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 少年たちの目の前に、

 巨大な門がそびえたつ。

 州都を守る最後の関。

 門の前では

 物々しい雰囲気の兵士たちが

 周囲を威圧している。

 州都の間近にある

 この場所でさえ、

 魔物の襲来に神経を尖らせている、

 その事実が事態の深刻さを物語っている。

 戦況は芳しくないようだった。

 少年たちは正面から門に近付く。

 兵たちが槍を向け、

 厳しい表情で

 少年たちを制止した。


「止まれ!」


 前に出ようとした詐欺師を手で制し、

 王子は自ら進み出て

 兵に告げた。


「役目、

 大儀である。

 お主らの上官に

 取り次いでもらいたい」


 尊大な態度の王子に

 兵たちは訝るような目を向ける。

 王子とその一行をぐるりと見渡し、

 兵の一人が驚いたような声を上げた。

 王子が得意げな表情を浮かべる。

 兵はやや震える声で言った。


「も、もしやあなた方は、

 予言の勇者一行では!?」


 王子がポカンと口を開ける。

 少年が否定するより早く、

 その兵は門の脇にある

 小さな扉の向こうに消えた。

 王子が何とも言い難い

 情けない顔で振り返る。

 詐欺師は無言で

 王子の肩を叩いた。

 兵たちは槍を引き、

 期待を込めた様子で

 少年たちを見つめる。

 否定するタイミングを逸して

 戸惑う少年たちの前に、

 やがて扉の奥から

 先ほどの兵が一人の将を連れて現れた。

 将は少年たちを見渡し、

 王子に目を留めると、

 驚きと共に声を上げだ。


「殿下!

 殿下ではございませぬか!?」


 王子の顔が

 大げさなほどの喜びに沸いた。

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