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【第3章完結】蒼の守護と碧の命運  作者: 河松星香
第2章 深海に潜む宝玉

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02-04 波動系の攻撃魔術――陽

「波動系は陽と陰の2種類あるけど、後者の陰は上級者でも出すのが難しい」

 セルラは雅稀に波動系について説明し始める。


「波動系は魔力だけでなく念力も重要になってくる。物理系と砲弾系の威力は魔力が大きい程強くなるけど、波動系は念力の強さも関係してくる」

 セルラは念力という単語にアクセントをつける。


「それって、魔力は高いけど念力が弱かったら、波動系の威力は上がらないと言うことですか?」

「マサくん、よくわかってるね。裏を返すと、念力も強かったら魔力との相乗効果で波動系の威力が飛躍的に上がると言うこと」

「へぇ、奥が深いんですね」

 雅稀は興味津々になって話を聞く。


「話を戻すと、波動系の陽は自分の意思で技を放つことを指す。一方で、陰は自分の意思とは無関係に技を放つ。だから、陰を使いこなすには難易度が圧倒的に高いのは、マサくんなら想像できるよね?」

 セルラの質問に雅稀は頷く。


「私も波動系の陽すら出すのはちょっと苦戦するよ。でも、GFP学院生のあなたなら、陰はともかく陽なら上手く使いこなせるよ」

 セルラはいつもの藁人形を1つ召喚する。


「波動系は剣以外、例えば空いている左手を広げて……」

 セルラは人が変わったように藁人形を睨みつけ、左手をそれに向けてピンと差し出す。

 彼女が広げる手のひらから10センチメートル離れたところに、水で満ちた球形が現れる。


 セルラは無言で球形を放つと、藁人形に直撃し、破壊させた。


「これが波動系の陽の基本技、陽・水。念力次第で球形や鎌状など、様々な形に変形できる。魔力に加えて念力も忘れずに、やってみて」

 セルラは体ごと雅稀に向けた。


 雅稀は黙って左手を広げ、セルラと同じような技を思い描く。

 左手に魔力と念力を集中させると、セルラと同じような左手サイズの水の球が現れた。


「陽・水!」


 雅稀はいつの間にか復活していた藁人形に狙いを定め、技を放つ。

 豪速球の如く、水の球は凄まじいスピードで藁人形の中心を直撃し、粉々に粉砕させた。


 それを目の当たりにしたセルラは瞬きを忘れ、2倍程目を大きく見開いていた。



「陽・闇!」


 一翔は広げた左手を20メートル先の藁人形に向けて肘を伸ばす。


 直径20センチメートルの青紫色の球体は藁人形へ一直線に襲いかかる。

 その速さは自由落下のように、時間が経過するにつれ加速していく。


 藁人形に直撃した途端、跡形もなく藁人形は姿を消し、支えていた棒は上半分が折れてしまったのか、足の部分しか残っていない。


 遠くから見ていたネアは言葉にできず、破壊された藁人形を目の奥に焼きつけていた。



「陽・火!」


 利哉は鋭い目つきで目前の藁人形に橙色の球体を放つ。

 橙色の球体は熱気を伴い、空気を押しのけて風を生み出すくらいの速さで突き進み、狙い通りの箇所に直撃した。


 刹那、藁人形は支えている棒ごと燃え上がり、炎が消えた時には地面に黒い煤が残されていた。


「……やっぱりGFP学院生は波動系の習得が早いのね」

 メイリアは別人のような低い声で残された煤を見つめた。

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