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第一章 隔離、2
子供の頃、僕には魔法を使う才能があると分かり、すぐに学び始めた。故郷の小さな図書館で、日々を過ごし、何度もソロンの本を読み返した。けれど、その本に書かれた魔法の性質の説明はどこか物足りなくて、いつしか僕は、大人になったらソロンのように自分も魔法の便覧を書こうと決めていた。その夢の第一歩として、この国の王国の冒険者団体ーー不死鳥のギルドに登録した。
僕の進む道には、刺々だらけの茂みが立ちふさがっている。まるで、壁のように。片手を振ると、指先から刃の形をした炎が一閃し、茂みを焼き払った。
煙がゆっくりと消え去り、焼けた植物がぱちぱちと音を立てていた。
気がつけば、この森の奥は意外と広い。火で開いた道の向こうを覗き込むと、茂みのさらに先には闇しか見えない。
「……うーん。やっぱりギルドの仲間に頼んだら良かったな」
しょうがない、ここまで来た以上、進むしかない。一歩を踏み出そうとした、その時ーー
カッ!
どこからともなく、枝がはじけるように折れた音がした。足を止めた僕は、反射的に周囲をキョロキョロと見回した。




