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資格
魔物の群れは娘に牙を向け、
兵たちがそれを阻む。
少年たちは兵たちに並び
剣を振るった。
将らしき男が
目の前の魔物を切り伏せて言った。
「なぜここに、
とは問わぬ。
助力に感謝する」
少年はうなずき、
襲い来る魔物の心臓に刃を突き立てた。
祭壇では『招炎の儀』が
佳境を迎えていた。
炎は完全に竜をかたどり、
その紅い瞳を娘に向けている。
竜がゆっくりと顎を開く。
その口の奥に、
凄まじいまでの死が
凝集する。
『我が炎を従えてみせよ』
火竜王の冷酷な意思が響き、
そして、
娘の舞いが止まった。
娘は膝をつき、
目を見開いて竜を見つめる。
娘の顔にはただ
恐怖があった。
竜の輪郭が揺らぎ始める。
「舞いを止めてはならぬ!」
若き王が叫ぶ。
しかし娘は
立ち上がることさえできない。
若き王が強く奥歯を噛む。
『資格無き者よ。
消え失せよ』
竜が眩き炎を
娘に向けて解き放とうとした、
そのとき、
踊り子は祭壇に向け
駆け出した。




