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【第3章完結】蒼の守護と碧の命運  作者: 河松星香
第1章 GFP学院と因縁

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01-10 魔術語の講義

 宇宙空間を超えてロザン先生と話してから一夜、雅稀は利哉と一翔と同じ机で1限目の魔術語学を受講している。


 今日は金曜日に該当する第6曜日で、語学や歴史などの一般教養科目の講義がある日だ。


 理系出身の雅稀は語学や歴史に関心がなく、朝から眠そうな表情を露わにする。

 昔から勉強嫌いな利哉は、気怠そうに机の上で今にも突っ伏しそうな態度をとる。


 彼らと違って、一翔はボールペンの持ち方や姿勢から感じられる程、学ぼうという意欲が湧いている。


「今日からこの授業を担当するウイリアム・アラン・ポールだ」


 教壇に立ったポール先生はGFP学院生の制服に似た黒地のローブをまとい、丸眼鏡の奥から鋭く目を光らせている。襟元と袖口は濃いエメラルド色で、天井から届く照明の光で輝きを見せている。


 堅苦しそうな顔持ちの彼は、昨晩に出会ったロザン准教授と同じ、博士号を有する魔術研究者だ。


「入学式後のオリエンテーションで渡した書類は、君たちの元いた世界で使っていた母国語で書かれていたと思うが、魔術界(ヴァール)では全て魔術語で書かれる。この世界で生活する以上、欠かせない言葉だ」

 ポール先生は左脇に挟んでいた魔術語学のテキストを教卓に置き、表紙をめくる。


 彼の行為に合わせ、600人の魔法戦士学科1年生はテキストを広げる。


 そこから見慣れたアルファベットと、ギリシャ文字に似た独特の文字が並んでいる。翻訳の意味を表しているのか、単語に下線や矢印が引かれている。


「魔術語の語順は英語と同じだ。だから、魔術語で使われる単語を用いて、英語の語順に沿って書けば、魔術語が完成する」

 ポール先生は簡単にそう話すが、日本語を母国語とする雅稀からすると難しく感じる。


(高校の時に英語を真面目に勉強すべきだったなあ……)


 雅稀は数学と物理、化学を重点的に勉強してきたことを少し後悔する。しかし、後戻りする術は無い。魔術語に食らいついて勉強しようと気持ちを切り替えた。


 今回の講義は魔術語で使われる文字について学んだ。アルファベットで言う大文字と小文字を学んだような感覚だった。


 単語を覚え、読み書きができるようになれば、魔術界(ヴァール)に存在する本や案内板などが読めるようになる。すなわち、赤階級(ロドゥクラス)に昇格して学外へ出歩く時に困らなくなる。


(今日から基礎攻撃魔術や基礎防御魔術の講義だけでなく、魔術語学の勉強も頑張ろう)

 雅稀はそう決心して本を閉じ、1限目が終了した。

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