3.意外と仲良し
ぷんすかぷんすか…としているのは、私。
アイツ……の侍女達のせいで、精神的疲労がとてつもない。
…化粧され、髪を結われ、とにかく遊ばれて……。
で、逃げて何も考えずに走ってたら……。
道に迷ってしまいました。
ここどこですかーー!!助けてください、どっかの誰かーー!!
寂死ぬ。
悲死ぬ。
元の世界に帰りたい!ここで何か起きて、倒れて夢だった。
それ、さいこ……う…だ…ね…。
………
…何日眠ってたんだろ。
…体が、ダルい…重い……。
「う…ん…?」
目の前にあったのは。
「キャアアアアアァァァッッ!!!!変態!!」
あの最低男。
私の隣に座って、ニヤニヤと……最低、最悪、変態野郎!!何ニヤニヤしてんのよ!!寝顔見て笑ってたのかっ!?
「気持ち悪い!あっち行って、変態野郎!!」
「へん……起きて早々、酷くない?変態とか…」
ん!?よく考えると倒れんの3回目!1回目はまだしも、2回目と3回目はアンタのせいだーーー!!
「死ねーー!!消えて!!一生来るなー!!」
「枕なブフッ!…枕投げるな!!」
「そういう自分が投げるな!!」
「投げた人に言われたくない!」
「同じ言葉をそのまま返す!」
枕の投げ合いは続き、疲れて倒れた私達は───
侍女達に寝顔を見られた。
それより…。
寄り添って寝てた!!?何それ本気!?アイツ…!いつか殺してやるーーー!!
意外と仲良しな2人でした。