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3基の最上位AIとレプリケーター


 進路を農耕惑星『LANDP315』に変更してから到着迄は早かった。


 会議から3日後、

 絶えず『ファストトラベル』を続けた事で

 数百光年離れた場所に辿り着いた。


 その間俺は、

 この時代に生きる人類の常識を身に着けるべく、日々歴史の勉強にいそしんでいた。


 

「つまりここで言う『レプリケーター』は海外SFドラマ『スターゲイト』にでてくる『レプリケーター』とは別物だと?」


 

 俺の先生はトロであり

 先生であるトロに俺は尋ねる


「えぇ!なにそれなにそれ!どんなお話?」


 トロの食いつきから

 スターゲイトが伝わっていないことを察し

 少し悲しくなる



——面白いのに


 

 俺は懇切丁寧にあらすじを説明し

 その作品に同名の『レプリケーター』が出る事を教える


「う〜ん本質的には同じかも……」


 そう言ったトロが説明してくれる


「あれらは元々はとある惑星文明の遺物でね〜」



 名前通り

 トロトロ話を進めるが長いから要約してみる


 

 この世界の『レプリケーター』の元は

 惑星『APEX860』で千年前に発見されたルンバのような形状の惑星文明の残骸で

 

 無数の個体がネットワークで繋がり

 取り込んだ物質を解析し、

 複製を増やす機能があったとか

 

 それを知らずその惑星で

 特殊な金属を生成するのに必要な鉱石を

 最上位AIの1基が調査をしていた。


 

 しかし、

 そこでスリープ状態の『レプリケーター』を

 調査にあたっていたアンドロイドが発見

 


 再起動を開始


 

 次々とアンドロイドを取り込み

 あろう事か

 捕食し取り込んだデータで複製を製造をし始めた。


 

 そこで最上位AI『デウス』は

 惑星の調査を中断を決定し


 百数十年立った時

 突如人形機械生命体『レプリケーター』が宇宙に進出


 人類と同等の科学技術を持つ敵対文明が誕生したのだとか




「そっからずっと敵対してるって事か?」




 俺はここ迄の話を要約し纏め

 生じた疑問をトロに投げかける



「少なくとも最上位AI『デウス』は人類と一緒になって戦ってるね」 



 なにそれ知らない

 というかだ



「というか最上位AIって1基じゃないのか!?」



——しまった……また聞いてしまった



 流石に説明ばかりで飽き飽きしていた所に

 自ら墓穴を掘る形で質問をしてしまう


——仕方がない


 ここは今後の為

 腹を括って聞く体勢を整える


 何故なら

 絶対に今後も関わることになるという予感がある



「最上位AIは全部で3基……」



 先程出て来た

 拡張・防衛を担う

 『デウス』


 解析・開発を担う

 『エクス』

 

 こいつは知らない


 そして

 統治・繁栄の役目を担っている

 『マキナ』


 知っている


 その3種らしい

 ルラル達反AI組織『トロイ』が目の敵にしているのが3つ目の『マキナ』とのこと



「今から向かう『LANDP315』は『マキナ』の管轄って事になるみたい〜」



 どうやら向かう惑星は

 ルラル達『トロイ』にとっては敵地の真っ只中ということみたいだ



「〝ルラル達〟トロイには大変な場所だな」



 俺の言葉を聞いたトロが


ふ〜ん


 と意味深に言った後


「人類の住む惑星は殆ど『マキナ』の管轄だから気にしてもしょうがないよ〜」



 それを聞いても

 俺の不安が消えることはなかった


 すると宇宙船『アキ』のシステムである『SAS』からアイちゃんを通してメッセージが届く



——目的地に到着しました——



 ついに到着し

 期待と不安が複雑に絡み合う微妙な感情抱く



——どうかなにも起こりませんように




 そう思いながら俺は下船の準備に向かう





 


 

 


 




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