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【第3章完結】蒼の守護と碧の命運  作者: 河松星香
第1章 GFP学院と因縁

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22/119

01-19 フォール=グリフィン結成

 3人はヘヴンソウル大学のある教室でドナデュウと5人の学生が集まっている所へ移動していた。


『みんな、非魔術界(ル=ヴァール)で生まれ育ったGFP学院生に負けて悔しくないか!?』

 ドナデュウは身振り手振りを使って力強く発言する。彼の周りにいる学生は大会でGFP学院出身の学生と戦って負けた経験のある人の集いであることがわかる。


『そりゃあ悔しいけどよ、どうせって言うんだよ』

 ある男子学生は眉毛をへの字に曲げてドナデュウに接近する。


『こないだ、魔術界(ヴァール)反転世界(ピューマール)と言う現実とは真逆の世界を創ったんだ。その世界では俺らが大活躍しててGFP学院生がボロ負けしているんだぜぇ!』

『マジかよ! すげぇーなぁ! ちょっと見に行かせてくれよ!』

 ドナデュウが興奮している顔つきを見た周りの学生は彼と一緒に魔術界(ヴァール)反転世界(ピューマール)の世界へ瞬間移動し、その場から姿を消した。



 魔術界(ヴァール)反転世界(ピューマール)の世界で試合観戦をしているドナデュウらの場面へ移った。


『本当だ! 俺らが大いに活躍しているぞ! あ、そうだ、良いこと思いついたんだけど、この世界のどこかの星に拠点を建てて、このメンバーでGFP学院生(あいつら)に打ち勝つための研究をしようぜ』

 ある男子学生がドナデュウに語りかける。


『そんなもん、とっくに用意しているさ』

 そう言ったドナデュウは彼らを連れて名前の無い星に連れて行く。


 その星は太陽系で言う水星に似た天体で、宮殿のような白色の建物が建っていた。その建物は1000人程の大人数を収容できるくらいの大きさはある。


『ここだ。ここなら誰一人いないから好きなように活動できる。今日から、俺らはGFP学院生を全滅させるために研究する。その名は“フォール=グリフィン”だ!』

 ドナデュウは両腕を広げて建物の入り口付近に立って声を上げた。


 彼の近くにいた茶髪で気の強そうな女子学生は『えっ? “フォール=グリフォン”じゃないの?』と勝ち気そうな声で尋ねると『グリフォンパーツ学院大学のグリフォンと同じ発音をするのが嫌なんだよ』とドナデュウはそっぽを向く。


『ま、良いじゃねぇか。オレたちは打倒GFP学院を目標としているんだし、そういうお前もGFP学院生を良いように思っていないんだろ?』

 別の男子学生は彼女の肩を軽く叩くと、首を軽く縦に振ってまあねと仕方なさそうに応えた。



 結成されて以来、彼らは魔術界(ヴァール)反転世界(ピューマール)で行われている試合の記録を、ノートに羽ペンで必死に記録してはフォール=グリフィンの拠点で攻撃魔術などの練習を重ねた。

 大学の講義の合間を縫ってやっていたくらい、GFP学院生に勝ちたい気持ちが強かった。


 魔術界(ヴァール)反転世界(ピューマール)で記録した技を習得すべく、ドナデュウを含む初期メンバー6人でアドバイスし合いながら練習を重ねた。


 それは、彼らが大学院に進学してもその日々を送っていた。

 実際、魔術界(ヴァール)現実世界(ベスマール)で参加した大学院生の部の学生大会で、GFP学院に在籍する学生に勝てるようになった。


 しかし、勝ち進むにつれ、GFP学院生と対戦するときは苦戦し、たとえ運良く決勝まで勝ち進んだとしても、対戦相手は百発百中GFP学院生で必ず敗れてしまう。

 魔術界(ヴァール)反転世界(ピューマール)でいくら研究をし続けても、魔術界(ヴァール)現実世界(ベスマール)では有終の美を飾れないというスパイラルを繰り返した。


 そうしているうちに、時間と共に魔術界(ヴァール)現実世界(ベスマール)出身の学生だけでなく、プロとして活躍している魔法戦士たちもフォール=グリフィンに加わり、打倒GFP学院を目標に反転世界(ピューマール)で研究と練習を重ねていった。


  ――***――


 その様子を見た雅稀たちは時空移動水晶ヘリクラン・クリスタルの導きで、フォール=グリフィンが結成されてから7年後の世界へやって来た。


 ドナデュウはヘヴンソウル大学大学院の博士課程を修了していた。

 金髪の髪は背中まで真っ直ぐ伸びており、ローブの襟元と袖口は白金階級(プラクタルクラス)を示す白金色だが、白金とはとても思えないくらい白く薄汚れている。

 フォール=グリフィンの初期メンバーは皆白金階級(プラクタルクラス)を獲得していた。


 ある日、ドナデュウはフォール=グリフィンのメンバーを拠点の集会場と思われる広い部屋に集めた。


『今日から1ヶ月後、我々が標的(ターゲット)としているGFP学院を襲撃することが幹部との話し合いで決まった。訓練を怠らぬように』


 ドナデュウの発言に、メンバーは『はい!』と短くはっきりと返事した。


 彼らは食事や睡眠を惜しんでまで、ひたすら拠点とする建物の中で練習し続けた。

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