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ここは日本
日本には世界最強の男がいた。五十代の男だ。
その人はあらゆる武を極め己の流派を設立し、自然のエネルギーを使う仙術も極めていた。
そして国に依頼されれば
国際指名手配の極悪犯罪者を捉えて
金を稼いでいた。その男の名は
桐原 源十郎。
俺こと平等院 礼央は13歳 中1だ
そして今自分はその年で死を覚悟した。
「ヒャッヒャッヒャ!
お前ら!あり金全部出せ!
殺されたくなけりゃーな!」
そう俺の家族は(俺と両親の3人家族)
今犯罪者に襲われている
「わかった!全部出す!だから妻と子供は助けてくれ!」
「おうおう!いいぜ!
んじゃさっさと出しな!」
俺は今家族3人で観光に来てたはずだ
長野の自然を見に行ったんだ
「ほら!これで全部だ!」
「確かに受け取った
じゃあな」
「貴方!危ない!
キャャー‼︎」
自分は何が起きたのかわからなかった
いや
理解したくなかった
しっかりあり金全部出したのに
なんで!
「麗華‼︎
大丈夫か!
キサマー‼︎どうしてだ!あり金は全部出したぞ!」
「アッヒャッヒャッヒャ!
生かして返すわけねーだろ!
顔も知られてるんじゃァ
後々警察に通報されて厄介なことになるに決まってんだろ!
頭の中お花畑ですネェ〜」
「礼央‼︎逃げろ‼︎
俺がこいつを行かせない!」
「デッデも!(グスッ)
父さんと母さんは!
一緒に逃げようよ!」
「さっさと行け!お前は
俺と麗華の宝物だ
何があってもお前だけは守ってみせる!
父さんの最後のお願いだ!
絶対生き延びろ!
後から追いつく‼︎
行け!!!」
俺はわかっていたもう父さんと母さんとは会えないだろうということも
「ゴホッ
れ、おっ、
貴方は私たちにとって命に変えてでも
守りたい宝物なの
礼央早く行きなさい!
でもこれだけは言わせて!
私たちは
貴方をいつまでも
愛してるわ」
「うわわぁぁぁ!!!
母さん!!
父さん!!
うわぁぁぁぁ‼︎」
俺は叫びながら逃げた。
父さんと母さんと
叫びながら逃げた
犯人に居場所を晒してるようなもんだが、
それでも叫ばずにはいられなかった。
じゃないと自分が壊れてしまいそうだったから
20分ぐらい走り続けた
もう声も出ない。そんな時
「アッヒャッヒャッヒャ!
やっぱりバカだろお前
あんだけ叫んでりゃ
場所丸わかりだぜ!」
「あ、あ、アアァァァァ!」
理解したくなかった
あいつがここにいるということは
もう父さんも母さんも…
「じゃァ
ぼくちゃんの
パパとママにすぐに合わせてあげまちゅよー
アッヒャッヒャッヒャ!
じゃあな」
俺は目を閉じた
しかし、いつまでも痛みは襲ってこなかった
疑問になり、目を開けると
「大丈夫か坊主」
そこには五十代のぐらいの引き締まった体をし、道着を見にまとったおじさんがいた。
「誰だ?お前今いいところだったんだからじゃますんじゃねぇーよ!
えぇ?
お前も殺されテェーのか?
あぁん?」
「ふむあちらに男女2人の死体があったが、
それもお前が?」
「あぁそうだ!
それがどうした!
そいつらの子供も俺が殺すんだ!
ヒャッヒャッヒャ!
だからどけ!
そのあとでお前も殺してやるからよ!」
「ふむ仕方ない、
ちょうどこの辺りは熊もいることだ
殺しても問題あるまい」
そうつぶやくと
おじさんは一瞬にして間合いを詰め短刀で
首を落とした。
俺は唖然と見ていることしかできなかった。
そしておじさんが俺を助けてくれたことだけはわかった。
俺は不思議と死体を見ても吐く気がしなかった
気持ち悪くもなったりしなかった
それよしも喪失感が酷かった
もう自分を守ってくれる温かい家族もいない
俺には両親以外に親戚がいない。
自分の最愛の父さんと母さんは死んだ
ただそれが悲しくて泣いた
1時間ぐらい泣き続けただろうか
おじさんは黙って俺の少し離れたところに座って見守っていた
ところ
「この辺りは熊や猪が出るからそろそろ移動したほうがいい、ついてこい」
俺は行くあてもないのでついて行った。
ついては行ったがあまりの悲しさに周りの景色も見えずちょくちょく躓きながらついて行った
気づけば小さな家があった。どうしてこんな山奥に家を建てるのかと一瞬思ったが正直どうでもよかった。
家の中に入ると、椅子に腰掛けろと言われたので腰掛けた。
家の中は入口の前にダイニングテーブルの周りに四つ椅子があり、その奥にはキッチン、その横の空間にベッドが置いてあった。
そして奥には2部屋あるようだった。扉が奥に二つ並んであった。
「坊主、トイレに行きたければ右のドアを使え、左のドアの部屋には入るなよ、わかったな」
それだけ言うと、キッチンへ行きお茶を沸かし始めた。
いつもなら、入るなと言はれたら入る自信はあるが、今は何もする気にならない。
お茶を入れてくれて、おじさんが席に着いた。
「先ずは自己紹介といこうか
俺は桐原 源十郎
お前さんの名前は」
「平等院 礼央です」
「まぁなんだ、災難だったな …親戚とかはいるか?いるなら送り届けてやるよ。」
俺は首を横に振った。
「これから礼央はどうするんだ?」
「逆に聞きますどうすればいいんですか?
大好きだった両親も目の前で殺されて!頼る親戚もいない!13歳でしかない俺が社会に1人放り出されたとして!まともに生活なんてできるわけがない!なんでだよ!俺たち家族は人に恨まれるような!悪いことなんてしてないのに!どうして!ごんっな!
こんなの!あんまりだよ!」
俺は泣きながら言った
「礼央 一つ教えてやる、お前は大切なものを亡くした。それがなぜだかわかるか。それはな、お前には力がなかったからだ。お前があいつを殺せるぐらい強ければ、お前は何も失わずに済んだ。」
「無茶言うなよ!おじさん!今の日本に刃物持ったり拳銃持ったりしてるやつに勝てるわけねーだろ!
護身用に木刀持ってたら、お巡りさんに職務質問受ける時代だぞ!そんなんであらがえるわけないだろ!」
「確かに今の時代は昔に比べればだいぶ平和だ、特に日本はな、
でもだからと言って犯罪に手を染めるやつは大抵実力行使する。現にお前もされた。
ニュースでも誰かが刃物で刺されただの鈍器で撲殺されただの言われている。
だから俺は思う。自分を、自分の大切なものを守るためにはどうしても武力が、あるいは武力を他から調達できる何かが必要だ。そして、俺にはそれがある、だからおまえを助けることもできた。
どんな時代でも守るためにはそれ相応の力が必要なんだ。」
「そんな力のあるおじさんでも、拳銃持った相手には勝てないだろ。」
「いや、勝てるぞ
俺は何人もそういう奴を国に依頼され、殺してきたしな、
まぁ本題に入るぞ
お前俺の弟子になれそしたらまぁスナイパーライフルを無傷でいなせるぐらいにはなるだろう」
「な!おじさん大丈夫ですか?ボケが始まってしまいましたか?」
「五月蝿い!ボケとらんは!この拳銃で俺を打った見ろ!無傷で防いでやる!」
僕は意味がわからないと思いながらも、拳銃を受け取り、拳銃をおじさんの頭の横でおじさんに当たらないように撃った…はずだった。
「わはははは!驚いたろう!まぁ俺にかかればこんなもんよ」
なんとおじさんは、拳銃の弾を手のひらで受け止めていた
「先に言っておこう、礼央は才能があるじゃないと弟子になれなんて言わん
自分が非常識なことぐらいわかってるしな。
だが礼央にも俺と同じことが出来るようになるはずだ!」
「行くあてもないし 仕方ないか。それにもう大切なものを失いたくないし
まぁもう失うものはないけど。でもお父さんとお母さんは、俺に生き延びろと言ってくれた
こんなところで腐ってたら命までかけて助けてくれた両親が浮かばれない
おじさんもう、俺は何も失いたくない奪われたくない!
俺に守るための力を鍛えてくれ!俺を弟子にしてください!」
こうして俺は師匠の弟子となった