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【第3章完結】蒼の守護と碧の命運  作者: 河松星香
第1章 GFP学院と因縁

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01-12 魔術師の始祖と語られし人物

「その後、ゼリアザードは各大陸を渡り、人々に神なる力、すなわち魔力を広めていきました。魔力が人々に行き渡ると、それを利用して生活を送るようになり、魔力を発揮するための呪文について探るようになったのです。我々はその呪文のことを魔術と呼んでいる訳です」


 雅稀と利哉は先生の説明に頭の回転が追いつくのに必死だが、魔力が誕生した背景は理解できた。

 一翔は以前に両親や親戚からその話を聞いたことがあり、先生の話にひたすら軽く首を縦に振っている。


 ゼクト先生の手のひらから浮かぶ映像は、ゼリアザードが各大陸を船で移動しては、各地に住む人々に両手を広げている様子を投影している。


 ゼリアザードは目を閉じ、ぼそぼそと呪文を唱える。彼の手から橙色の温かいオーラが放たれ、人々に触れると魔術が使用できるようになったとされている。


 ゼリアザードの神なる力が人々へ行き渡ると、呪文について研究する人や、木刀に炎や水をまとって対戦する人、手品を披露する人、そしてカードやホロスコープなどを用いて占う人が誕生した。


 これらは今で言う魔術研究者、魔法戦士、手品師、そして占術師にあたり、それらを総称したのが魔術師だ。


 魔術師を生み出したのがゼリアザードで、魔力は神から与えられた力に由来するのだ。


「こうして、ゼリアザードは生涯に渡って魔術を人々に広め、後に魔術師が住む世界を魔術界(ヴァール)と呼ばれるようになった」


 ゼクト先生の左手から現れていた映像は姿を消し、

「ゼリアザードは使命を果たし終えると、天使が彼を迎えに来て、この世を去ったと言われている。人々は別れを惜しみながら、魔術を広めてくれたことへの感謝の意を示したとされている」

 と手を下ろした。


「8900年程前に生きていたゼリアザードについての記録はあまり残されていない。しかし、魔術師の始祖であり、彼が魔術で生活や文化に知恵を授けた証として、神の名が由来となった彼のミドルネームであるフェリウルが現在も暦として使われている」


 ゼクト先生は黒板に書いた彼の名を手で指し示し、「ゼリアザードは祈祷師であったが、彼が多くの魔術師を誕生させた親でもある。彼の名は8800年以上の時を経て、語り継がれる魔術師とも言えよう」と力強く言葉を発した。


 魔術師の始祖であるゼリアザード・フェリウル・ツェルがこの世に存在しなければ、魔術師は誕生していなかったことは間違いないだろう。


 今を生きる多くの魔術師は彼に感謝し、彼が大昔に生きていたことは昔から今も、そしてこれからも子々孫々に至るまで語り継いでいくことだろう。


 今回の講義を聴き、雅稀はそう感じた。

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