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優しく囁く
悪趣味に飾り立てられた
小さな部屋の中央で、
太った中年男が赤と青の炎に包まれ、
耳障りな悲鳴を上げている。
踊り子はその傍で、
冷たく中年男を見下ろしている。
周囲には炭化した、
かつて人だったものが転がっている。
踊り子はその場に不釣り合いなほどに、
穏やかな口調で言った。
「赤は滅び。
青は癒し。
お前は赤い炎で身を焼かれ、
青い炎でその傷を癒される。
炎が心臓に達するまで、
少しずつ燃え朽ちていく」
踊り子は微笑みを浮かべ、
優しく囁く。
「ゆっくりと、
ゆっくりと、
ゆっくりと、
死ね」




