表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/289

 新王軍の『快進撃』は続き、

 山の国の半分近くが

 すでに解放されている。

 王都奪還の機運はいよいよ高まり、

 決戦が間近に迫っていることを

 人々に伝えていた。

 民衆の熱狂と

 新王たちのひりつくような緊張が交錯する中、

 令嬢は独り、

 解放されたばかりの小さな町の外れにいた。

 そこには無残に打ち壊された

 祠の残骸が横たわっている。

 傷痕も真新しいその祠は、

 地竜王を祀る巫女が

 祈りを捧げる場所だった。

 しかし巫女の血脈は絶えて久しく、

 打ち壊されるはるか以前から、

 誰に顧みられることもない。

 細く月が照らす闇の中で、

 令嬢が祠の残骸に手をかざすと、

 破壊される前の祠の姿が

 幻影の如く風景に重なった。

 令嬢は揺らめく祠の入り口に

 足を踏み出す。

 そして幻に溶けるように

 祠の中に姿を消した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ