前へ目次 次へ 7/289 宴 宴席は大いに盛り上がり、 人々の魔物への強い恐怖を伺わせる。 無数の人々が少年を囲み、 興奮気味に感謝と称賛を語る。 少年は慣れぬ酒を勧められて困り果てていた。 詐欺師は手当たり次第に女に声を掛け、 そのすべてに手ひどく振られている。 少年がおぼつかない足取りで宴席を退出したとき、 詐欺師は女官から平手打ちを喰らいながら、 横目で領主の姿を見ていた。 年若い領主は、 退出する少年を見つめている。 激しい敵意を宿した瞳で。 詐欺師はニヤリと笑うと、 自らも宴席を後にした。