四角い世界
こちらの作品は、ながいも様の素敵なイラストを元に作成された作品です。
ぜひ、イラストも一緒にお楽しみください。
ながいも様のイラストは、とても可愛らしく癒されるものもたくさんあります。
ぜひ、ながいも様のXアカウントもご覧ください。
※小説作成・掲載については、ながいも様了承済みです。
【イラストリンク】
https://x.com/nagaimosasieshi/status/2094994341924372518?s=46
【ながいも様のXアカウントリンク】
https://x.com/nagaimosasieshi?s=11&t=6s2tyXuxMN3Qq-hF-1t4rw
ピピピピと、音が鳴る。
ここは、小さな四角い世界。
私が見ているのは、四角い画面に映る、それぞれの国の、それぞれの日常。
「ここは、まだ紛争が続いてる。こっちは、今日も平和に、あの犬がおばあさんと散歩してる。今日は、あの子は泣かずに幼稚園に行ってる……」
画面が人々の生活を映す。
「今日は、アナン国はどうですか? 紛争、落ち着く雰囲気はありますか?」
声をかけてきたのは、アクタ。私と一緒に、この画面に映る世界を観察している。
「駄目ね。政府とゲリラ軍のトップ同士が譲り合う気配がない。それに比べたら、ジャポネ国は平和。いつもの男の子が、珍しく泣かずに幼稚園に行ったわ」
私の返事に、「ふむ、なるほど」と言ってアクタは、椅子に座った。
不意に、アクタが声を上げた。
「オブザさん! まずいですよ! ソノリア国が、核兵器を使おうとしています!」
画面には、ソノリア国が核兵器の準備をしている映像が映った。
しかし、私達は何もしない。することは一つ。記録に残すこと。
状況を記録するうちに、ソノリア国が核兵器を空へ放った。
爆撃機が、アスニア国に核兵器を運んでいく。
核兵器は、あっという間にアスニア国に落とされた。
悲惨な映像が流れていく。
「世界大戦の始まりね」
開かれる会議。アスニア国も核兵器を運んでいく。
しかし、私達は何もしない。
「オブザさん。僕達は、ただ見ていることしかできないのでしょうか? この戦争は、あまりにも無意味です」
アクタが、苦悶の表情を浮かべる。
「当然でしょう。私達は、彼らにとって『宇宙人』であり、『神』なのだから。観察者は、介入してはいけない。できることは、記録に残すことのみ」
私は、いつもの無表情でアクタに答える。
「オブザさんのその無表情。僕は、見ていて辛くなります」
アクタが、私から視線を逸らした。
仕方がないのだ。私達は、介入できない。してはいけないのだ。
「私達ができるのは、見守ることだけ」
自らに言い聞かせるように、声に出す。
アクタの表情は、相変わらず暗いままだ。
私は、遠い過去を思い出す。
私は、過去に介入した。
その結果、一人の命を救い、二人の命を失った。
「あんなことは、二度とあってはならない」
私達は、今日も見守る。
決して手を出さず、それぞれの四角い画面に映った世界を記録していく。
四角い世界は、今日も動いていく。
読んでいただき、ありがとうございました。
初めてSFチックな作品を綴りました。
ながいも様のイラストを見て、このストーリーが生まれました。
ながいも様には感謝しております。
もちろん、作品の作成・掲載についてはながいも様から許可を得ていますので、ご安心ください。
本作品について、自分の中では、ほんの少しのSF要素とほんの少しのファンタジー要素が混ざった作品だと思っています。
不思議な世界大好き人間なので、こんな世界があると面白いなと思いました。
この物語を綴りながら、宇宙人は地球を観察しているという話があるのを思い出しました。
ひょっとすると、今私が打っているこの後書きも、宇宙人から見られているかもしれませんね(笑)
ぜひ、感想や評価をいただけると嬉しいです。
読んでいただき、ありがとうございました。




