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【第3章完結】蒼の守護と碧の命運  作者: 河松星香
第1章 GFP学院と因縁

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01-14 GFP学院の創立

 ルチアはお告げを聞きに来た12人の魔術師を連れて、世界中を旅し始めた。

 前世で罪を犯したがために、非魔術界(ル=ヴァール)へ生まれ変わった者、中でも世界や人々に貢献する使命を持った人々のために、大学を建てる場所を探し回った。


 旅の途中で出会った魔術師がルチアの意見に賛同し、仲間は月日と共に増えていった。


 フェリウル歴7998年。セラフィム大陸とその南に位置するドミニオン大陸の間に存在する無人島に、一行は足を踏み入れた。


 ルチアと彼の旅仲間の人数は100人に増えていた。


 無人島の名はグリフォンパーツ島と呼ばれ、魔術研究者の間では、何千年もの昔に生息していたグリフォンが争っていた地として知られていた。

 グリフォンパーツ島は広大とも言える程大きくなかったが、1つの大学を建てる場所としては十分な面積を有していた。


『ここを切り拓いて、大学を建てよう』

 ルチアは目を輝かせた。無人島ではあるが、セラフィム大陸とドミニオン大陸から半日あれば舟で移動できる距離にある。陸地から戦を仕掛けられる可能性は海を挟んでいるため低い。そう判断した結果だった。


『山の切り拓きは、僕にお任せください』

 魔術研究者の1人の男性は腕を伸ばし、両手を広げて魔術を唱える。


 無人島にそびえ立つ山を平地に変え、建物を建てる場所以外の土地に生育していた木々を魔術の力で植えた。


『ここから、どこに何を建てるかを決めよう』

 ルチアのひと言で、一行は『おーっ!』とやる気のある声で応えた。


 建築中の記録は残されていないのか、それとも見つかっていないのか、音声はここで途絶え、大学を建てている映像のみが、しばらく流れた。


 無人島の南西に学生寮、その北に講義を実施する建物が次々と魔術で建てられた。


 図書館棟を建てる際に、ある音声が流れた。


『これは……』

 女性の声だった。生物の体の一部である表皮と羽根が地面に埋められていたのを発見した。


 近くにいた別の女性が表皮に触ると、はっと目を丸くして『グリフォンの体の一部だ!』と声を張った。


 その声を聞いた人々は、彼女らの周りに集まった。


『本物だ……!』

『それで、グリフォンパーツ島と言われているのか!』

 集まった人らはお互い興奮し合った。


 入念にグリフォンの体の一部を掘り出し、腐敗しないように魔術を施した。

 魔術でコーティングされた表皮と羽根は、ガラス張りのショーケースに入れられた。


『この土地で見つかった証として、図書館棟の中に展示しよう』


 グリフォンパーツ島で発見された本物のグリフォンの体の一部が見つかったことで、グリフォンパーツ学院大学という名称がつけられた。

 英語表記は“Griffon Parts Gakuin University”で、一部の文字を取ってGFP学院大学という略称もこの時についたとされている。


 こうして、グリフォンパーツ学院大学が出来上がったのは、フェリウル歴8000年だった。魔術を使えば、未開拓の地を切り拓くことや、建物を建てることが容易で早いことを映像が間接的に伝えている。


 建物は木造で、歴史ある茶色をしている。今の大学の建物の大半はクリーム色をしている。建てられてから880年の間に何があったのだろうか、映像からは手掛かりは得られなかった。


 天使からのお告げを実行し、大学の創設にあたって指揮を担当したディールス・ルチアは、初代学長になった。


 ルチアと共に大学の創設に携わった魔術師は、グリフォンパーツ学院大学の教員として、前世に罪を犯して非魔術界(ル=ヴァール)に生まれ変わった人のうち、世や人に貢献する使命を持った人々に魔術を教えるようになった。

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