第十二章 名付け
第十二章〜名付け〜
瑞稀「あぁ〜、今日という一日は長かった。」
出雲「何いってんのさ、瑞稀。」
瑞稀「いや、だって色々ありすぎただろ今日は。」
聖純「そうですね。僕らが出会って百日目だって言いますし。仲間は増えますし。
瑞稀には怪我をしますし…。大変な一日でした。」
瑞稀「風呂入ってくる。そしたら、すぐ寝る。」
と、瑞稀はリビングを後にした。
聖純「布団でも敷きますか。」
出雲「ねぇ、うちって布団三枚しかないよね。空龍どうするの?」
聖純「あぁ、どうしましょうね。」
空龍「なんだよ、その投げやりな態度は。」
聖純「別に床で寝てれば良いんですよ。」
出雲「でも少し痛そうだからせめて、マットの上のほうが良いんじゃない?」
聖純「出雲は優しいですね。では、マットの上ということで。」
空龍「なっ…まぁ良いけどよ。」
その頃瑞稀は・・・
瑞稀「いってー。つーか、かなりの量の包帯巻いてくれたんだな。」
包帯を取っていた。ギプスも一旦はずした。
瑞稀「…左手で頑張るか。」
などとぼやきながら左手で髪を洗ったり、体を洗ったり・・・
瑞稀「よし、あがるか。」
風呂をあがった瑞稀はリビングへと向った。
包帯などでやや時間がかかったが。
瑞稀「次どーぞ。」
出雲「じゃあ僕入る。」
聖純「大丈夫ですか?瑞稀。」
瑞稀「ん?何が?・・・あぁ怪我か。大したこと無いよ。んじゃ、おやすみ。」
聖純「おやすみなさい。」
出雲「おやすみ!」
瑞稀「ん、おやすみ。・・・って出雲風呂出んの早いだろ。」
出雲「そんなこと無いよ。今は空龍が入ってるよ。」
瑞稀「・・まぁいいや。今日は疲れた。おやすみ。」
聖純「無理しないでくださいね。」
瑞稀「分かってるよ。」
瑞稀はそう言い残して寝室へ向った。
瑞稀「何か…。疲れたけど…。寝れそうにねーや。」
そう言って瑞稀は先ほど作った剣と刀を見、1本の刀を持ち上げた。
それは瑞稀が初めて作った刀だ。
柄が紅色をしていて、龍を模った刀だ。
瑞稀「緋色の龍。『緋龍』」
瑞稀は刀に名をつけた。
次に2本目の刀を取り出す。
その剣は柄は灰色と赤。赤は炎の赤。灰色はその赤が暴走しないようにと。
そんな願いを託した色。
そして、鼠のように舞う炎を模った。
瑞稀「鼠の炎。『鼠炎』」
三本目。
瑞稀にとっては宝のような剣。
昔使ってた。家族がくれたたった一つの剣。それを空龍に直してもらったもの。
家族代々受け継いできたものなのだ。
「炎帝」 炎の神。炎の帝。
これを授かったものが神となる。
瑞稀は神の事までは知らなかったが、大切な物だと聞いたもの。
柄は炎。いや、もっと大きなもの。火炎を模っている。
瑞稀はこう名をつぶやく。。
瑞稀「『螢』」
瑞稀は螢を持って外に行こうとした。
あれから随分時間も経ったし。2人共もう爆睡する時間だったから