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プロローグ
それは天災地変のように起こった。
突如、魔王軍が現れ人間を襲い始めた。幾つもの王国は、魔王軍に抵抗を繰り返した。
しかし到底ただの人間が敵うものではなく、次々と国が滅ぼされた。
誰もが諦めかけていたそのとき、ある一人の勇者が現れた。その名はノアキス。
端正な顔立ちと自信に満ち溢れ、真っ直ぐな目をしている青年であった。
魔獣を一刀両断する剣の腕と竜を焼き払うほどの強大な魔法を操つり、その強さは誰もが認めるものであった。
ノアキスは仲間を集め、白金の鎧を身に纏うと白金の勇者と呼ばれるようになる。
皆の希望と期待を一心に背負い、勇者一行は魔王軍に立ち向かった。
戦いは、壮絶を極めるものであった。
幾度の苦難を乗り越え、仲間たちと魔王軍を蹴散らせることに成功した。
そして遂に魔王のいる城をつきとめ、持てる全ての力を注ぎ、最後の戦いに挑んだ。
ノアキスは魔王を追い詰めるとそして止めを指した。そして断末魔をあげ、消滅していく姿を見届けた。