を出せるようにこれからお前に気を自由自在に操れるようにしてもらう、が、その前に気を感知してもらうぞ、幸いお前は俺以上の素質があるから割と簡単に感知できるだろう。
んじゃ先ずは俺が気をお前の中に流し込むそしてそれを感知し、自分の中にある似たものを探れいいな」
「はい!」
「んじゃあ流し込むぞ」
なんだかだんだん気分が高まってきて、震えが止まらなくなってきた、心臓の鼓動が早くなってきた。これが気を流し込まれた影響なのだろう、だが、気は完治できていない。師匠が背中に手を置いて気を流し込んでいるので、背中の手を置かれている部分に集中してみる。
10分ほど経過すると自分の感覚に変化が現れた
「師匠!背中に暖かい蒸気のようなものを感じます!」
「おう!それだそれが気というやつだ!そしたらその気と似たようなものを探せコツは胸のあたりを探すことだ!だが気は人それぞれ異なるものだから多少は違和感を感じるかもしれないが、似たようなものがあればそれがお前の気だ」
20分ほど経過して、
「師匠!見つけました!胸の中心部に同じく暖かい蒸気にようなものが!」
「よくやった、それじゃあ俺は手を離すぞ
そしたら次はその気を動かして全身に行き渡らせろコツは血管をイメージすることだ
因みにこれができるようになればお前は今までより遥かに力持ちになれるぞ!まぁ身体強化ってやつだ。だがこれだけは何があっても完璧に使いこなせ流ようになれ!この身体強化は仙人の俺でさえ、実戦で一番多用し、一番頼るものだからな!」
そして数時間必死に練習して気を体全体に循環させていくと、不意に意識が途切れた。
「んんっ」
目が覚めた。どうやら俺は気を失っていたらしい。確か気の循環をして気づいたらねていた。
「ようお目覚めか」
「すいません師匠修行中に寝てしまいました。」
「いや、むしろこれでいいんだ」
「えっ?どういうことですか?」
「お前の中の気が枯渇してお前は気を失ったんだ今回は、あえて何も言わずに枯渇させて色々と説明をするためだ。あとは礼央の限界を知りたっかたってのもある。」
「師匠!気は枯渇しても大丈夫なんですか?」
「ああ、気は枯渇しても体に影響はないから安心しろ、気は使えば使うほど増えていく。そして一番伸び率がいいのは枯渇した時なんだだからこれから毎日修行の最後に枯渇してもらうぞ
ワハハハハハ!」
「鬼ですか!師匠は!この鬼!人でなし!」
「ハハハハハ!なんとでも言え!そのぶん明日の修行がハードになるからな!ワハハハ!た〜のし〜みだなぁ〜」
「嘘です!師匠は天使です エンジェルキッスです!」
「天使な師匠は弟子が強くなるために修行をハードにするのでした。ちゃんちゃん」
「もうどうにでもなれーー!あはははは、はぁ〜」
「まぁ冗談はこのぐらいにして、気を扱うのに最も重要なことは気の効率化だ少ない気で大きな力を生み出すこれができるようになれば一人前だな。
そして先に説明しておこう。この世には二つの気がある一つは知っての通り己の中にある気もう一つは
自然の中にある気だまずは己の中にある気を極めろ、それができれば自然の中にある気の扱い方を教えるそれができれば俺と同じ仙人だ」
「俺にそこまでできるのでしょうか」
「なに、心配するな素質で言えばお前は俺よりも高い、あっという間に俺を超えていけるさだから今は目の前の修行を頑張れ!」
「はい!師匠!」
「そして明日からの練習メニューだが午前中は武術の修行だ。いろんな武器を一通り扱えるようになってもらうが、極めるのは素手による体術と、礼央の最も得意とする武器だ。午後からは気の修行だ。
今日はもう飯食って風呂入ってもう一回寝ろ初めての気の訓練で疲れただろ」
そうして次の日から武術と気の修行をし、俺は武器は一通り扱えるようになり、素手と刀術を極め、仙術もある程度使えるようになって今に至る
俺の卒業試験は一年後の17歳になった時
試験内容は師匠との何でもありの真剣勝負だった